
「もう使こうちゃった」と町で出合った同級の女性。使ったものとは、古希を祝って誕生月に市から贈られる「高齢優待乗車証」。これは岩国市営バスの1乗車が100円になるというもので、別名は高齢認定証かも知れないが、バス利用時には助かる。
彼女はすでに所持しているが、私の新聞投稿を読んでそれが届いた事を知ったという。まだ使ってないと答え、逆に問い返した。「初めて使うときちょっと気恥ずかしかった」と笑いながらいう。社交ダンスを楽しむ彼女は老けて見えない。
バスカードを長い間使っているし、残金は相当残っているが、先日、ある集いへ出かけるとき初めて使った。降車するとき乗車証を隠すような感じで提示し100円硬貨を運賃入れに投入していたようだ、と後から思い出す。先の彼女の「気恥ずかしい」に通じるのかもしれない。「そのうち慣れる」とはビヤガーデンで一緒した乗車証を何カ月前から使っている同期の話を思い出した。ちなみに規定運賃なら230円。
何年か前までは無料で使用できたが、バスの利用者は減少一途、それでも100円で使用できる。高齢者の運転免許証返納が呼びかけられるこの頃、それへの対応にもなるが、便利というほどバスの便数はない。ましてや市街地域を離れると、それ以上に運行数などすべてが不便だ。
この乗車証で嬉しい事がもうひとつある。名勝・錦帯橋の入橋料300円が無料になる。近くに住んでいるとお金を払ってまで、という気になるが、桜の季節には1度は入橋料を払って、橋上からの桜を眺めていた。これからは何回でもよくなる。長年住んだ者へのご褒美としておこう。
(写真:来春からはこのこの逆が撮れる)