
アメリカの次期大統領トランプ氏の発言内容やその方法について大きく報道されている。確かに、これまでの大統領とは何か異質な感じがする。報道記事から感じることは、世界の協調路線が崩れるのでは、そんな感想も抱く。また、ばかや嘘つきなど、子どもなら笑えもする言葉が壇上から発せられている。1週間後には正式に大統領就任、過激と思える発言の先に異を持つ側との対話がどうなるのか心配する。
もしかして次期大統領は人間関係の交じわりが苦手なのではなかろうか、記者会見で質問する記者に話させない高圧的な姿勢を見てそう感じた。言いたいことを壇上から話すなら、質す話にも耳を傾け答えるのが普通だと思うがそうならなかった。古い話になるが、日本も記者会見場から新聞記者を追い出しTVカメラに向かって話した総理もいた。報道は各社によって違いがある、そこから多様な策が生み出されると思うのだが。
大和言葉にはこうした人間関係にまつわる言葉がある。「誼(よしみ)を結ぶ、しっくりいかない、心安い間柄、相合い、お催合いで」、まだある「手を携える、心を同じくする、敷居が高い、とりなす、とりもつ、折り合う」などが並ぶ。これらは苦手な関係性であっても角の立たない言い方になる。
交わりに関わる大和言葉の中で「手を携える」を新大統領に贈りたい。この意味するところは「二人以上の人が手を取り合ってある目標に向かってみんなで頑張る」という意味に使われる。手を携えて進む、その先には平等互恵の社会が浮かぶと思う。