
暦の上では秋、明日は仲秋の名月と秋たけなわのはずがまだ定着していない。異常だった猛暑の影響か各地で秋らしくない情報がある。県内では名前を知られた栗の産地で、今年は観光農園も出荷も見送りとなったところがある。野菜類も出荷できない状態も多い。スーパーで、キュウリ1本120円という値札に驚いたのは最近だった。
そう言いながらも朝夕は多少しのぎやすくなった。先日は最低気温が20度を下回った日もあった。だが、昼間の真夏日は断続的にやって来る。そして、秋の真っ青な空に、真っ白いひつじ雲、なら秋の様子だが、低く雨雲が覆い薄暗い、各地で発生している短時間豪雨が起きるのではと心配させる。低気圧が接近、南の湿った風が豊後水道を通り抜けると、こんな空模様が凶変するのだろう。
秋は四季の3番目。秋の月言葉がいろいろある。「秋暑し」は残暑、立秋後の暑さを言う言葉、今のことかもしれない。「秋涼し」は秋になり風の音、水の流れなどに涼気を感ずる言葉、これから期待したい。「秋澄む」は大気が澄み切る情景の言葉、早くやってこい。「秋惜しむ」は秋の終わるのを愛惜する気持ちで、別れの心だろうか。
そんな待ち遠しい秋だが、新型コロナは第9波と言われ、インフルエンザは大流行の兆しで、報道される開業医の話を聞くと、のんびりと秋を楽しんではおれないように感じる。市内の罹患者は県内でもワーストに入る。街を歩く人のマスク着用状況を見ると、秋だが少し気が重くなる。十分注意しよう。
(今日の575) 4年目の解放感が気にかかる