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アルゼンティン蟻が日本で最初に発見されたのは、隣の広島県廿日市市で、船による輸入木材の受け入れ港があり、その周辺から広がっていったことが確認されている。輸入木材の中に巣食っていた一群が分巣して上陸した可能性が非常に高いといわれる。
体は小さいが攻撃性が強く、繁殖力も旺盛なので、数にものを言わせてあばれる。何年か前になるが、我が家の近くでブロック塀の隙間、土から出ている木の根、家と道路の境界にある小さな穴などを捜索するような複数の人を見かけた。聞くと「アルゼンチン蟻」の生息を調べている市の職員だった。いたるところで確認している、駆除は地域全体で一斉駆除をしないと効果がないと聞いた。
自治会を通じて「アルゼンチンアリウルトラ巣ごとと退治」という「ペイト(えさ)」が届いた。ペイトは駆除に有効な成分へ蟻が好む糖分やタンパク質を配合してある。巣に持ち帰ったペイトを仲間たちが食べることで巣全体が駆除できるという。廿日市港近くの会社が完成させた「誘因駆除剤」。ペイトを仕掛けたさわやかな容器からは想像もつかない効能がうたわれている。
これまで、直接被害を見たり感じたことはないが市職員は「アルゼンチン蟻の巣は関東以西では全部繋がっているかも」と笑いながら話してくれた。そのくらい繁殖力が強く人や農業などに害を及ぼしてるようだ。蟻の退治液剤は使っていたが、ペイトと併用すればより効果が高まるとある。
(今日の575) 侮るな蟻の一穴知ってるか