a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

OKINAWA from Brecht Raum 『沖縄ミルクラントの最后』稽古場より 11

2017-03-08 15:35:27 | 東京公演
平良清信(たいら・せいしん)・・・・伊藤克(いとう・かつみ)




平良
「ナンクルナイサ (なんとかなるさ)」

伊藤克演じるのは平良清信。
冷凍庫に籠ってなかなか表に出てこないフリーザーの主。
1937年頃の生まれで50代後半、現在ならば80才。

この『沖縄ミルクプラントの最后』の后とは、
土地の神様や君主を表すことば。
自分たちの生まれ育った土地を大事に大切に守る。
「これが勝利と言えるか?」というセリフがあるが、
一歩前進二歩後退、でまた一歩前進……負けてたまるかナンクルナイサと不屈の精神で集まった仲間がいる。
そんなことが実感できるような芝居じゃないかな、と伊藤は語る。

伊藤克は1978年10月~12月の二か月間、
『走れメロス』の初旅のメンバーとして、
沖縄本島から宮古、八重山諸島まで旅をした。
そのとき立ち寄った竹富島でこんな石碑を見た。

「かいしくさうつぐみどまさりょる」(かしくさや うつぐみどぅまさる)。

土地の古老に聞くと「賢さを集めれば勝てる」という意味だという。
みんなの知恵をだしあって大切な土地を守る…… 
稽古をしながら、40年前の記憶が脳裏をよぎる。

しかし、この大切な仲間と、何を残そうとしてがんばってきたのか?
果たして何が残せたのか?
日本は沖縄に戦争をもたらし、
本土は沖縄をずっと被虐的な地にしてしまっているじゃないか。

1932年生まれ、劇団の古老である85才の伊藤克がいちばん残したいもの、それは憲法九条。


2017/03/09-19
ブレヒトの芝居小屋


アフタートーク情報
3/10 19時 宮城康博さん(沖縄の演劇人)
3/11 14時 清水尭さん (高江の地元の方)
3/14 14時 坂手洋二さん (劇作家・演出家/本作の著者)
3/16 19時 馬奈木厳太郎さん (弁護士)
3/17 19時 新垣毅さん (琉球新報記者)


by Komori


パンフレットが届きました。
さて、いよいよ明日、初日!


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東京演劇アンサンブル公演
沖縄ミルクプラントの最后

作 坂手洋二
演出 松下重人



美術 香坂奈奈
音楽 菊池大成
音響 勝見友理(ステージオフィス)
照明 真壁知恵子
歌唱指導 菊池大成
方言指導 宮城康博
ピアノ演奏 菊池大成
衣裳 竹内陽子
宣伝美術 竹内陽子・奥秋圭
映像操作 永濱渉
舞台監督 入江龍太
制作 太田昭

3/9  木 19:00
3/10 金 19:00★◆
3/11 土 14:00◆
3/12 日 14:00
3/13 月 休演
3/14 火 19:00◆
3/15 水 19:00★
3/16 木 19:00◆
3/17 金 19:00
3/18 土 14:00
3/19 日 14:00
★=Low Price Day

◆会場
ブレヒトの芝居小屋(西武新宿線・武蔵関駅より徒歩7分)

◆料金 
当日=4500円
前売一般=3800 円
前売学生=3000 円
★=Low Price Day 2500 円

全席自由
開場は開演の30分前
入場は整理番号順。

キャスト
田端良顕(たばたりょうけん)・・・竹口範顕
与那嶺常政(よなみねつねまさ)・・雨宮大夢
仲村秀喜(なかむらひでき)・・・・三木元太
城間耕一(しろまこういち)・・・・和田響き
屋良直(やらただし)・・・・・・・熊谷宏平
平安年男(ひらやすとしお)・・・・坂本勇樹
砂川真栄(すながわしんえい)・・・小田勇輔
平良清信(たいらせいしん)・・・・伊藤克
伊佐寛徳(いさひろのり)・・・・・大橋隆一郎
国吉朋子(くによしともこ)・・・・洪美玉
下地末子(しもじすえこ)・・・・・原口久美子
久貝孝子(くがいたかこ)・・・・・冨山小枝
新川葉月(あらかわはづき)・・・・永野愛理
神山文枝(かみやまふみえ)・・・・町田聡子
与那嶺香織(よなみねかおり)・・・正木ひかり
松田(まつだ)・・・・・・・・・・上條珠理
佐久川(さくがわ)・・・・・・・・仙石貴久江

◆チケット申込
東京演劇アンサンブル
TEL:03・3920-5232 FAX:03-3920,4433 ticket@tee.co.jp
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