a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

a letter from 『送りの夏』vol.2

2023-02-09 08:50:23 | 劇団員リレートーク


こんにちは、『送りの夏』稽古場だより2人目は私、永野愛理がお送りします。
物語の主人公・徳永麻美を演じます。

12歳の少女・麻美が、突然行方をくらました
人気作家で奔放な母を追って辿り着いた「若草荘」で、
人形と共に不可思議な集団生活を送る人々と出会うこの物語。
映画化もなされた『となり町戦争』などの著者として
ご存じの方も多いかと思われます、小説家・三崎亜記氏の
原作を脚本化しての上演となります。

昨年12月には、脚本の第一稿を用いたワークインプログレス的
試みとして先行リーディングを行ったのですが
(お越しくださった皆様、ありがとうございました!)、
時は更に遡ること約半年。
昨年5月、劇作家で今作の脚本家である西上寛樹さんを迎えての
とあるワークショップから作品創りはスタートしていたのでした。



みんなで原作小説の印象や、好きなポイント、謎、を語り合ってみたり。



グループに分かれて、とあるテーマから連想ゲームの要領で
自分の記憶を連ねてみたり、訊ねてみたり、話してみたり。

それぞれのピースを西上さんに託し、送られてきた第一稿を元に
リーディング公演の稽古が始まり、また、語り合い。
毎日キャストをくじ引きで交換しながら、
今度は違う役の視点で、語り合い。
(くじ引き方式は一部リーディング公演の本番にも採用されていたとか。笑)



本キャストが決まり、本格的に稽古場が稼働している今現在も、
まだまだ作品について、語り明かす日々。
今日の稽古は読み時間よりお喋りしてる時間の方が長い日。笑
この時間が、私たちの創造の源になっていくのです。

私の演じる徳永麻美は、母の失踪が駆け落ちなのではないかと周囲から噂され、
それが事実なら「約束違反」で、親子が自由に生きるための重要な不文律ではないか、
と憤ったりする12歳。
どうやら“フツウ”の少女ではないようです。
そんな麻美が出会う“フツウ”ではない生活を送る人たち。
どこかに、誰かに、足並みを揃えることを強いられない
優しい時間が流れる若草荘でのたった一週間のかけがえない日々を、
麻美の眼差しを通じて皆様にお届けできるよう、励みます。

すみだパークシアター倉にて、お待ちしております。

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東京演劇アンサンブル公演

送りの夏

作=三崎亜記『バスジャック』(集英社文庫刊)より
脚本=西上寛樹
演出=三木元太

2023
3/17 Fri 19:00
3/18 Sat 14:00/19:00★
3/19 Sun 14:00
3/20 Mon 19:00
3/21 Tue 14:00
すみだパークシアター倉

全席自由
前売一般3800円 前売U30 3000円
★=Low Price Day 2500円
当日4500円

staff
音楽/中野亮輔(青年座)
舞台美術/三木元太
振付/明樹由佳
衣裳/清野佳苗
音響/島猛
照明/真壁知恵子
宣伝美術/奥秋圭
舞台監督/雨宮大夢
制作/太田昭 小森明子

cast
徳永麻美/永野愛理
徳永晴美/奈須弘子
徳永康之/和田響き
幸村幸一/永濱渉
辻原弘一/小田勇輔
辻原美智/山﨑智子
種村義一/浅井純彦
山下啓太/雨宮大夢
黒田蒼哲/公家義徳
ご近所1/志賀澤子
ご近所2/真野季節

公演詳細、チケットのお申し込みはHPにて