a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

私のヴァッハウ渓谷

2021-02-16 15:25:00 | 稽古場ブログ
志賀澤子です。



毎日の野火止RAUM通いも、春に向かって表情を変える樹や川と語り合う楽しい時間になっています。


私は東京に生まれ、父は大分、母は神戸が故郷だと言っています。
でも私が物心ついたときには、どちらの祖父も祖母も居なかったのて、里帰りとかで両親の故郷へ行くこともありませんでした。
劇団に入って旅をするようになって、私ははじめてあの「荒城の月」で有名な竹田城の奥、久住にある父の生家を訪ねました。
造り酒屋、まだ酒造りの部屋はあり、3階建ての母屋と、日本庭園は残っています。
10人兄妹の家族がその庭に思い思いに立ったり座ったりしている写真を見た記憶があります。
戦後には、もうそこは人手に渡りましたが、竹田櫻というお酒が数年前までつくられていました。
6人いた男の子たちは、そこを飛び立ち、東京や外国へ巣立ちました。


『ウィーンの森の物語』で私の役は孫の帰りを待つ祖母。
彼女が棲むヴァッハウ渓谷は絵葉書でよくみるようなウィーンの古いお城とドナウ河のほとり。
私は久住街道の宿場だった小さな町とイメージを重ね、そこから憧れと野心を持って出て行った父を想います。

稽古場にはウィーンの中心から外れた商店街に生きる人たちが、どんどん見えはじめています。
そこでのあらかじめ決められたかのような女の生き方から、飛び立ち、引き戻されるかもしれないマリアンネが、私には愛おしくてたまりません。

父母が創ってくれた、安全だと思われた未来を斬り捨てて、芝居を選んだ私…生きるってどういうことか全く知らないうちに、役者の道を歩きはじめていました。そして今私と同い年の役を演じています。
自分で選んだ気でいる運命だけれど、思いがけない事ばかりでした。
日々をゆっくり生きてきました。
沢山の人に援けられてきたのだと、漸く気がつきはじめました。
感謝が遅すぎますネ…。


次回の筆者は演出家、公家義徳、堂々と私たちを迷路に誘い込み、作品追求を繰り返えす稽古場を創っています。

それから『ブレヒトの芝居小屋から野火止RAUMへ』の冊子ができました。
ご希望の方は、劇団までご連絡ください。(500円です)





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<コロナ対策>
稽古場では定期的にPCR検査を実施。客席は5割減で公演します。休憩をはさみ換気を行います。
発熱・体調不良のお客様は、ご来場なさらないようにお願い申し上げます。(要連絡)
ご来場の際には、入場時の検温、消毒、マスクの着用、咳エチケットにご協力いただくほか、席番号とご連絡先をご記入いただきます。どうぞよろしくお願いします。(詳細は劇団HPをご覧ください)
 観劇における新型コロナ感染症対策ご協力のお願い

<託児サービス>
▪️東京芸術劇場 託児室(東京芸術劇場5階)
▪️対象年齢:生後3ヶ月から小学校入学前のお子さま(定員有り/有料)
▪️予約方法:土・日・祝祭日を除くお預かり日一週間前までにお電話でご予約ください。
HITOWAキャリアサポート株式会社 わらべうた
 電話(0120)415ー306(土・日・祝祭日を除く平日、午前9時から午後5時まで)
 ご予約の際「東京芸術劇場の託児予約の件で」とお問い合わせください。
 詳細→https://www.geigeki.jp/rent/kids/

<タブレット型字幕サービス>
3/13と3/14限定 貸出9台/無料
聴覚に障害のある方への舞台字幕、日本語の不慣れな方には、AIの自動翻訳による字幕サービスを試験的に行います。ご利用ご希望の方は、事前にご予約の上、希望の言語・サービスについてご確認ください(対応していない言語もあります)。尚このサービスは、タブレット型多言語字幕サービス「レゾネ」のモニターとして実施するものです。(アフタートークの翻訳はありません。)

TEE 東京演劇アンサンブル ホルヴァート生誕120年記念公演
ウィーンの森の物語
作/エデン・フォン・ホルヴァート
訳・ドラマトゥルク/大塚 直
構成・演出/公家 義徳

東京芸術劇場シアターウエスト
<アクセス>池袋駅西口より徒歩2分。池袋駅地下通路の2b出口で直結しています

[開演時間の変更]
緊急事態宣言の延長を受けまして、3月6日(土)の開演時間を変更いたしました
18:30→17:00


2021.3.6(土)-14(日)
3/6(土) ★17:00〜
3/7(日) 14:00〜
3/8(月) 休演日
3/9(火) 休演日
3/10(水) ★14:00〜
3/11(木) 18:30〜
3/12(金) 18:30〜
3/13(土) 14:00〜
3/14(日) 14:00〜
★はLow Price Day

全席自由(チケット発券順のご入場となります)
開場は開演の30分前(ケンタウルスの会先行入場)

ーお申し込みー
東京演劇アンサンブル
TEL:048-423-2521 FAX:048-423-8738
ticket@tee.co.jp
 TEE WEB TICKET

ー料金ー
前売り/一般 3800円
前売り/U30 3000円
★Low Price Day/2500円
当日/4500円

ー出演ー
和田 響き
仙石 貴久江
中山 一朗(客演)
洪 美玉
雨宮 大夢
志賀 澤子
原口 久美子
浅井 純彦
三木 元太
永野 愛理
大橋 隆一郎
小田 勇輔
篠澤 寿樹
永濱 渉

ースタッフー
音楽/国広和毅
舞台美術/池田ともゆき
衣装/稲村朋子
振付/三東瑠璃
照明/真壁知恵子
音響/島猛
宣伝美術/久保貴之 奥秋圭
舞台監督/三木元太
制作/小森明子 太田昭

ー協賛ー
ケンタウルスの会


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