a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

こっちも、あと4公演です。

2012-09-13 10:55:31 | 東京公演
出演者紹介もラスト。
『大麦入りのチキンスープ』の俳優たちを紹介します。

まずは、ここまで紹介しなかったのが申し訳ないくらい。
この作品のもう一人の主人公。
ハリイ・カーン。
もうこれ、つらいんだよね。
演劇人の末路なんて、こんな感じじゃなかろうかと、
勝手な感情移入をしてしまう。
さっそうと登場した最初のシーンと、
物語の進行とともにラストに向かって変わっていくハリイの姿は、
なんとも痛い。
演じるは竹口範顕。

昨年の『シャイロック』に続き、
ウェスカー作品連続の大役。
堅実かつ、リアリティーあふれる彼の姿が、
まさにこの作品の大黒柱として、大きな存在感を示している。


サラとハリイの活動の同志モンティ・ブラット。
屈託なく、ムードメーカー的な彼を演じるのは尾崎太郎。

ディテールにこだわりつつ、
あるところでは大胆にかき回す。
やはり、稽古場でのムードメーカーでもある。
そのディテールから生み出されるリアリティに期待したい。


そして、同じく同士の一人プリンス・シルヴァーは熊谷宏平。

写真を見ると、年齢不詳だな、この男。
派手さはないが、堅実さが魅力。
本公演では、ずいぶん続けて出演しているのではないだろうか。
まだまだ、のびしろがある男のはず。


後半に出てくるモンティの恋人ベッシィ・神成美忍。

北海道から単身東京へ芝居をしに来た彼女。
『パパおはなしして』では主演のカナリアのリリ役に大抜擢。
『ラリー ぼくは言わずにいたこと』では、ヒロインベス役と着実にキャリアを積んでいる。
本公演でも、『荷(チム)』に続いての出演。
時に“天然”的なにおいがしないでもありませんが…それも愛嬌。
タブン、ゼンブ、ケイサンナンダトオモウ。


ということで、
遅ればせながら、何とか公演中盤までに出演者の紹介ができました。
後半は駆け足でしたが。

この公演を通じて、劇団の若い力が増えてきたことを感じていただいております。
どうぞ、これからの東京演劇アンサンブルにご注目ください。
次の作品も、その次の作品も、
新しい出会いを重ねて行こうと思います。

どうぞ、今度の作品での新しい出会いを見逃さずにしていただければと思います。

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ウェスカー連続上演

アーノルド・ウェスカー/作 木村光一/訳

大麦入りのチキンスープ  入江洋佑/演出 
ぼくはエルサレムのことを話しているのだ 志賀澤子/演出

2012年9/6~17
◆=大麦入りのチキンスープ
●=ぼくはエルサレムのことを話しているのだ 
*=Low Price Day
※=アフタートーク
9/6木 19時◆
9/7金 19時●
9/8土 14時◆/※/19時● 
9/9日 14時●/※/19時◆
9/10月 19時◆*
9/11火 19時●*
9/12水 19時●
9/13木 19時◆
9/14金 19時◆
9/15土 14時●/※/19時◆
9/16日 14時◆/※/19時●
9/17月 14時●
開場は開演の30分前

会場:ブレヒトの芝居小屋(西武新宿線武蔵関より徒歩7分)
全席自由

前売(一般)3800円/前売(学生)3000円
当日(同一料金)4500円
10日(月)と11日(火)はロープライスデー 2500円均一
2作品セット券(2作品セット)=6200円

☆★アフタートーク★☆
9月8日(土)14時・・・終演後
木村光一(演出家・翻訳) × 入江洋佑(TEE)

9月9日(日)14時・・・終演後
七字英輔(演劇評論家) × 志賀澤子(TEE)

9月15日(土)14時・・・終演後
川成洋(大学教授) × 入江洋佑(TEE)

9月16日(日)14時・・・終演後
山本健一(元朝日新聞記者) × 志賀澤子(TEE)


公演の詳細はHPへ
http://www.tee.co.jp/stage-shoukai-image/wesker/wesker.html

webチケットの申し込みはこちらへ
http://www.tee.co.jp/ticket-web.html

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