空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

新大統領モガディシュにあり:ソマリア

2009-02-08 17:25:08 | ソマリア関連
 ソマリア新大統領Sheikh Sharifは代表団と共に首都モガディシュに着:

BBC Somali leader arrives in capital 7 February 2009

 市民の歓迎を受ける。ただし警備状況は大変厳しい―誤解のないように言い添えて置きましょう。治安維持側の勢力はAfrica連合ソマリア派遣団,ソマリア暫定政府軍それに―イスラム法廷民兵団(※ただしSheikh Sharifの権威を認める勢力)です。
 大統領は大統領官邸―Villa Somaliaに赴き,氏族長たちや有力者と会談,反対勢力に対話を呼びかけます。「私のモガディシュ行は,諸氏族長たち,政治家達及びイスラム反体制諸グループと協議を持つことにある」。

 しかし,彼の到着後,大統領官邸には複数の迫撃砲弾が打ち込まれました: 

Garowe Online Mortars welcome Somalia's new president to Mogadishu Feb 7, 2009

 Garowe Onlineの記事タイトルは,まるでSheikh Sharifのモガディシュ行を歓迎しないかの如く読めもします―「迫撃砲弾がモガディシュに来訪したソマリア新大統領を歓迎する」。反政府派の"宣戦布告"は読む気も起きないほどワンパターンなもののようですが:Garowe Online Somalia: Islamic Party insurgents declare war on new govt Feb 7, 2009,その物理的表現の一つでしょう,大統領の居る大統領官邸に打ち込まれた複数の砲弾は。

 これに対して,主を替えたVilla Somaliaは沈黙を守ったそうです―Yusufの時には報復の砲火を吐き出したVilla Somaliaが。
 ところでタイミングによっては,その大統領官邸には"Prominent ICU officials"が居たりしたわけですが。具体的に言って,Sheikh Abdulkadir Ali OmarとspokesmanのSheikh Abdirahim Isse Addow,彼らは個人的協議の時間をSheikh Sharifと持ったそうです。

 とりわけ広報担当のIsse Addowの名前は,この2年ほど何度も聞いた名前のはず。BBCの検索にも掛かるでしょうね。そうした有力指導者が体制側,少なくとも体制側と一定の交渉を持つ位置に身を置いて―で,残余の反政府派って,いったいどれくらいの勢力なんだろうと思うわけです。
 
 いや,占領地で言えば,大したもんですよ。ですが,指導し切れますか? 部下を統制し切れますか? 具体的現実的な策,将来に対するビジョンに,欠けてはいませんか? 

 なお大統領は新首相を指名する予定である模様。有力候補はProf. Ali Khalif Galayrという。

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