空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

イスラミスト勢力,軍兵士及び海賊を殺害:ソマリア

2008-05-25 22:51:04 | ソマリア関連
 Garowe Onlineが報じる(11 killed in Somalia as rebels attack govt troops, pirates May 24, 2008)

 モガディシュ発。土曜日,ソマリア各所で11名以上が戦闘行為で死亡。イスラミストの攻勢による。

 モガディシュ北部ではIslamistsがソマリア暫定政府兵士の駐在するチェックポイント及びエチオピア軍基地に同時攻撃。30分ほどの戦闘発生,これにより赤ちゃん1人(お母さんの腕の中で,流れ弾で死亡)を含む5名が死亡。うち3名はエチオピア軍兵士。近接戦闘に持ち込まれての犠牲。insurgentは1名死亡。

 モガディシュ北方,Yaaqshiid地区での話です。…まだ民間人が居たのか。というか民間人の居るところで戦闘は起こすものですよね反政府側としては。

 中部ソマリア,HobyoではIslamistらが海賊を撃破。一時間ほどの戦闘で,2名の損害を受けるも,4名の海賊を殺害,6名を捕虜とした。この件はHobyoの長老がGarowe Onlineに報告した。

 Islamist指揮官Kheyre Mohamed Mohamudは死者数について認めるが,6名の捕虜を得たことを述べる。
 このグループは,先日ヨルダン船籍の援助物資(砂糖)輸送船をシージャックしたものということです。彼らは―伝えられるところでは身代金を得て―船と乗組員を解放したばかり。

 Islamistらは,海賊取締りを宣言しており,このたびの行動はその宣言に沿った治安維持活動として一定の評価を与えられるべきでしょう。手段は荒っぽくて,国際社会的には眉をひそめるべきでありますが,何れにせよ果断過酷な手段は―決して好ましくないにせよ―一時は許されるというのが世界の趨勢かと思われます。

 でなきゃ国連がソマリア沖での各国海軍による海賊対策なんて策,出せませんものね。

 Hobyo周辺は海賊活動の中核として知られる由。
 Islamist勢力としては,海賊制圧に一定の実績を得たわけで,得点と言うべきところかと思います。
 あとの問題は支払われたという身代金の行方ですが,この点についても十分な調査を行い―素晴らしい事に,6名もの捕虜を得たのです!―,真実を明らかにし,然るべき筋に返還が為されるなら,Islamist勢力の名声は極めて大なるものとなるでしょう。

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