空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

離脱した兵士たちは家族の安否を心配する

2019-02-26 08:57:11 | Newsメモ


 先日(土曜),コロンビアに投降したヴェネズエラ軍将兵が顔を隠して述べる:

BBC Venezuela crisis: Defectors fear for families under Maduro 25 February 2019

Venezuelan soldiers who defected into Colombia on Saturday say they fear for the safety of their families under President Nicolás Maduro's government.

 そんな危険を冒してなお「"But I think it was the best decision I could have made," he adds.

 なにしろ「Some seemed to be in shock over the violent scenes this weekend when Venezuelan troops fired on their own people with teargas and rubber bullets.

 時折,軍人は職業殺人者集団だなんて誹謗を受けることがある。職務の一部に,確かに有事の際の殺人行為は入ってはいる。しかしそうした誹謗中傷に耐えるためにも,わが国土わが人民を守護するための止むを得ざる実力行使―なんて信仰を叩きこまれるだろうところ―

 ―そうした信仰を根本的に打ち崩されたわけである。

 つーか「The deserters said they had fled because their homeland needed change, and their children needed food.
 …食い物が必要なのである,国の将来の為にも。もし与党党員・軍人ということで優先的に配給されていたのだとしても,隣の家の非軍人・野党党員の家にゼロ回答だったりでは,人の情というのが黙りきってはいない。

After speaking on the phone to a loved one, one young officer wept openly」,無事ならよいね。young officerということは―総勢100名程度のなかに含まれるofficerなら,よくて中尉くらいだろうか。

 離脱した兵隊たちは,最初60名ほどと報じられたが,100名ほどに増えたらしい。微々たる数ではあれ,一応仮にも,このぶんだけ民衆への圧迫は減る計算である。

 さくさくドミノ現象がおきて,できれば速やかに多くの人が満足なカロリーを摂取できるようになってほしいもんですが。


 追加
BBC Venezuela crisis: Who is buying its oil now? 25 February 2019 By Jack Goodman

 中国への輸出は芳しくない―しかも港の設備の関係上,効率的出もなく,米国の代りに輸出先として台頭したらしくみえるインドへの商売も,原油品質を理由に値切られたりしてそう儲かりもしない―という。

 採掘されるほとんど固体の状態だとかで,ナフサを叩きこまないとダメで,そのナフサは輸入品。あ,これ,詰んだわ,という感じである。


 再度追加
BBC After the fight for humanitarian aid, what next for Venezuela’s opposition? 25 February 2019 By Katy Watson

After a weekend of violence, it is time for reflection. And Plan B.

The Trump administration has been a big backer of Mr Guaidó since he declared himself interim president last month.
 …あーなるほど,それじゃあ原理的にGuaidoを支持できない人たちも相当数,出ますわね。アメリカが支持したという以上に,トランプが支持者だというところで。

 しかし,例えば

That is a story Keddy knows all too well. Her daughter left Venezuela to look for work in Peru two years ago, just four months after giving birth. Keddy's now bringing up her little granddaughter alone.

 産後四か月で,働き口を探して外国に出かけなきゃいけない…という状況。これが普遍的なものだとしたら,そうした体制は改善されるべきだ―現代的水準では。

Keddy thinks Juan Guaidó is the best man to take Venezuela forward.
"If only he had appeared before, things could have changed sooner."


 変化を齎してくれたことで支持へ心が揺れる。
 …いやまあ…Guaidoが政権を握ることになったとして,それがうまいこと進んでくれることを心から願う(※民主党の政権奪取時を思い起こしつつ)。

 で。
 まあ。
 世間の「正義のひと」たちには気にくわないだろうけれど,このヴェネズエラの状況で7歳のスパニエルを見事な状態で飼い続けているほどのひとでも

"They are always being interventionist," he says, giving the past examples of Vietnam, Iraq and Cuba. "But if that intervention will make a big change for this country, I think it's a good thing."

 という。たとえ不正義のトランプ政権が正義ならざる介入をしようとも,国がよくなれば,それはそれでいいじゃない?という。満足に食えて寝て着ることができるようになって,それでようやく礼節を知る贅沢を味わえるとでもいおうか。

 追加メモ(多分再掲したりする):


 まあ…そうなるな…と言う話。

 あとまあ,こういう時期でもあり,「面白い」というのは不謹慎ではあるが:





 こうまで香ばしいアレが観察されるのは,まあ…面白い。知識の更新をしないまま生きていられるのはある種の幸せだなあと。



 …単にベネズエラをダシにして反米作文を作ることに喜びを感じているだけで,ベネズエラ人を侮辱しようとおもって侮辱しているわけではないのだ,という酷い弁護くらいは思いつく。かなりひどい侮蔑的作文をしたという気はするが。

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