goo blog サービス終了のお知らせ 

空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

高い才能の潜在的可能性と親の収入との関係

2018-11-04 14:33:01 | ノート
Gigazine 遺伝子研究で「才能ありで生まれるよりも金持ちに生まれる方がいい結果を生む」という結果が発表される 2018年11月03日 12時00分

最新の遺伝子をベースにした測定法で調査が行われたところ、遺伝的な「才能」は低所得の家族と高所得の家族で等しく見られたとのこと。しかし、高所得の家族の元に生まれた「才能ない子ども」は、低所得の家族の元に生まれた「才能ある子ども」よりも高い割合で大学を卒業していることが判明

「遺伝子スコア」の上位25%、つまり高い才能の潜在的可能性を持ちながら、低所得の父親の元に生まれた子どもが大学を卒業した割合は24%だったのに対し、同様の遺伝子スコアを持ち高所得の父親のもとに生まれた子どもが大学を卒業した割合は63%にも上った

一方で、遺伝子スコアが下位25%でありながら、高所得の父親の元に生まれて大学を卒業した人は27%

 あたりまえのことであって、普段私が学生に話すことと一致する。
 要は、今現在”よい”、高所得階層を構成する人々は、まあどう頑張っても三世代~五世代くらいの時間的厚みしかなく、低階層と遺伝子的にことなる傾向を持つと見るには、この厚みは薄すぎる。

 なにしろ、この産業社会になってから、さほどの時間も経っていないのである―個々人にとってはえらい時間だが、生物学的にはほぼ無価値な短さだ。

 したがって、カネモチの子に生まれようが、貧乏人の子に生まれようが、才能があるかないかはほぼ確率的に同値である。しかし「しかし、子どものIQもまた親の職業や収入、教育環境などによるバイアスがかかっている」ことは、既にそちらの方面では知られた事実のようである。

 要は、もし(出生時点での)素材・素質が完全に同一であるなら、より良質の資源を適切に投下したほうがより速やかに十全に育つだろう、他方、資源が足りなければ(俗な言葉で言えば貧乏なら)成長には制限がかかるだろう―という、大変身も蓋もない、あけすけな、地獄じみた仮説がでてくるわけである。

 結果の側、大学の成績の側からみるとこうなる:



 いやまあ、どこまで社会的要因を除外できるかと言う大問題もあるが:




 …大変身近なところからいえば、同じ大学で同じ講義をうけていても、お金持ちの子は仕送り13万円貰っても「親からは自立してますし」と言うし、貧乏人の子はその13万円を稼ぐために土日の引越し屋さんバイトを月8回入れてレギュラーのコンビニバイトも…なのである。

 きっついぞー。
 月に延べ32回のバイトを入れるって、結構きっついぞー。
 そして、そうまでしても実家の生活状況が怪しくて、いつ一家心中せざるを得ないかとか破滅の足音を聞きながら、そのまえに就職できるかどうかとチキンレースを延々し続けるのって、死ねるぞ。

 しかし実家が資産家だと、そこの心配はまったくない。ここが階級差なのだ。

 でまあ




 という現実もあり、さあ、下々としてはいろいろ思うところもあるのである。



Gigazine 45年にわたる5000人の天才の追跡調査で「早熟の天才」ほど社会的・経済的に成功を収めやすいことが判明 2016年09月09日 07時06分

 とまあ。
 そんな大天才の発生は、まあレアイベントなわけですが、そのレアイベントは貧乏人の子にもありえるので、適宜ピックアップしましょうねーというのは全社会のためでもあるのだ。

 小天才についてもまあそれなりに…であって、ここらへんからコンフリクトがおきはじめるかな。

 私についても、謎のスキルがあるようで、いいから私に研究させろ、とときおり吠えることである。
 しかし戦後民主主義者として、「みんなで」助け合ってという理念もあり、私のアイディアをわけてあげたり、そのうえで指導してあげたりしてきたのだが―。

 ―これには追随できない水準のひともいるわけで、止むを得ず、新たに論文を書かねばならなくなった。せっかく与えたテーマ、無駄にするなよなーとか思う。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ブルジョア階級出身の勝ち組... | トップ | そこらの「セーギのミカタ」... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ノート」カテゴリの最新記事