空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

韓国経済:現に好調だと信じる人がいるようなのだが

2018-08-13 23:29:12 | Newsメモ


 アベノミクスとやらがどーも機能不全というか、言うだけのことをしてねえなという感がある昨今であるが



 …韓国のここ半年の経済指標は、かなり危機的と評するべきものではないか。
 冗談もあおりもなにもなしに。
 なんというか、私がメモを残そうと思ったレベルでやばげ。
 隣国がへたな経済不振に陥ると、こっちまで影響を受けそうで、いやなのだが。

関連:「ことわざ「かめの中のカニ」(2018-02-19)」

 この段階だと、まだ寓話のレベルで済んでいる。安値競争でとりあえず隣の店を潰して自分だけは(ぎりぎり)生き残ろうというお話程度。いやこれはこれでなんだが。
 そして実は、韓国経済ウハウハとか思われていたかもしれない時期から既に危機の萌芽は見えているのであり:

関連:「出生率:かるく日韓比較(2018-03-01)」

…日本の人口規模は韓国の約2.4倍といったところか。すると(一応違う2016年と2017年との年度だが)出生数はほぼ3倍(以上)の違いがあり、韓国の出生数の少なさっぷりが目立つ

関連:「最低賃金引き上げ問題:目指そうとした理想的な目標自体は評価したい(2018-06-02)」

要は下位10-0%台の最下層労働者が高い時給に見合わぬ労働しか提供できないものとして切り捨てられ無職となり、収入が少なくなったが、時給1000円にまあ見合うと思われた下位20-10%台以上では時給が高くなった分収入が増え、上位層との差が小さくなったということか。極少ない情報から作ったこの作文からは、下位10-0%台が失った給料を下位20-10%台が得たというふうに纏めることができそうだ

ともかく、あからさまにボトルネックが見えまくっていたところ、無駄に韓国バンザイ!な提灯記事を書いてたひとたちとそれに踊らされてカネを失ったひとたちとには、おまえら隣国のためを思ってなかっただろうこのピーマン頭どもが、と思う昨今

…某老害は資本逃避に成功したかなあ…。私が韓国経済の先行き見通しに留保をつけたのに対して、ずっと聞く耳を持たなかったが。特殊出生率を見ただけでもアウトの一言だろうに、日々の為替の刻一刻の上下動に興味を集中する人に成り下がっていたしなあ…

関連:「見ていた記事メモ:合計特殊出生率1.0割れ? ほか(2018-07-07)」

 くにを支える「国民」がマスでいてくれないと、労働者の数も足りなくなるし消費者の数も足りなくなるんだが、そこらの並みのエリートさんたちはこういうマスの存在を軽視する感があるのだよなあ。

関連:「韓国経済:直近の退潮を報じる二三の報道(2018-07-06)」

 ここら辺になると、オリンピック景気の余波も統計から消えてきて、もうお通夜の用意の心配をし始めたといったあたり。

関連:「韓国経済状況記事メモ(2018-07-28)」

関連:「韓国経済情勢メモ:継続的に低下傾向(2018-08-03)」

関連:「日本は景気改善傾向とか(2018-08-12)」

全体的に低下しているのはそれはそれで難だが、トップ2企業の営業利益を合わせると220の上場企業の合計の50%以上(55%くらい?)を占めるというあたりがある種の地獄を示唆するなあ、と

 冒頭にあげた(さらした)tweetの「安倍政権の藻掻きはリーマンショックからの順当な立ち直りを阻害しただけじゃないかとさえ思えるんですが」、その「順当な立ち直り」がなにほどを意味するかはともかく、失業率と自殺数はマシになったのははっきりとプラスと言うべきと思う:

関連:「自殺問題メモ(2018-06-05)」

 反アベのひとたちには無能との呼び声の高い安倍氏がもっと有能だったら、もっと自殺数を減らせたかなあと思うと、この点では安倍氏にはっきりと批判的になれる。だが、反アベのひとたちがいうように彼が純粋な無能なら、このような「まだしも」の数字をさえだせなかっただろうなあと―いうのも、それなりに認めるべきだろう。

時事 安倍首相「6年前と志変わらず」=地元で総裁3選に意欲-9条改正を強調 2018/08/11-19:05

首相は総裁選で争点となる憲法改正について「いよいよ取り組むべき時を迎えた」と指摘。自衛隊違憲論があることに触れ、「この状況に終止符を打つ大きな責任を持っている」と述べ、9条への自衛隊規定追加の必要性を訴えた

 でまあ、この五年ほど、まったく進んでいないわけですがどのようにお過ごしでしょうか、という感。
 いや、安倍首相ないし憲法改定に賛成のひとたちもそうだが、「あいつらは今すぐにでも軍国主義を復活するッ!! なぜなら安倍は極右の軍国主義の非民主主義・反民主主義者であるから、民主的手続き等無視して、あるいは世論操作して明日にもその下劣な策謀をッ!!」と叫んでいたひとたちについても。

 私としては五年前以来ずっと、憲法改定については「ンなことで遊んでるヒマがあるかよ、というかそんなヒマができるかよ」という意見である。
 とりあえずトランプ政権と通商問題でやりあうだけでも結構マンパワーをとられるでしょうに。甘利を使い倒せればもうちょっと良かったんでしょうが、TPPで疲れ果てたでしょうしね、彼。

 まあ、周囲の環境に助けられた面もあろうが、就業数・失業率の数値が一応改善傾向であるのは、追い風というべきでしょうね:

世界経済のネタ帳「日本の人口・就業者・失業率の推移(最終更新日:2018年4月19日)」

世界経済のネタ帳「日本の失業率の推移(1980~2018年)

 反アベ主義者は、こうした点について言及することだけでも不愉快の念を隠さず他人にその不快の念を吐きつけてくるので、そういうところは直したほうがいいよー。

 で、自殺数もがくっと減っていますから。

 庶民的には、一応仮にも多少回復したのだよ。少なくとも、死ななきゃならんような極端な状況はあきらかに減ったのだ(と主張すると、いつも、反アベ主義者から「騙されてるんだよ!」と言われたものだった)。
 これをも”統計上の操作で回復したように見せかけているだけだ”と朝日新聞の見出しか、それとも頑張って朝日が取りあげるような書評欄くらいの知識を持ち出してくるが―そういう見せ掛けの統計より、自殺者激減とかのほうが力強いと思うのだ。

 …若年者自殺が減らないあたりとか、明らかに改善すべき余地が見えるのであって、そういう真っ当な筋を突くのが王道だと思うのだがねえ。



 これがまあ、「安倍に騙されているんだよ!」の一面ではある。

産経新聞 「えこひいきない政府に」 石破茂氏、対立軸強調 2018.8.12 12:44

「正直、公正」な自らの政治姿勢を対立軸とする考えを強調した。「政府が国民に信用されなければ何も始まらない。(今の政府は)えこひいきがないだろうか、ということだ」と

 政府への信用・信頼を問題とする。微妙に失われ加減ではあるかな、とも思う。
 あまり煽って楽しい話でもないが。

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