空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

追悼記念碑は十字架型をしていてよいかどうか

2019-05-13 15:56:25 | Newsメモ
BBC Should this cross be removed from public land? 12 May 2019 By James Jeffrey

A row in the US state of Maryland over the location of a 40ft-high cross will be resolved by the country's top court, and has sparked a vigorous debate about religious icons in public life.

"It looks like you are entering a highly Christian town," says Roy Speckhardt, chief executive of the American Humanist Association.

"It's so massive you can see it from half a mile away. It just gives this this weird impression; the base is covered in shrubs, so you have to be daring enough to cross the highway and take a closer look to realise it is a war memorial."


 まあ、そりゃあ、わかるんですがね。思想的に、除去した方がまあ、思想的に清純であることは解るんです。だが、まあ、あの、そのう、ともにょりますな。

But there is more at stake than just the cross. Having heard oral arguments for the case, the Supreme Court's decision in June could affect all future judicial interpretations of the Establishment Clause.

 となると、我々には馴染みのある話題である。靖国訴訟・玉串訴訟の類である。
 あれらは、世俗国家・日本の価値観を確認し、あるいは改め・確立する試みだったのだ。考えてみれば、あれらは相当、高度な知的闘争であり、知的生産力も相当に高かったわけだ―今思えば、どうだろう、そこらの並みのパンピー程度では触るのもコワいような高度な話ではなかったか。

 ああした知的闘争をしていた頃は、左翼も右翼も、もっとこう―緊張感にあふれていたのではないかなあ。
 今みたいに、お気持ち優先主義で、『私がかわいそうだと思った人たちに寄り添います!』みたいなのではなあ…と。

The stakes are heightened by concerns for some that President Donald Trump's administration is taking the country in a more conservative and religious direction.

 とすると、今の、まさしく現行政権への賛否と言った話にまで持ち込まれかねないのは、さらに現代の不幸だといいたい。だってさあ、これで「(当時の死んだ人たちの気持ち的に)十字架、あってもいいじゃん?」と言った瞬間、反トランプ主義者がシュタタタタとよってきて「お前はトランプを容認するのか!トランプを支持するんだな?!この差別主義者め!!そんなつもりはなかった、だあ?!保守的宗教的価値を容認するような発言をまさしくいますることはトランプ支持とみなされても仕方ないんだよ!むしろ現今の情勢を鑑みればトランプ支持としかとれないんだよ!!この時勢もよめない無教養め!!!勉強しろ!!!!」とか言ってくるんだぜえ。

関連:「観察記:ポリコレの類のこじらせの例(2019-05-12)」

 …著作物を勝手に使用されたことについて、”その思想云々はわかんないけど、思想に共感して提供したりということはありません”と宣言したことに対し、”わざわざそういいたてるということは、今回の件について、当の人を攻撃したいからいっているんだな?”とインネン付けが来ているのである。

On May 2, America's National Day of Prayer, President Trump announced a new rule that would allow health-care workers to refuse to perform services that violate their religious beliefs—some applauded the move, others condemned it.

 規定するから悪い、という気もせんでもない。ナアナアでごまかせるほうが趣味だ。
 …制度設計から頑張らなきゃ、ダメな問題だ、とも思うけど。

As a result, the Peace Cross finds itself not just a source of contention amid the traffic about a 30-minute drive from Washington, but also representative of increasing national tensions over the principle of religious liberty versus socially and culturally progressive secular movements increasingly at odds with traditional religion.

 とまあ…高級知識人たちの高度な理論闘争と、一般ピープルの生活空間とが、なんというか…という状況。そりゃまあね、こういう”モノ知らずの愚民ども”がその愚劣な生活習慣に反省の目を向けることもなく、高度な理論・国是・正義に関わりなく愚物の宣伝に付和雷同している―と見たら、「騙されてるんだ!」と叫びたくもなろう。
 でも、一般ピープルの多くはキリスト教的雰囲気に生暖かく包まれてたりしてて、いちいち、あえて根源的な批判を繰り返したくもないのだよ。それより今日明日のメシの心配があるし、数年後にちゃんと生きていけるかという心配があるわけでな。

 まあそんなわけで、記事後方に載っている「レモン・テスト」みたいな、法律的にはむっちゃゆるい、支持したくもないような規定をゆるーく運用する程度でごまかしたいところ、張り切り気味のひとたちが問題化し、で、下手な落着先に落ち着きかねないかもなあという、そんな昨今。

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