空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

米「6月に課税リスト発表するで」中「びっくりしたしびっくりしないし」

2018-05-30 09:51:02 | Newsメモ
BBC Trump's China tariffs could be imposed in June 29 May 2018

The US has said it plans to impose 25% tariffs on $50bn worth of Chinese imports "shortly" after mid-June.

 メリケンさんのフリーリィなトゥモロー計画である。

China said it was both "surprised and unsurprised" by the move

 中国さんのコメントはどっちつかずで裏表とれーだーずとでも。

In a statement, China's Commerce Ministry called on the US to act in the spirit of earlier joint comments.
It said: "This is obviously contrary to the consensus reached between the two sides in Washington not long ago."

 …外国からこんなことを言われるの、北朝鮮の専売特許だったよーな気がするほどなのに、トランプ指導の米国は平気で常識的な外交的顧慮を無視する勢い。まあ、こういう態度でこられたら、北朝鮮だって面食らうわな。ただこれはわりと最初から見え透いた手ではあり―

中央日報 「大統領がまともな精神状態ではないから廃棄すると言え」 トランプ氏、韓米FTAで「狂気の戦略」 2017年10月03日08時47分

▼トランプ「あなたに30日与える。その間に(韓国から)譲歩を引き出すことができなければ私は(韓米FTAから)抜ける」
▼ライトハイザー「分かりました。では韓国側に30日間の時間を与えると伝えましょう」
▼トランプ「違う違う。交渉をそのようにしてはダメだ。30日を与えると言わずに『大統領がまともな精神状態ではないから(This guy’s so crazy)、今すぐにでも韓米FTAを廃棄できる』というように言え」

トランプ大統領は昨年の大統領選挙遊説中に「米国は予測不可能な(unpredictable)国にならなければならない」と述べて、自身の外交政策方向を説明したことがある。自分の手の内を相手には知らせず、自分を「何でもできる人物」に見せかけることによって、相手国が事前に対応できないようにさせるという主張だった

 自分が狂人であると評されている・信じられていることを便利に利用して交渉をしようというのである(過去のメモ:「見ていた記事メモ(2017-10-04):バルセロナ独立宣言へあと数日? 他(2017-10-04))。

 …狂人だから狂った行動をする、それは予測不可能だ、なぜならトランプは狂っているから―だから彼を相手する必要はない、なすべきことは彼を一日もはやく引き摺り下ろすことだ、だって狂人が権力の地位についているのはよくないから―。反トランプのひとたちはそんなふうに言うようだが、トランプ氏はそこそこ以上に正気である(ということを言うだけでも反トランプのひとにえらいこと逆上される)。彼を狂人扱いし続けることは、彼の作戦・てのひらのうえで踊ることに他ならない―と思うのだが。とりあえず上に引用した交渉ではそういうわけで。

The tougher line from the White House comes ahead of another round of negotiations.
US Commerce Secretary Wilbur Ross is scheduled to travel to China this week.


 まあそういうわけで、手口はわりと解りやすく提示されているわけでもあり、中国側の、驚かされるが驚きもない、というコメントも納得なのである。

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