空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

祈って踊るデモ

2015-01-28 12:00:00 | Weblog
朝日新聞 首相官邸前がディスコに 「世界平和祈って踊ります」 小宮路勝 2015年1月26日22時49分

通常国会が開会した26日、東京・永田町の首相官邸前で、「官邸前DISCO化計画」と名づけたイベントがあった
実行委員会の山口歩さん(33)は「世界平和を祈って踊ります」と話した。月1回のペースで今後も開催する予定という

 きちんと道路使用許可だの、手続き踏めばええがな、というところか。
 本当に、日本は安全で平和で素晴らしいと思わされる。彼らの行動は、現政体の自由主義的傾向を寿ぐものと評価されよう。また、現政権には取り立てて大問題はないと表明するものとなろう。多少の反対論を述べていようが、それがこのように極めてゆるい形式で行われるというのは、我々の社会が非常に自由であることを指し示すだろう。

 菅政権時代あたりを思い起こせば宜しい。
 官邸前は、大型デモが連日起こっていたのではなかったか。反原発デモが巻き起こって、大衆行動は首相を官邸前に引き摺り出したのではなかったか。

 あれから比べれば、世界平和を願うディスコが開催され、そうして首相は世界平和のために難民への援助を表明するのだから、政権と大衆行動とは方向性が一致しているわけではないか。

BLOGOS 【動画】首相官邸前が「ディスコ」になった 「世界平和を祈って踊るだけ」〜沖野修也氏も参加した「官邸前DISCO化計画」 BLOGOS編集部 2015年01月27日 08:18

このイベントは昨年12月に続き、今回で2回目。主催した山口歩さん(33)は、ディスコの形式を取ったことについて「官邸前からは、反対の声を上げてマイナスイメージが届けられることが多い。そうではなく、楽しいメッセージも届けたかった」と語り、「世界平和を祈って踊るだけ」とイベントの趣旨を説明した

「楽しい」メッセージ、イメージを展開しようというのである。とげとげしく、人民と官邸が対立し、官邸から首相が出てこなければおさまらなかった時期を思い起こせば、なんと時代の流れが変わったことかと。

DJの沖野さんも出演すべきかどうか悩んだというが、「世界中の異なる地域・宗教の人たちが一緒に楽しめるように空間演出するのが、僕のDJのコンセプト。今日のイベントはそのコンセプトと一致する」

 結構なことである。

 もちろん

OurPlanet-TV 官邸前でディスコ!〜「平和」を願い踊る
  ourplanet 投稿日時: 火, 01/27/2015 - 06:18

官邸前には、沖野さんのDJを目当て集まったという参加者も多く、激しいダンスで周囲は熱気に満ちた。楽しそうに踊るしょうこさん(30代)は抗議運動とは違った形に惹かれ参加した。「安倍首相に納得いかないことがある。戦争になりそうな雰囲気があるので止めたい。」と話した

 新規顧客を求めての新機軸の行動でもあり、また固定客…以前の形態のデモ等からの継続参加者もあるだろう。「戦争になりそうな雰囲気があるので止めたい」というのは、参加者の持つ傾向や、主催者側の傾向性も読み取れよう。

 が。

 実のところ、戦争(ないしそれ相当の武力衝突)はすでに起こっているのであり、これに対して”えーだってーぇ、そんなの海の果てのどっかのことじゃーん、日本は関係ないよー”という思いに対しては、このディスコ計画自体が「世界中の異なる地域・宗教の人たちが一緒に楽しめるように(DJ氏のコメントから)」意図されるものであり、さらには、我らの憲法は「われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって」と謳うものであり―。

 このタイミングで世界人民との連帯を歌い踊ると、現政権への翼賛というあたりで評価される・され得ますが、まあみずぽんは理論闘争を頑張るといい。

 追記



 精一杯良いように書いても、まあ現実にはここに言われるように、ドンちゃん騒ぎになっちゃうものなのでしょうね。
 ま、その場合でも「いろいろ」と機能するだろうから、成り行きに任せたら、と私は思う。

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