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坂の上の雲〈8〉 を読んだ。

2010年03月11日 22時00分03秒 | 読書評
坂の上の雲〈8〉 (文春文庫)
司馬 遼太郎
文藝春秋

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坂の上の雲〈8〉を読んだ。

全8巻、じっくりと読み通しました。 読み応えのある長編ものだった。
日清、日露戦争を通して明治の人の生き様を垣間見ることができる貴重な
小説だと思う。

それにしても日清、日露戦争の詳細な記述と、関与した人物の戦時中の身の回り
の出来事などエピソードの豊富さはものすごい取材量だと思う。

全巻を通して考えさせられるのは、戦争という極限の状態で問題点を
クリアする為の思考錯誤と行動力。生と死の境界まで逼迫するような極限状態
まで普通の人間は追い込まれないと思うので、その状態を小説を通して体感
できる。
自分がそういう境遇に追い込まれると、どこまで正常な判断、理にかなった
思考ができるものか疑問。通読するなかで常に緊張感を感じずにはいられない。

読み応えのある歴史小説であるが、そのドキュメント性の部分が強い印象を
与える。


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