車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

皆生(かいけ)温泉神社 in 鳥取県米子市皆生温泉

2017年07月04日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・鳥取県

米子市皆生温泉に鎮座される「皆生(かいけ)温泉神社」。御祭神は『大国主命』

「長寿と健康祈願 皆生温泉神社 。天正年間(1573~1592)に命名された「海池(かいけ)村」の名が、江戸時代慶応三年(1867)、「皆生村」と改名統一された事が由来とされる。皆生の由来には、その昔、出雲の稲佐の浜から泡となって流れた魂たちが海岸に流れ着き、新しい身体と心が蘇生(黄泉の国から帰る)されて皆、生まれ変わった。このことから、当地を「皆生」と呼ぶようになったという言い伝えが残る。長寿にあやかれる有り難い皆生温泉の氏神様。「皆、生きる」の名前の通り、手を合わせればきっと長寿のご利益があることでしょう。」現地案内より

妻一杯に彫刻された「龍」

拝殿前左右より神域を守護されるのは、昭和8年生まれの出雲丹後系狛犬さん一対。吽形さんの足には願掛け紐が。子狛を足元に抱いた阿形さんにはお顔の剥離があり、胸前にもおおきくヒビが入っています。

社殿の左脇、おそらく境内社「伊勢神社」と思われます。御祭神は『天照大御神・月読命』。

御社殿前左右より神域を守護されていた出雲構え狛犬さん一対。残念ながら、阿形さんはすでに土塊に戻りつつあり、紹介は吽形さんのみ。

境内の右手に鎮座されるのは、温泉街の方々から寄進された朱の鳥居が立ち並ぶ「稲荷神社」。御祭神は『倉稲魂命』。漁師の言葉で「えなあさん(稲荷さん)」と呼び親しまれています。

稲荷社本殿の褄虹梁部分を噛んでいるのは一応獅子?耳が獅子らしくないような気もしますが、立てるとこうなるかな?

笑いが抑えきれない向背の龍

海水を汲んで甕に入れる様子から「塩造り」かと推測しましたが・・

海辺に近いお社らしい立派な「伊勢海老」。数少ない好物・・実に美味しそう(笑)

神社の彫刻としては定番ともいえる「海亀」。

御本殿左右より神域を守護される「御崎稲荷(みさきとうが)」一対。一方は巻物を、一方は鍵を咥えています。「御崎(みさき)」とは、高位の神霊の出現前に現れる霊的存在の総称であり、「稲荷」はその主神を意味します。

何故か社殿の前に置かれた、異国風味たっぷりの焼き物の仏像。社殿の下のほうには鉄製の三猿さんも(笑)。きっとこちらの『えなあさん』は海のように懐が広いのでしょう。

「皆生温泉神社」は、皆生温泉の発展に尽力した『有本松太郎』が、「皆生温泉に日本人らしい心の拠り所を」の願いをこめて創建しました。メインストリートの突き当たりには、氏の胸像が建立されています。

「皆生温泉神社」が鎮座される「皆生温泉街」は、山陰随一の温泉街として広く知られています。案内看板には『野口雨情』が来湯した際に作ったと言う「皆生小唄」の一節・・【 海に湯が湧く 米子の皆生 波の音さえ 寝てて聞く 】・・・確か三朝温泉でも似たようなことを書いた記憶が・・・

参拝日:2011年5月20日

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水木しげるロード~Ⅴ~ in 鳥取県境港市

2017年07月01日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・鳥取県

水木しげるロードの妖怪たち、ラストの最初(笑)は、万が一間違って出会ってしまったら、何を捨てても全力で逃げださないと危険な妖怪たち。トップは「朱の盆」。顔は朱のように赤く、耳まで裂けた口に針のような髪、額に角をもった妖怪。恐ろしい顔を見せて人を驚かせる妖怪で、この妖怪に会うと魂を抜かれるそうです・・という事は出会った時点でアウト・・Σ(i|!゚Д゚) 。

沖縄に古くから伝わり今でも目撃されているという、ガジュマルの古木の精霊「キジムナー」。身長は120cm程度で、全身赤い色で赤毛、毎晩魚を捕ってくれたり、山仕事を手伝ってくれます。これだけだと一見良い妖怪みたいですが、一緒に遊んだ子供をやせ細らせたり(と言う事は生気を抜いている?)それを心配した親がキジムナーの嫌いなタコを吊るせば、今度は親の魂を抜いてしまうという非道ぶり。なので見かけたら即、逃げましょう(笑)

京都府、滋賀県、岐阜県、愛知県、和歌山県などに伝わる妖怪「釣瓶落とし」。京都の某地区では、古い松の木から生首が降りてきて人を喰らい、2、3日して空腹になるとまた現れて人を食らうと言います。すっとぼけた顔に見えますがかなり危険な妖怪。松の木から生首が見えたら即!逃げましょう。

牛車の持ち主が死んで妖怪になったと言う「輪入道(わにゅうどう)」。燃える車輪の中に浮かび上がる顔を見た者は、問答無用で魂を抜かれてしまいます。万が一にもらしきものに遭遇した場合は、とにかく逃げましょう!どこへ?、そんな事、私にだってわかりません(^^;)

島根県石見地方にあらわれる「石見の牛鬼」。顔は牛、体は土蜘蛛の姿で見た目以上に危険。赤子を抱いた女に化けて、次々と食べ物をねだり、最後にその人を食うというとんでもない妖怪。日本各地にも牛鬼の伝承があり、その大半は非常に残忍・獰猛な性格で、毒を吐き、人を食い殺すことを好むと伝えられています。という事で赤ちゃんを抱いてる不審な女を見たら、即!逃げましょう。

甲斐の国(山梨)の寺で、坊主の姿をして隠れ棲んでいたという畳二畳敷きもある大蟹「蟹坊主(かにぼうず)」。無人の寺に泊まった旅の僧に問答をしかけては殺して食べていたそうで、退治された時には髑髏がゴロゴロ出てきたそうです。数少ない大好物のカニなのに食べられなくなったらどうしてくれるんだ!!「蟹坊主のばかやろぉぉぉぉ!!」

危険度は低いものの、やっぱり出来れば関わりたくない妖怪たち。「川獺の化け物」は、夜になると川笠を逆さまにかぶり、人間の子供に化けて酒を買いに行きます。で、時には美女に化けて酔っ払いの男を殺してしまうらしいので、酔っぱらっての夜道は危険です。

人間の子供のように可愛い姿で、いつも豆腐がのったお盆を持っている「豆腐小僧」。とくに悪さはしないのですが、その豆腐を食べてしまうと体にかびが生えるので要注意!!って言うか、普通子供の持ってる豆腐なんて勝手に食べないでしょう(^^;)

同じく10歳くらいの子供妖怪「一つ目小僧」。暗闇で突然振り向き人を驚かせる悪戯者で、特に危険な妖怪ではありません。でも悪戯を注意したり文句を言うと必ず、「黙っていよっ!」といって消えていく・・お前!何様やねん!(笑)

寝ている間に出てきて枕を何処かに運ぶという「枕返し」。一見単なる悪戯に見えますが、これがとんでもなくはた迷惑な妖怪。昔ある旅館に泊まった盲人の客。彼は相当の大金を持っていたんですが、それを知った宿の主人に殺されてしまうのです。盲人は「枕返し」となってその部屋に棲みつき、客の枕を返して事故や火事の災難をもたらしたとか・・いや、泊った客に罪は無いだろう(-"-)。

九州地方に出現するといわれる「川赤子」。池や沼で赤んぼうの泣き声を出し、人が近づくとまた別の場所で泣き、人を右往左往させます。赤子の泣き声に慌てる人を水の中に落とすと泣くのを止めると言う・・もしも捕まえる事が出来たら二度と悪さできないように・・・・以下、自粛。

徹底的に無視する事が出来れば問題ないと思われる「小豆はかり」。姿は現さずに人家で小豆をばら撒くような音を立てる妖怪。特に危害を加える事はありませんが、たまに天井から土や紙くずを落としたりするそうです。

小さくて丸い毛むくじゃらの妖怪「丸毛(まるげ)」。一見、ふさふさの貯金箱のように見えるため、ふだんは貯金箱のふりをしています。 お金を入れる時はおとなしくしていますが、取り出そうとすると指に噛みつき、お金がたまるとどこかに消えてしまう・・・とんでもない大悪人です(笑)

古びた風呂屋や荒れた屋敷に棲む妖怪「垢嘗(あかなめ)」。人が寝静まった夜に侵入して、風呂桶や風呂にたまった垢を嘗めて喰うとされる妖怪。垢を嘗める以外には何もしないので、もしかしたら商売として成り立つかも(笑)

前脚が2本、後脚が4本、尻尾は二又に分かれており落雷とともに現れる「雷獣」。激しい雷雨の日に雲に乗って空を飛び、誤って墜落するときは激しい勢いで木を裂き、ついでに人を害するという、かなりはた迷惑な妖怪。勝手に墜落しておいて人を害するなんて八つ当たりにも程が有ります!

ものを粗末に扱うと罰が当たるって、昔、母からよく言われたものですが、今はどうなんでしょう?「傘化け」は付喪神(九十九年間使われてきた物に魂が宿り百年目に化ける)の一種。一本足を軸に、飛行、催眠術、切断技に攻撃の跳ね返し、強風を起こすなど、見た目に反して実はとても強い妖怪だったりします。

古くなって粗末に捨てられた草履が化けた「化け草履」。やはり付喪神の一種ですが、物を大切にする、命の無い道具でも大切に扱う・・と言う、当たり前の事を、昔はこういう形で教えていたのかもしれません。

二股に分かれた尾を持つ五尺の大猫「猫又」。年月を重ねた猫が化けたもので、人間に化ける能力を持つものも居ます。 猫を扱った時代物の漫画などに登場する「猫又」は、頭に手拭いを乗せて「猫じゃ 猫じゃ」を踊っていたりします。

139体には程遠い妖怪ブロンズ像の紹介でしたがとりあえずは終了。あ、実際には「たにぐく・井戸の神・うぶめ ・夜行さん・のっぺらぼう・雪女・隠神刑部狸・貧乏神・シーサー・八岐大蛇」を見残したので129体です。ちなみにこのブログを書いている2022年時点で、177体の妖怪ブロンズ像が存在しているそうですが、再再訪問のチャンスは多分無いと思われるので、水木しげるロードのブロンズ像紹介はこれにて終了。

2009年3月8日の誕生日に、氏の功績を讃えて建立された「水木しげる氏顕彰像」。碑文は「なまけ者になりなさい」ですが、中々そうも出来ないのが人生です(^^;)

さらに2010年の3月8日、「ゲゲゲの女房」の放送開始を祝し「水木しげる夫妻」像が駅前に建立されました。

ラストは、「夢みなと公園」にある境港さかなセンターの一画に鎮座される「鬼太郎大漁社」

ここでは大漁の神様は恵比須様ではなく、大きな鯛を小脇に抱え、大切な父さんを右手に乗せた鬼太郎様が参拝者を迎えてくれます。

ああ、そうそう、水木しげるロードの行く先々で何やら寄り道を繰り返していた御亭主殿から、こんな小冊子と、「二十一万六千百六十五番目の水木しげるロード 妖怪スタンプラリー完走証」をプレゼントされました(〃∇〃) 。この記念品・・今も大切に手元にあります。

2015年 11月30日。『水木しげる先生』が永眠されました。謹んで哀悼の意を表します。

訪問日:2011年5月20日

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水木しげるロード~Ⅳ~ in 鳥取県境港市

2017年06月30日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・鳥取県

昨日は女性の妖怪に絞って紹介しましたが、今回は妖しではあるけれど、自然界に生きる妖怪や、微妙に人間と共存している妖怪たちを紹介してみようと思います。

日本人は古来から自然の中に神を感じ、正しく恐れて敬ってきました。全国各地にある「豊作祈願・収穫感謝」のお祭りが「田の神」に対してのものと言う考え方は多分間違いでは無いと思います。稲穂の中でまったりする「田の神」は「千代むすび酒造」さんの入口においでになります。

ある日、柴刈りの最中に穴を見つけたお爺さん。穴は災いをもたらすもの、塞いでしまおうと、大量の柴を押し込んでいると中から美女の呼び声がして、立派な御殿に連れられ、褒美としてヘソから金を生む奇妙な顔の子供「ひょうとく」を譲り受けます。ここから先は良くある話で、一度に沢山の金を欲しがるお婆さんの欲の為に殺されてしまう子供。悲しむお爺さんの夢枕に立ち、「自分に似せた面を竈の前に架けておけば、家が富み栄える」と伝える「ひょうとく」。やがてその面は 「ひょっとこ」と呼ばれるようになりました。

山登りをした時、頂上に着くと絶対にやっちゃう「ヤッホ~~~」。それに応えるのが「山彦(呼子)」。山間をこだましながら飛び歩く一本足の妖怪で、その声は木に宿る精霊が返す声「木霊(木魂)」ともいわれます。

アイヌの伝承に登場する「コロボックル」。これはアイヌ語で「蕗の下の人」という意味で、一般的にはとても小さい人と連想しがちですが・・・。北海道には2m以上になる品種の「ラワン蕗」なるものが生育しているそうで・・小さい人という認識は捨てたほうが良いかも。

座敷または蔵に住む神と言われる「座敷童子」。家人に悪戯を働く事もあるけど、見た者には幸運が訪れ、家に富をもたらすなどの伝承があります。ただし、座敷童子がいなくなれば家運が傾くと云われているので、扱いは丁重に(笑)。

岩手県遠野地方に伝承される、子供ほどの背丈で頭髪が体全体を被うほど長い姿の「倉ぼっこ」。危害を加えず、人を助ける清く正しく美しい?妖怪(笑)。でも倉ぼっこが倉から離れると家運が徐々に傾くそうなので、くれぐれも粗略に扱ってはいけません。

鼻はゾウ、目はサイ、尾はウシ、脚はトラにそれぞれ似ている伝説の幻獣「獏」。室町時代末期、正月に良い初夢を見るために枕の下に宝船の絵を敷く際、悪い夢を見ても獏が食べてくれるようにと、船の帆に「獏」と書く風習も見られたそうです。そんな大昔から悪夢を食べているんですね。

背中まで垂れた頭の毛、人間より大きく猿に似た妖怪で、力があり、驚くほど足が速い「異獣」。むかし越後の山中で、大きな荷物を背負った旅人から昼飯を貰った異獣。明日も飯をやろうと言われた異獣は、軽々と荷物を持ち届け先の近くまで運んでくれたという、結構義理堅い妖怪です。

山の神として恐れられてきた「木の葉天狗」。天狗界では「白狼(はくろう)」とも呼ばれており、老いた狼が天狗になったものとされ、山で作った薪を売ったり登山者の荷物を背負ったりして、他の天狗たちが物を買うための資金を稼いでおり、天狗の中でもその地位はかなり低く、人に似た顔と手足を持ち、くちばし、翼を持っています。

木曽の深い山の中に住んでいる大男「山𤢖(やまわろ)」。エビやカニを捕らえて焼いて食べるのが好きで、体は大きくわらじのサイズはなんと1m。足跡は発見されましたが姿を見た人はいないそうです。

西日本に伝わる山に出る妖怪「山童(やまわろ)」。山中で樵(きこり)の仕事を手伝ってくれることがあり、そんな時に礼として酒やにぎり飯をあげると繰り返し手伝ってくれるとか。ただし、山童に渡す礼の品物は、必ず最初に約束した物を。違う物を渡すと非常に怒るので注意が必要です。

猿と河童の特徴を併せ持つ「川猿(かわざる)」。馬は川猿に会っただけで倒れて死んでしまうと言われ、馬の疫神として恐れられています。子供の姿となって人を化かすこともあり、人間から害を加えられた際の反撃は半端ないです。でも自分を助けてくれた人間の顔は忘れないという律儀な一面も持っています。

丹波の国にあらわれる「算盤小僧」。大木の陰でパチパチ音がするのに、行くと誰も居ない。いわゆる音だけの妖怪なので、出会っても知らん振りして通り過ぎるのが良いかと(^^;)

足音がするのみで人に危害を加えることはない妖怪「ベトベトさん」。暗い夜道に後をついてくるとか、小山を降りてくるときに遭う妖怪ですが、足音を不気味に感じる時には道の片側に寄って、そんな時は「べとべとさん、お先にお越し」と道を譲ると良いそうですよ(*^^*)

夜中に畳をぱたぱたと叩いているような音を立てる「畳叩き」。特に害はありませんが安眠妨害と言う意味では厄介な妖怪かもしれません(笑)

「竹切狸(たけきりだぬき)」は、京都府亀岡市に伝わる狸の妖怪。山の竹藪の中に棲んで竹を切る音を立てて人を化かす古狸。夜になると竹薮から「チョン、チョン」と竹の小枝を払う音が聞こえ、さらに「キィキィ」と根元を切る音がし、最後には「ザザッ」と竹が地面に倒れる音。でも夜が明けてから竹薮に行っても、竹が切られた痕跡はないのです。

宮城県に伝わる手に提灯を持った少年の姿の妖怪「提灯小僧(ちょうちんこぞう)」。雨の夜道を歩いていると、後ろからこの提灯小僧が現れて人を追い越し、やがて立ち止まって後ろを振り返り、その人の方をじっと見つめる。追い越された人が不審に思いつつ提灯小僧の前を通り過ぎて歩き続けると、また提灯小僧はその人を追い越し、立ち止まる。この行為を繰り返すのみで、特に人間に危害を加えることはなく、繰り返しの挙句には消え去ってしまうのです。

「龍神」は海の神であり水の神ともいわれます。龍が啼くと雷雲が起こり嵐を呼ぶといわれており、昔からひどい旱魃の折には人々は龍神に雨乞いをしました。

主に中国地方に出没する村の守護神「大元神(おおもとがみ)」。御神木に「蛇藁(蛇に似せたしめ縄)」を巻き重ねた状態で祀り、信仰の対象としてきました。

『ゲゲゲの鬼太郎』をサポートする名脇役として登場する『子泣き爺』。正義の妖怪として一躍有名な存在となりましたが、柳田國男の著書では、本来は老人の姿ですが、夜道で赤ん坊のような産声をあげると紹介されています。

戦争で2人の息子を亡くし死期の迫った老婆。薬を飲み過ぎた母から生まれた体が不自由な赤子。排気ガスで弱った体のまま、飼い主に捨てられた猫。その猫にたかっていたシラミ・・・それらが期を同じくして臨終を迎えようとした時、彼らの「生きたい」という気持ちがつながり「コケカキイキイ」という、次元のまったく異なる生物が誕生しました。自然を蘇らせ、公害をなくし、貧する者を助け、人々の不満を食べる神のような妖怪です。

明日は、叶う事なら一生出会わずに済ませたい危険な妖怪。どんな事情があっても絶対に関わりたくない迷惑極まりない妖怪の紹介です。

訪問日:2011年5月20日

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水木しげるロード~Ⅲ~ in 鳥取県境港市

2017年06月29日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・鳥取県

奇特な読者様からのご要望にお応えして、水木しげるロードのブロンズ像紹介ですが、手当たり次第と言うのも芸が無さすぎるので(笑)、女性というキーワードに絞って紹介していきます。まずは「ゲゲゲの鬼太郎」を代表して「砂かけ婆(すなかけばばあ)」。調べてみると意外と全国各地に似たような妖怪の話が伝えられていますが、その正体を見た者は誰もいません。で、水木先生のお陰で一躍、婆の姿で全国区に知れ渡る事となりました。

柳田國男の「遠野物語」に登場する「寒戸の婆(さむとのばば)」。岩手県の寒戸に住んでいた娘がある日突然消息を絶ち、30年後、親戚たちが集まっているところへ、すっかり老いさらばえた姿で帰ってきた。事情を尋ねる親戚たちに対し、生まれ育った家や親戚が恋しくて帰って来たが、直ぐに山に帰らなければならないと言って去って行った・・・娘を山に攫ったものの正体は何だったのか・・・何とも切ない悲しい物語です。

元は刀鍛冶の女房だった「鍛冶媼(かじばばあ)」。集金の帰りに狼に食い殺された為、狼に取り付いて通りかかる人々を次々と殺すようになったとか。いやいや、恨むべきはその取り付いた狼。関係ない人を巻き込まないで下さい!

通りかかった子供に「わたしきれい?」と尋ね、「きれい」というと「これでも?」と言いながらマスクをはずし、耳まで裂けた口を見せる「口裂け女」。ではもしも「綺麗じゃない」と言ったら・・・!包丁や鋏で斬り殺されると言う危険な妖怪。現代の都市伝説としてすっかり定着しましたが、実はそのルーツは江戸時代からとも言われています。

人を脅すと言う点では横綱級!の妖怪。夕闇迫る町外れの神社や寺に現われる美しい花嫁姿の「お歯黒(はぐろ)べったり」。花嫁姿の美しい女性が寺社なんかの寂しい場所で俯いていたら、普通に誰でも「何事か?」と声をかけますよね(^^;) 声をかけられた娘は、目鼻の無い顔にべったりとお歯黒をぬった口を見せて相手を驚かせるそうですが、心臓の弱い人なら余裕で死ねます。

江戸時代の妖怪画にみられる日本の妖怪「青女房(あおにょうぼう)」。本来は、貴人に仕える年若く身分のさほど高くない女官のこと。あるいは公卿の家に仕える六位の青侍の妻の事をこう呼んだそうです。後姿はたおやかな女官ですが、実は恐ろしい生霊!手に持った鏡の中には世にも恐ろしい顔が・・

とかく女は恐ろしいもの、美しい女の顔に長い髪、体は蛇体の妖怪として古くから絵画などにも残されている「濡れ女」。彼女に思いを寄せられてしまった男は、決して女の手の中から逃がれることはできません。

何が原因でそうなってしまったのかよく分かりませんが、とにかく女が妖怪になると色々と厄介な存在になるようで・・続いては男に相手にされなかった醜女が化けるといわれる「高女」。女郎屋などの2階を覗いて人を脅すそうですが、驚かせて何がしたいのか不明(^^;)

夜道にあらわれ道行く男性に微笑みかけるのは、愛媛県の宇和島地方に伝わる妖怪「針女(はりおなご)」。そこで気を良くして微笑み返したら大変!長いざんばら髪の先端に備わっている鈎針状の鉤が髪に引っかかり、連れ去られてしまいます!!

昼間は普通の女性ですが、夜になると首を伸ばし、人や動物の精気を吸いとる「ろくろ首」。十代の頃、『小泉八雲』の妖怪譚で読んだ「ろくろ首」は、深山で木こりをしている一族・・・と見せかけて旅人を食い殺すのですが、首が抜ける場面の描写が記憶から消えず、夜中のトイレに苦労した思い出が・・(笑)

海坊主の女房で「磯女」「海夫人」とも呼ばれる「海女房」。海で水死した女性の化身、または海坊主の妻などの説もあり、長い髪で全身にうろこが有る足や手指にはひれがついています。文章だけ見ると人魚と言えなくも・・・無い!!絶対に無い!(笑)

女性陣ばかりの中で特別の黒一点は「海女房」のご亭主と言われている「海坊主」。この二人を見て思ったのは、絶対にカカァ天下に違いない!!

座敷帚を持っているのは、小学校に行く為の資金稼ぎに旅館で働いている健気な「魔女の花子さん」。河童の三平君と知り合ってお友達になりました。ブロンズ像は漫才コンビ:宮川大助・花子の『大助さんと娘のさゆみさん』からの寄贈です。

「ゲゲゲの鬼太郎」のガールフレンド的存在の「猫娘」。人間と妖怪との間に生まれた半妖怪で、ネズミ(ねずみ男を含む)や魚を見たり怒ったりすると、耳まで裂けた口に鋭い牙をむきだし、こんな化け猫の形相になります。

ちなみに2013年の7月に、岡山県瀬戸内市在住の兄一家と水木しげるロードを訪問した際には、何とも可愛い「猫娘」「鬼太郎」たちに出迎えられて一緒に記念写真を撮らせて頂きました。猫娘さん。もう全くの別人です(笑)

女性と言うキーワードで紹介した水木しげるロードの妖怪、改めて見なおすと「うぶめ 」「雪女」の二人が不在でした(-"-) 見損なった事に気が付いたのが今では、どうしようもないですね。

明日はちょっと変わった視点で、妖怪ブロンズ像を紹介してみようと思います。

訪問日:2011年5月20日

------------------------00----------------------

一口メモ

「お歯黒」、黒く染めた歯の事。江戸時代の庶民の女性は、既婚者である事を示す為に眉を剃り、酢酸に鉄を溶かした「鉄漿(かね)」で歯を黒く染めていました。時代小説などに登場する「お歯黒どぶ」は、黒くて臭い「鉄漿(かね)」が流れる「溝(どぶ)」の事です。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水木しげるロード~Ⅱ~ in 鳥取県境港市

2017年06月28日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・鳥取県

昨日に続いての水木しげるロード。次はシュールな門灯に誘われて「手作りの店 ゲゲゲ」に。こちらではご店主が実際に制作されている様子を間近で見学させて頂けます。

流石にこれを室内に飾る根性はありませんが(笑)、魔除けには最強かもしれません。

まるで宝探しのような楽しさと発見が一杯の店内、これらが全て手作りという事に何よりも驚かされます。

他にもお土産としてはお手頃なサイズの妖怪の箸置きとか・・一反木綿の箸置き・・絶対にうちのお嬢には受ける筈!(笑)あ・・・ピンぼけ(^^;)

超絶に怪しい妖怪に見送られてのゲゲゲのお店巡り。あっちにフラフラ、こっちにフラフラで中々先に進めない。

「妖怪工房」さんの店先で思わず一目ぼれした「一反もめん」の籐の椅子。でも何処に置くつもりと聞かれて悩みこんでしまった私・・う~~~ん、現状では君が入り込む余地が我が家にはない!。御亭主殿がこれならと指さしたポスト。いやいや、それ「妖怪工房」さん専用の本物の郵便ポストですよ(笑)

ダメだと思うと未練が湧くもので・・でも人間諦めが肝心。「子泣きじじい」に見送られて・・え?「目玉オヤジも見ているよ」って・・いや、それお見送りとは言いませんが。

ここは大人も子供も楽しめる「ゲゲゲの妖怪楽園」

「ガシャドクロ」「猫娘」に見送られて旅に出る「鬼太郎」。おや「ねずみ男」も旅支度で、「砂かけ婆」にお見送りされてます。あの二人・・いつのまにそんな中に??(笑)。御亭主殿ボソッと一言・・背中でカチカチ・・・(爆笑)

妖怪茶屋でお気に入りの「妖怪ラテ」を頂き、妖怪縁日で子供時代に戻って楽しんだら鬼太郎の家で休憩・・と思ったけれど、ここはお子様専用で大人は入れません(^^;) 身長制限だけならOKなのにね~。

敷地の片隅に水木しげる氏のサインが入れられた「心のよりどころ:永禄塚:永禄年間 尼子毛利合戦の場跡 もののふ達を労い 塚を祀る」
「戦国時代、中国地方では大内氏の滅亡後、毛利氏と尼子氏が覇権を争っていました。 境港のある弓ヶ浜半島でも各地で激しい攻防戦が繰り広げられ、永禄年間(1558~1570)頃には、数多の兵や民が尊い命を落としたといわれています。現在でもこれらの御霊を祀る「慰霊塚」がこの地方には多く残っています。ですが、これも時代の流れでしょうか。これらが人々の記憶から忘れられようとしているのです。 そこで2007年3月吉日、亡くなられた先人の御霊を供養するとともに、この地域の平和と繁栄を祈願して、ここに「永禄塚」を建立しました。 この小さな塚が、近隣の寄る辺なき慰霊塚の終の棲家、またこの地域の人々の心の拠りどころになることを願ってやみません。なお、戦に加わった兵の中には水木しげる先生のご先祖様にあたる武良家の人もいたそうです。」案内より

名も知らぬ多くの御霊に手を合わせ、次に向かったのは「水木しげる記念館」。水木ワールドの集大成として2003年3月8日、氏の誕生日に開館。

2006年に「山高帽姿の水木先生像」を新設。2010年には入館者が200万人を突破したそうで、他府県観光協会からの視察の方の姿もチラホラ。

カラスの鳴き声が不気味な墓場の一画・・幽霊族の最後の生き残りだった母は死んで墓に埋められます、しかし、そのお腹から生まれた鬼太郎は小さな手で墓穴から這い上がってきます。我が子を案じ、自らの魂を死者の左目に乗り移らせた父。「墓場の鬼太郎」の原点とも言える場面ですが、当時の漫画からは想像しがたい可愛さになっています。

私たちが訪問した2011年には「のんのんばぁとオレ」のブロンズ像もありました。しげる少年にお化けや妖怪の話を語り聞かせた「のんのんばぁ」。その当時の記憶が彼の妖怪作品の原点になったといわれています。

そうそう、記念館の前ではリアル鬼太郎にも出会えました。でもって私、一緒に記念写真を撮って、さらに名刺を貰ったりしています(^^;) ちなみに、彼のこの両手、リアル鬼太郎の決めボーズらしいです。

御亭主殿、建て前上では地味設定の、でもこれ以上目立つ人はいないと思われるサラリーマンの山田さんと名刺交換(笑)単なる観光客用の紙一枚ですが、それでも妙にくすぐったくて嬉しいと思えるのは旅先が見せる魔法。って言うか、なんで二人ともそんなに申し訳なさそうなの??(笑)

出会う物、目に入るもの何もかもが徹底して鬼太郎の世界観と一体化した町の景色は、一足ごとに発見が一杯。鼻緒が鬼太郎のちゃんちゃんこ柄になるだけで「鬼太郎の下駄」に見えるのも、ここならではの魔法。

これは・・・・・!!全種類欲しい。中身は特に入り用ではないので外の缶だけを(*^^*)って訳にはいかないので(笑)ご亭主殿に荷物持ちをお願いしました。

ところでご亭主殿、時々フイっと勝手行動をとっているのですが、一体何をしているんですか?と聞いたら「とりあえず内緒」だそうです(笑)

鬼太郎ロード、折角だから妖怪像の紹介もして欲しいと、これはごく内輪からの要望。数少ない貴重な読者様の希望とあれば、前言なんて軽く撤回(笑)何だって書いちゃいますとも!!という事で明日は解説付き妖怪像の紹介です。

訪問日:2011年5月20日

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水木しげるロード~Ⅰ~ in 鳥取県境港市

2017年06月27日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・鳥取県

鳥取県境港市には妖怪たちが集う一画が有るという・・河童にガシャドクロ、一つ目小僧に百目、ねずみ男に砂かけ婆、猫娘に一反木綿・・って、あれ何だか聞き覚えのある名前が (((((^_^;)  そうなんです、実はここ境港市はあの有名な水木しげる氏の故郷。で、そのご縁もあって『水木しげる』が描く妖怪の世界観をテーマとした観光名所「水木しげるロード」が誕生しました。境港駅から水木しげる記念館まで約800m続く妖怪の道には、177体の妖怪ブロンズ像が観光客を出迎え、今では鳥取県を代表する観光対応型商店街として脚光を浴びています。

「鬼太郎駅(境港駅)」の駅前で原稿を書く『水木しげる氏』と、それを見守る「鬼太郎・目玉おやじ・ねずみ男」。ここは境港駅に降り立った人が最初に立ち止まる撮影スポット。私たちが去った後にも沢山の人が順番待ちをしていました。

ちなみに、ペンを走らせる氏の原稿には、ちゃんとマンガの原案が書き込まれています。で、何の場面だろうかと二人で推理してみたり(笑)

境港市に「水木しげるロード」がオープンしたのは1993年7月18日。23体の銅像の設置に合わせてJR境線の「鬼太郎列車」も運行を開始。鬼太郎と妖怪による町興しはこの時から始まりました。妖怪たちの銅像は少しずつ増殖し(笑)、2011年現在で177体(2022年現在では222体)。

177体かぁ・・よしっ!!。あらかじめ数が分かっていると全部を見て回りたいと思う困った癖が又しても出てしまいました。今回も全ての妖怪たちをカメラに収めるべく、トップは、この世の魔性を祓う神の使者「麒麟獅子」と、麒麟獅子のあやし役「猩猩」。1650年に始まった「麒麟獅子舞」は今も鳥取県の伝統芸能として地域に息づいています。

「河童の三平と仲間」たちが遊ぶかたわらで、鳥取名産のスイカを食べる「死神」。でもあんたが食べてると、ちっとも美味しそうに見えないのは何故?

名前は分からなくても大丈夫、ちゃんとネームプレートが付いてます。が、流石にブログで177体全部を紹介するのはいささかアレなので(笑)そこは「がしゃどくろ」に免じて適当に。

次に向かった建物には、前面一杯に描かれた鬼太郎とその仲間たち。ここは「ゲゲゲのパワースポット 鬼太郎妖怪倉庫」。面白そうではあるけど、多分間違いなく時間を取られるので潔くパス(笑)

ちょっと後ろ髪引かれつつ(笑)、緑がいっぱいの一画は「河童の泉」。ここには馴染み深い妖怪たちが9体いるとの事、さて誰に逢えるかな?

泉の前には小さな小屋。切り株の上に居るのは鬼太郎の小便小僧(笑)。泉なのに、魚とか泳いでいるかもしれないのに・・・(^^;) 隣りの塔には悪魔くん三平君の姿も見えます。

「シャ~コ シャ~コ シャ~コ 」何だか怪しげな音がすると思ったら「小豆洗い」さんではないですか。今日も変わらず精が出ますね~。

「エロイムエッサイム 我は求め訴えたり」で一躍有名になった「悪魔くん」。無理矢理呼び出されて不平たらたら、やる気ゼロの「メフィスト」との掛け合いが好きでした(笑)

三平君がたっている下の小屋では、河童のさん平と友達のタヌキ君が碁を打っています。近くで魚を丸かじりしているのは「さざえ鬼」、その横で何か叫んでいる「岸涯小僧」

そして・・・・機嫌よく泳いでいる「ネズミ男」。あのさぁ、あんたが泳ぐと泉の水が汚れるってみんな言ってるよ。「へっ、おいらは綺麗になるし気持ちいいから関係ないね」・・・まぁ・・鬼太郎君の○○入り水だけどね(-"-)

妖怪の泉を出て再び全部の妖怪を網羅すべく商店街に向かった私たちの前に現われた一本角の妖怪・・「手の目」さん、この妖怪の名前知ってます?「な~~~に、簡単じゃ。わしの手の目は何でもお見通しなんじゃ。うむうむ、こやつは「方相氏(ほうそうし)」ゆうてな、追儺の折に悪鬼を追い払ってくれるんじゃ。」だそうです(笑)

何なん!!??この顔だけ妖怪? しかも転んでるのはどうやら人間らしいし・・その正体は・・巨大な顔をみせて人間をおどろかせて楽しむ「大かむろ」。タヌキが化けたものだそうですが、人を驚かすのが目的で、直接的な危害を加えることはないらしい・・でも心臓の弱い人とかには危険!

あちこち道草しながら、やっと水木しげるロードのメイン的存在の商店街にやってきました。アーケード全部が妖怪臭で一杯(笑)。で何やら楽しい商品がズラリと並んだ「鬼太郎本舗」。う~~~ん、あれもこれもネタ的には最高のお土産になりそう(笑)。

等身大の「ネズミ男」に出迎えられてハイテンションの私。御亭主殿はいつのまにか「開眼Tシャツ」を手に買う気満々。うん、確かに受けると思うけど、いつ着るの?(笑)

ひとしきりお土産選びを楽しんだら、次はお隣に鎮座される「妖怪神社」に参拝。

そのまえに手水舎で・・って、「目玉おやじ」が浮かんでる・・・ここで手水を使って本当に良いんだろうか(^^;)

「千年の節目である2000年1月1日午前0時に落成入魂式を行い創建されました。1999年の年末から、2000年の年始にかけて『妖怪神社落成法要式典』が行われ全国からたくさんの人や妖怪が集まりました。高さ約10尺(約3m程)近くに及ぶ黒御影石と、樹齢300年の欅で構成される妖怪神社の御神体は、神社建立の折、水木しげる氏より入魂頂いており、その際、御神体の一部分を指し、「ここに目玉をつけると面白い」と語られたという逸話も伝えられています。」公式HPより

で、水木しげる先生が御神体入魂の折、「ここに目玉を~」と指差された部分が「ポロッ」と剥がれ落ちたのがこの「目玉石」。御神体同様、今なお強い妖力を放っているそうです。

お願い事を書いて納める絵馬ですが・・出来れば持って帰りたいと思った人は私だけでは無い筈(笑)

鬼太郎ロード、見所はまだまだ一杯。妖怪ブロンズ像の紹介はかなり省いているにもかかわらず・・終われそうにありません(-"-) という事で恒例の「続きは明日」。

訪問日:2011年5月20日

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大港(おおみなと)神社 in 鳥取県境港市栄町

2017年06月26日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・鳥取県

鳥取県境港市栄町に鎮座される「大港(おおみなと)神社」。御祭神は『品田和気尊・大帯姫尊・比咩大神・武内宿禰命・亀井能登守安綱・須佐之男尊・大己貴命・事代主命・清若丸・手島四良三郎・小磯亦四郎』。

一の鳥居の先に隋神門。その内より神域を守護されるのはかなり派手な彩色が施された神殿狛犬さん一対。位置的にこれが精一杯なのが残念ですが、阿吽ともに個性的な顔立ちをされています。

拝殿前に立つ石鳥居は江戸中期の寛保3年(1743)、「摂州脇浜浦(現神戸市):廻船中」よりの奉納。

境港市指定文化財の鳥居の前左右より神域を守護されるのは、昭和54年(1979)5月5日建立の神殿狛犬風狛犬さん一対。機械彫りであっても独特の表情を持った狛犬さん。吽形さんの角の立派さも含めて、見ていて嬉しくなります。

「海上安全の神として知られる大港神社は、江戸時代には「八幡宮」と呼ばれ、諸国の船持ち連中の信仰が厚かった。境内には、各地の船持ち連中や廻船連中から奉納された数々の石造物が奉納されており、「八幡宮」への広い信仰と謝恩の歴史を伝えている。」境内案内より

拝殿目貫彫刻の龍

「境港市相撲協会」と書かれた屋根付きの立派な土俵

島根県松江市美保関と境港市を結ぶ「江島大橋」と「水揚げ日本一と言われる鮪」「大山」がデザインされた観光パンフレットのような絵馬。

「境港開口100周年(1996年)記念モニュメント」

参拝日:2011年5月20日

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

餘子(あまりこ)神社 in 鳥取県境港市

2017年06月25日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・鳥取県

鳥取県境港市竹内町に鎮座される「餘子(あまりこ)神社」、主祭神『第7代孝霊天皇』。『稲田姫命、脚摩乳命、手摩乳命、大日孁貴命、素盞鳴命、倉稲魂命』を合祀します。

一の鳥居の内より神域を守護されるのは、昭和13年(1938)10月15日建立の出雲丹後系の狛犬さん一対。阿形さんは前足の間に仔狛を抱いています。

「創立年月不詳。明応9年庚申11月再建の棟札によれば、当社は境、上道、中野、福定,竹内、高松の六村の大産土神として崇敬せしが、特に旧藩主より厚く崇敬せら幕提灯等寄附せらる。明治元年神社改正の際郷社に列す。現今は境町及び餘子村の産土神として崇敬す。明治40年2月3日神饌幣帛料供進神社に指定せらる。大正4年6月17日、境町字宮ノ西鎮座無格社:岡畑神社(祭神 素盞鳴命、倉稲魂命)を合併す。」鳥取県神社誌より

橋の向こうは島根県という地理的な要素の所為か、拝殿には石見地域で生産される石州瓦が鮮やか。

拝殿前左右より神域を守護されるのは明治13年(1880)9月吉日建立の、尾を逆立てて低く姿勢をとる出雲構えの狛犬さん一対。長い時の流れが体のあちこちを削り落としてしまいましたが、力強く参拝者を迎えます。

末社

御神馬腹掛けの御神紋は「三つ巴紋」

社殿が鎮座される一帯は古来より「余子(あまりこ)村」と呼ばれ、その地名も「餘子神社」に由来すると言われています。神代の昔、『奇稲田姫』が「八岐大蛇」から逃げた折、この地に「餘戸里」の名が付いたという伝説が残されているそうですが・・・。本来であれば、七人の姉たちと同様に大蛇に食われる筈だった八番目の末娘『奇稲田姫』。余子とは文字通り「食われずに余った子」という意味であったとも考えられます。

参拝日:2011年5月20日

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

若桜線・若桜駅 in 鳥取県若桜町

2017年06月23日 10時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・鳥取県

若桜町大字若桜字蓮教寺下、始発駅郡家駅から九番目「若桜(わかさ)駅」。若桜鉄道本社を擁する若桜線終着駅。この日は「因州若桜さくら祭り」の開催日。駅舎周辺は出店のテントや沢山の人々で溢れ、のんびり駅舎を楽しむとはいかないようです。

祭りの会場は隣接する若桜駅駐車場。ステージ上では「氷ノ山樹氷太鼓」の熱演中!

狙って来た祭りではないだけに、地域のお祭りに遭遇できた時の嬉しさはまた格別。力強い太鼓の音にしばし時間を忘れ、素敵な時間を過ごさせて頂きました。

しかも本日は若桜駅構内も特別仕様 (^▽^) まさかこんな美しい「C12 167蒸気機関車」を目にする事ができるとは!!

広い構内、本日はお祭りという事で構内の見学も自由。

構内には、かつて使用されていた蒸気機関車のための設備が現役で幾つか残されています。個人が修復して稼動が可能になった「機関車転車台」。後方には若桜駅のシンボル的存在の「給水塔」

「製造:昭和前1930年~鉄製転車台、直径15m、コンクリート造ピッチ付1棟。川崎車両株式会社による。直径15m、プレートガーダーを用いた上路式で、人力によって回転する。ピットには流水を導入して融雪と凍結防止を図っている。終着駅若桜駅の中核をなす施設の一つ。」文化遺産オンラインより

*

「製造:昭和前1930年~鉄筋コンクリート造基礎及び鉄製水槽、面積18㎡。蒸気機関車に給水するための給水塔で、転車台の西北側に位置する。鉄筋コンクリート造基礎の上に鉄製の円筒タンクが載る構造で、東側には基礎内部に入る扉口を開き、北側には梯子をかける。」文化遺産オンラインより

「排雪モーターカー」の周囲で何や忙し気に作業する人たち。

こちらの線路わきでは随分と可愛い若桜鉄道の車両が。大の大人が先頭に座っている所を見ると、どうやらお子様を乗せて走らせるみたいですね。

そうこうするうちに、モーターカーは少しずつ先の美しい「C12 」に接近していきます。

どんどん接近して・・・

無時にドッキング。

*

モーターカーに押されて?曳かれて?転車台の前に到着した「C12 」

これからお客さんを乗せて・・と言っても「C12 」の前部に取り付けられた「無蓋車ト6」に乗って、多分そのまま前進するみたい。分かりやすく言うと乳母車を押すSL・・みたいな(^^;)

歓声に包まれて無時お役目を果たした「C12 さくら号」。何度見ても、漆黒の車体に白地に赤の日の丸は最高にカッコ良くて美しい!。

もうすぐ列車が到着するという事で若桜駅のホームへ。 線路の横を走るのは先ほどのミニ若桜鉄道車両。お子さんたちの楽しそうな声に見ているこちらも思わず笑顔。

ゆっくりとホームに滑り込むさくら4号

特別に車内の様子も見せて頂けました。近代的でしかもゆったりとした座席。こういうのを見ると、各駅停車の旅への憧れが又しても頭をもたげてきます。

さくら4号の前で親切な誰かが写してくれた二人一緒の記念写真。若桜鉄道駅巡りのラストを飾る大切な思い出の一コマになりました。

訪問日:2012年4月15日

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

八頭町あちこちウォッチ in 鳥取県八頭町

2017年06月21日 10時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・鳥取県

若桜線沿いに訪ねる八頭町の各駅舎。ついでにご当地マンホールを探して・・といつも通りのコース組ですが、ついつい目につく「ステキ」。今を逃したら多分次は無い通りすがりの「ステキな景色」、道なりに紹介です。

隼駅を出てほんの少し走った八頭町見槻中で見かけた「家紋と薔薇」の鏝絵のお蔵。

鏝絵のあった近くでお見掛けした、格式の高そうな個人様のお宅。何かの記念館かと間違えて立ち寄ってしまいました。

安部駅の構内に展示されていた「はっとうちょうのむかしがたり①」。地域に伝わる昔話をこんな形で残していく取り組み、素敵だと思います。

八頭町才代:八東駅舎の近くで見つけた「寿の文字と龍」の鏝絵。

こちらは同じく龍ですが別の鏝絵、何と目に玉が入っています。

山間の道はどこも桜が綺麗で、ただ通り過ぎてしまうのが惜しいような・・・

若桜鉄道各駅巡り以外で唯一、予定を組んだ目的地に向かいます。八東川に架かる赤い欄干の橋を渡った先。

八頭町用呂に門を構える「重要文化財:矢部家住宅」

「江戸前期(1615~1660)の建築。入母屋造、茅葺、南面及び東面庇付、桟瓦葺。鳥取県下における最古の民家の一つで、大庄屋を勤めた農家。」文化遺産オンラインより

「樹齢約300年のヤブツバキ。白、赤、桃色の花を咲かせる珍しい「咲分けツバキ」が冬の矢部家住宅を一層引き立てています。」やずナビより

八頭町徳丸、国道29号線沿いにある「道の駅:はっとう」。案山子人形の店員さんに出迎えられてお土産選び。

自宅近辺では想像できないお値段に思わず買ってしまった「新雪梨(しんせつなし)」・・一番おいしく食べられるのは二月くらいまでで、今の時期はね・・と正直に教えて下さったセンターの方。四月も半ばなのにそれでも買ってしまった大きな梨・・ちゃんと言う事を聞けばよかったと後悔しました(^^;) 梨も新雪ですが、販売者さんも本当に親切です。

ラストは郡家駅近くの民家で見かけた飾り瓦「打ち出の小槌」。薄暗い路地の奥に見つけた時「目玉おやじ?!」と勘違いした、いわくつきの一枚(^^;)

訪問日:2012年4月15日

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする