西尾市一色町一色宮添に鎮座される「諏訪神社」。御祭神は『建御名方命』。三河一色諏訪神社、愛知一色諏訪神社とも称されます。
創建「第1106代正親天皇(おおぎまちてんのう)の御世 永録年間(1558~1570)当時、鎮守の神を持たなかった一色の地に守り神をお招きしたいと村人たちが考えていたところ、日本の六十六ヵ所の霊場に法華経を納めて歩いていた行者がやってきて、信濃の諏訪大明神の御分霊を請け、捧持してきて祠を建ててお祀りしたのが一色の諏訪神社の始まり。長野県の諏訪大社を総本社とし、全国25000余社の諏訪神社の中で、当社は長崎・神戸・四日市・横須賀・藤沢に次ぐ6番目の御分社として登録されている。」公式HPより
高覧が廻らされた入り母屋づくり平入の拝殿
拝殿向拝の彫刻は、波頭渦巻く海を翔る龍
瓦に刻まれた御神紋は、諏訪大社の根幹枝葉の三枚葉に対し、葉の数が一枚の「梶葉紋」。
広い境内より神域を守護されるのは、阿は角を、吽は宝珠をもつ安政六年奉納の狛犬さん一対。御亭主殿、久々に好みの狛犬さんに出会ってご機嫌(⌒∇⌒)
横顔だと結構強面なのですが、正面に向かい合うと驚く程穏やかで優しい顔立ち。つい馴れ馴れしく、頬など触ってみたくなります(^^;)
マンホールのデザインにも使われた「大提灯祭り」。HPによれば、その起源は450年前頃、初秋になると毎夜海魔が現れ、人畜農作物を荒らしていました。そこで村人たちは諏訪神社のご神前に魔鎮剣(ましずめのつるぎ)を奉り、大篝火を焚いて悪魔退散を祈ったところ被害が無くなったと言われています。神事として篝火を焚くことが100年ほど続き、その後、寛文年間(1661~1672)に提灯を献灯する祭りになり、江戸中期には提灯の上部に覆いが付けられたりと華美になり、提灯自体もどんどん大きくなって現在の姿へと変わっていきました 。奉納絵馬に描かれた「大提灯まつり」、きっと胸躍る光景なんでしょうね。
大提灯収蔵庫
大提灯の覆いを支える柱の収納庫・・かな?
残暑を映し出す池のほとりに建てられていた「竜宮社」。海とは切っても切れないものですが、諏訪神社の末社や境内社の中にはその所在が書かれていません。もしかしたら「それ」が鎮められる側の神だからなのか・・気になります。
切り株なのか、根っこなのかわかりませんが、おそらく御神木の名残でしょう。不信神な私たちですが、自分が存在する全ての場所にごく当たり前に八百万神の存在を感じます。きっとその心地よさが、神社参拝を続ける要因となっているのかもしれません。
諏訪神社近くで見かけた「西尾市一色消防団 一色中分団詰め所」のガレージに描かれていた祭半纏。何とも粋なデザインに思わずシャッターを!
参拝日:2011年9月22日