車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

大乗寺:山門彫刻 in 兵庫県香美町香住

2023年09月18日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・兵庫県

香美町香住区森にある高野山真言宗寺院「亀居山:大乗寺」『聖観音』を本尊とします。西国薬師四十九霊場第二十八番札所。 江戸中期の画家『円山応挙』やその一門の手による襖絵などを多く所有する事から「応挙寺」の名で親しまれています。

「寺伝によれば、天平17年(745)に行基が自刻の聖観音を本尊として創建したと伝えられる。その後、戦乱を受け寺勢は衰退するが、江戸時代後期・寛政年間に当時の住職、密蔵らにより再興された。」Wikipediaより

応挙寺とも称される「大乗寺」ですが、今回の参拝目的は、応挙の襖絵ではなく県指定文化財の山門。立ち寄り地の付近を検索して、やっと見つけた「中井権次一統」の彫刻😊。

2011年3月、出石の諸杉神社で初めて出会った丹波柏原藩の宮大工『中井権次一統(なかいごんじいっとう)』。かの地では八代目『中井権次橘正胤』でしたが、今回は七代目『中井権次:橘正次』の社殿彫刻。まずは手挟(たばさみ)から。

木の上で遊ぶ一対の猿。葉の感じ、実の尽き方から見ると、どうやら枇杷の木みたいで、こちらには子猿の姿も見えます。

向拝部分の唐獅子、何か細長くて平たい大きな生き物らしきモノを咥えていますが?? はっ!!もしかしてこれが「獅子身中の虫・・な訳が無い」!!😆

こちらは親子獅子でしょうか?親の背中にじゃれついて遊ぶ子獅子の姿の愛らしさは、霊獣も人も変わりません。

後ろ足で首の下を掻く仕草、ネコ科の生き物を飼った人には馴染みのある仕草ではないでしょうか。

寺社彫刻の定番中の定番は、何と言っても木鼻彫刻。こちらでは唐獅子が主役のようで、実に様々な表情の唐獅子たちが阿吽の呼吸で参拝者を迎えてくれます。からかうような笑顔でニュッと首を突き出し、下界を見下ろす獅子。

思い思いの表情を見せる獅子たち、普段は鋭い爪も、鋭い牙もこんな風にそっと隠しているのですが・・ここから筆者の妄想がさく裂😆

何があったのか、嚙み締めた口の端から牙を見せて突然威嚇しはじめた獅子。吊り上げた口元を抑える前足には鋭い爪が・・

なんて、嘘うそ、そんなにびびら無くとも、お前さんたちが何もしなければ、我らとて何もせんよ。

いやいや、すっかり怖がらせてしまったかな~。長い歳月をここで過ごしていると、つい揶揄いたくなってな。ほれ、我のとっときの宝玉を見せてやるから機嫌を直せ。

そうか、そうか。機嫌が直ったか。何?あの宝玉がもっと見たいというのか?、止めておけ、あんなものを長く見ているとお前も人の姿でなくなるぞ。

ひとしきり貫彫刻の獅子で遊んだ後は再び手挟にもどって、こちらは水と戯れる鴛鴦。木造建築の一番の敵は何と言っても火災。水に縁のある生き物を置く事で、火難除けの意味を持たせます。

同じく火難除けの波乗り兎。にこやかな笑みを浮かべて振り返る親ウサギ。目線の向こうには子ウサギが。

遅れまいと必死に追いかける子ウサギ。目元、口元の表情にいろんな思いがこめられています。

こちらは松に鷹で、いわゆる「松鷹図」と呼ばれるもの。常緑の「松」は生命力の象徴、「鷹」は力強さの象徴として表されます。

とは言え、この鷹・・・一体何を見つけたんでしょうね。羽を広げて下界を見下ろす目の鋭さがもうまるで別の世界の生き物みたいで・・😲

本堂の彫刻も捨てがたかったのですが・・客殿の拝観をしない身にはいささか居心地が悪く😅

式台の円山応拳像にご挨拶をし、「大乗寺」を後にしました。

参拝日:2014年11月15日

 


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