豊岡市野上尾崎に鎮座される「金刀比羅神社」。御祭神『大物主大神』は『大国主命』の「幸魂(さきみたま)奇魂(くしみたま)」とされ、別名『三輪明神』とも称します。
神社は丘の中腹にありますが、車に乗ったまま一の鳥居、二の鳥居を潜って参拝できます。駐車場から石段の参道があり、その途中に三の鳥居。さらに石段参道が続き遠くに社殿が見えています。
流石にこれだけの石段の昇り降りは、色んな意味できつい・・
由緒によれば「後西天皇の御代、寛文年間の創建で、城崎町結村の吉左エ門の勧請と伝う。もと当山山上に三本松と称する古末があり、夜毎奇光を放ち誰もが不思議がっていたが、円福寺の住持:源智上人が三夜にわたって霊夢を感じ「光輝を放つは象頭山金刀比羅の大神である。当山は有縁の霊地ゆえ来た。堂宇を建立すれば庶民の千載万難を救うであろう。」と告げられます。夢から覚めた上人の許に吉左エ門が来たので、霊夢を語り、力を合わせて堂宇を建立した。」
拝殿前の軒下、左右より神域を守護されるのは、文政3年(1820)10月10日建立の出雲丹後系の狛犬さん一対。傷も磨耗もない、完璧に美しいこの神獣さんが、170年以上も前に作られたものだなんて!
多くの神社で、何体もの出雲丹後系の狛犬さんを見てきましたが、まさに奇跡の出会いです。この感動をアップで(⌒∇⌒) 「(阿)どや!すごいやろ!」
「(吽)ムフフ~~ン。喜んでもらえて何より~💛」
まるでお寺の堂宇を思わせる社殿、軒下には沢山の絵馬が奉納されています。
社殿の縁側左右より神域を守護されるのは、出雲丹後系の石製神殿狛犬さん一対。
社殿向拝の龍は迫力満点。『大物主』は蛇神であり水神ともされますが、まさに水神の使いとされるに相応しい姿。
木鼻には獅子と獏。ふさふさとした巻き毛は見るからに柔らかそうで、目には玉が嵌め込まれており、細部にわたるまで素晴らしい迫力。
境内には沢山の境内社が鎮座していますが、いかにもお寺に縁の「役行者」には妙に納得。
「境内社:三柱神社」。「境内社:貴船神社」
「境内社:伊崎神社」
「境内社:地神」
足元には春の季節を告げる「ふきのとう」
境内から見た豊岡の町並み、こうして見ると、随分と高い場所まで来たのがわかります。
参拝日:2011年3月30日
仏教伝来のわずか50年後には早くも神仏一体化の動きがあり、どちらが上位かという議論があったとはいえ約1300年にわたって神仏混交が常態であった中、天皇を神格化する目的とは言え明治新政府による神仏分離政策については大いに異論を述べたいところです。
ただ、それによって文化財的な建造物などが破却されたことに関しては、物凄く!!「如何なものか😡」と思っております。
もっと砕けて言えば「何という勿体ない事を!!!」😭