出石の見所を紹介するパンフレットやインターネットのお勧めサイトに必ずと言って 良い程登場するのが、「出石酒造」の酒蔵。
築270年以上とも言われている赤い土壁造りの酒蔵を初めて見た時の、あの何とも言えない感動。初めて見た風景の筈なのに、どこか懐かしく、温かくなるような不思議な心持ち・・
すでにひと昔と言って良い歳月が流れているにも関わらず、今も鮮明に思い出す事が出来ます。閉ざされた土壁の扉の向こうには、何か目に見えない不思議な命が息づいているように思えた・・その感覚は三年後の再訪でも変わりませんでした。
こうしてじっと待っていたら、それはこの重い扉を潜り抜けて、何か優しく語りかけてくるのでは・・と、三年前と同じ有り得ない期待を抱いてしまうのです。
大人のためのお伽噺の時間を紡ぎだしてくれるような、妙にくすぐったい感覚に、何度も行ったり来たりを繰り返した私。三年後の今もやっぱり同じように行ったり来たりを繰り返す二人😊。
三年後に再開した土蔵に一つだけ違いを見つけました。角にあてがわれた金属は・・もしかしたら疲れてしまった土蔵に施された手当てなのかもしれないね。
三度目にもう一度来ることができたなら、その時にもここにあって欲しいから達者でいて欲しいと、まるで生きているものに語り掛ける如く見上げて、二度目の名残を惜しんだ私たち。
宝永5年(1708)、出石藩主仙石公の命によりお城に酒を献上し、以来三百十三年続く造り酒屋「出石酒造」。こちらでは地酒「楽々鶴(ささづる)」の試飲もできるとの事でしたが、運転担当の御亭主殿には金輪際!縁の無い話。あまりにもしょげ返った姿を見かねて、二度目の来訪の際に、お土産用に純米酒をプレゼント(笑)
何処に行くにも文句ひとつ言わず、入念な下調べをし、どんな辺鄙な場所でも迷う事もなく無駄足も踏まさず、楽しい車中泊の旅を一緒に楽しんでくれるご亭主殿のささやかな贅沢、たまには叶えてあげないとね😊
江戸中期に作られ、屋根以外はすべて土壁造。明治の大火も乗り越えてきた酒蔵ですが、経年による傷みがひどく、2017年に修復工事が行なわれ、生まれ変わったように綺麗な外観になったとか。綺麗になった土蔵に会いに行きたいな・・・
訪問日:2011年3月31日&2014年11月21日
文字通りの夫唱婦随ですねえ♪いや婦唱夫随か?
我が家も基本嫁さんとの二人旅。
ダムの予習やアプローチのルート、宿泊先の手配はすべて私が段取りしますが、ハンドルとグルメは嫁さん担当。
さすがに狭隘な山道や林道は私が運転するけど、あとは高速も含めて嫁さん御担当、運転好きな嫁の存在はありがたい存在です。
彼女は私同様地質は好きですが、ダムについては特段の興味があるわけではなし。でも行く先々で私が気が付かない第三者的視点であれこれ発見してくれます。
同じ空間に長く一緒にいると口げんかも絶えませんが、やっぱり旅は夫婦旅が一番。
紀行番組や自然番組などで訪問した場所が登場すると「ああだった、こうだった」と日常の話のタネにもこと欠きません。
夫婦一緒に同じものを見て、それぞれに感動するツボは違っても、思い出は一緒。
そういうのって、物凄く微笑ましくて大好きです。
あ、でも我が家の場合、最高で21日間の車泊旅をしましたが、驚くべきことに一度も口喧嘩もなく過ごしました。
これはひとえに、主人の忍耐深さによるものか、はたまた、私の操縦上手によるものか(笑)
赤い土壁造りの酒蔵・・このような酒蔵を初めて見ました。しかもこの古びたたたずまいの、不思議な威厳、何度でも眺めて歩きたくなる気持ちが分かります。
訪問日を見て、大切な旦那様のことを思います。私は喧嘩ばかりしていますが、家内を大事にしています。いろいろな夫婦があるということですね。
私もこれからは、少しtononeko殿を見習いたいと思います。
出石の赤い土蔵造りの酒蔵、
本当に思い出深い建物でした。
生きた酒を掌に包んで大切に育てる
赤壁の土蔵を初めて見た時の感想。
お酒には全く縁のない完全下戸の私ですが、酒蔵見学って実は大好きなんです。(^-^)