「白山比咩(しらやまひめ)神社」の参拝を終えて次の目的地に向かう途中・・・何とも古風な純和風の建物を見つけて、早速寄り道。
近くにあった案内板によれば、ここはかって北陸鉄道石川線の「加賀一の宮駅」だった建物。現在は廃駅となっていますが、1987年以前は金名線の終着駅として賑わったそうです。白山神社総本社の門前駅を意識して、唐破風の車寄せが付けられた入母屋造り瓦葺の駅舎。1927年竣工の駅舎は廃駅後、地元の熱意によって「一の宮バス停」となって残されました(他所事ながらすごく嬉しい)。
白山麓の玄関口にあたる鶴来の地区は、古くから門前市が立てられていた歴史ある町。今も町並みには当時の賑わいを忍ばせる建物が残り、魅力的な佇まいを見せています。間口の大きな建物は「街なかくつろぎ処 ・横町うらら館」。街歩きで疲れたら誰でも自由に休憩できます。
畳敷きの和室はそれだけでホッとする空間。ほのかな囲炉裏の灰の匂いも心地よく・・。もう少しのんびりした旅なら、囲炉裏端に座らせていただいてお茶でも飲みたい所ですね。
奥の土蔵を改装したギャラリーで見つけたのは、金剱宮の秋の例祭「ほうらい祭り」の記念写真。 巨大な人形は「造り物」と呼ばれ、「棒振り」といわれる獅子舞と共に祭りの目玉だそうです。ここまでの距離を遠いと思うか近いと思うか・・・状況が許せば是非とも見学させて頂きたい祭り風景。
街歩きの楽しみの一つに、それぞれに工夫を凝らしたお店の看板や暖簾があります。 鶴来地区では、霊峰白山の恵みである手取川水系伏流水を使った美味しい日本酒が有名。『萬歳楽(まんざいらく)』の看板の横には、立派な酒林(杉玉)。
こちらは「菊姫合資会社」の看板で、そのものズバリ「菊姫」。美しい看板はまるで絵画のよう。アルコール、特に日本酒に目のないご亭主殿、地元の銘酒は喉から手が出る代物で、どっちを買って帰ろうかと思案中。
江戸時代から続く糀(こうじ)の「武久商店」。掛けられた暖簾はとても今風でモダン。こちらの「米糀」はいまどき珍しい石室で作られているとの事、これはもう買うしかない!・・と思ったけど何に使おう??
ちょっと場違いな天狗の看板は、関西では目にしませんが「天狗中田産業」さんの「天狗ハム」。「百万石の自家製焼豚」のフレーズは肉系大好きのご亭主殿には魅力のよう。
訪問日:2011年10月12日
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