車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

脇町:うだつの町並み~其の一 in 徳島県美馬町脇町

2020年10月13日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・徳島県

江戸時代、藍づくりが阿波の代表的産業として急速に広がると共に、陸上交通と水運に恵まれた脇町は藍の集散地として非常な繁栄を見せることとなりました。それと共に商いに成功した商人達は、自らの繁栄ぶりを顕示するかのように、豪勢な「卯建(うだつ)」をあげた町屋を建てました。脇町南町通り、400mにわたって連なる「うだつの町並み」が、今も往時の隆盛を伝えています。

前回のつるぎ町:貞光でも触れましたが、「卯建(うだつ)」とは簡単に言えば「隣家との境界に取り付けられた土造りの防火壁」。漆喰で塗りこめた壁は万が一の際の貰い火を防ぐものとして、古い商家の町並などでは特に多く見られます。

こちらのお宅は隣家がくっついておらず独立した状態の為、脇町では珍しい二層卯建を綺麗に見ることができます。

用途は同じでも地域によって様々な特徴を持つ「卯建」。岐阜県の美濃では、屋根に合わせて、起(むく)りの形状になった卯建が主流でした。

また長野県の海野宿では、防火の範囲を更に広くした「袖卯建」が多く見られました。

それらは観光地として有名な場所である事から、全国的によく知られています。ですが、そうでなくとも、古い町並みを歩けば大小の如何に関わらず様々な「卯建」を目にすることが出来ます。

話が逸れましたが、さすが財を成した商人達がその繁栄ぶりを顕示する手段とした「うだつの町並」。その規模と美しさはどれほど見ても見飽きることはありません。

初めての徳島県の訪問ではかなり重きを置いた「脇町の町歩き」。時間はたっぷり取ってもらいました😄 竹簾の美しさに思わず足を止めて早速の記念写真。店先には「阿波踊り竹人形の里・時代屋」の看板。

店先にいた私達の声が耳にはいったらしく、ご主人から中にどうぞと声をかけて頂き、厚かましくもお邪魔させていただくことに。作業台の上に所狭しと並べられた竹人形の数々。こんな間近に製作現場を見られるなんて、なんと言う有難い幸運!!

後から知ったのですが今にも踊りだしそうな竹人形の製作者は「阿波の名工・藤澤英文氏」。前もって調べてきたわけではないので、この出会いは本当に嬉しいものでした。個人の一ブログですが、改めて心よりお礼申し上げます🙏🙏

「枡に上」の文字が染め抜かれた太鼓暖簾のお宅は、「藍商佐直吉田家住宅」。寛政4年(1792)創業の藍商で、脇町では一、二を争う豪商であったといわれています。

正木酒店で見つけた【うだつのあがる酒】。これを飲めばご亭主殿の「うだつも更にあがる」かな? だからって買いませんからね!と念押ししたのに、いつの間にかご亭主殿の背中のバッグがポッコリ😅

次から次へと現れる美しいうだつの数々。上を向いてばかりなので気がつくとすっかり肩こり状態😓 、お年寄りの仕草よろしく肩をトントンしながら、それでもやっぱり目線は上😄

滑車のついた「つるべ式」の共同井戸は文化10年(1823)につくられたものだとか。きっと商家の女性陣にとっては格好の社交場になっていたのでしょうね。

一軒一軒、全ての家屋がこの美しい景観の中のピースとして隙間なく埋め尽くされている「脇町:うだつの町並」。今度はもう少し違った目線で見た景色をと言う事で・・・・明日に続きます。

訪問日:2013年3月30日


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