明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(880)「蘆葦(あし)の歌」Song of the Reed・・・こんな時だからこそ観に来てください!!

2014年07月01日 15時00分00秒 | 明日に向けて(801)~(900)

守田です。(20140701 15:00)

今日はもう一つ、投稿します!台湾のおばあさんたちのドキュメンタリー映画を7月4日(東京)と7月6日(京都)に上映します!それぞれのお近くのみなさま。ぜひお越しください。
映画の名は「蘆葦(あし)の歌」。日本軍の性奴隷被害にあったおばあさんたちが、カムアウトして以降、心の痛みを乗り越え、尊厳を回復していく過程を追ったものです。絶対にお勧めです!ぜひご覧になって欲しい映画です。
出てくるおばあさんたち6名のうち上映までに4名が亡くなったため、おばあさんたちの最晩年を写したものにもなりました。「慰安婦」という「言葉」にとどまらない、実際のおばあさんたちの豊かで、お茶目で、素敵な横顔が溢れています。
人間はあれほどの被害をうけながらも、ここまで豊かに回復できるのかと心に強く、温かい風を吹き込んでくれる優しい映画でもあります。

当日は台湾から監督の呉秀菁(ウシュウチン)さんも参加されます。監督さんとおばあさんたちのサポーターの台北市婦女援助会の康淑華(カンシュウフア)さんも参加されます。お二人に発言してもらう予定です。
実は僕もほんの少しですがコメンターの一人として映画に出演しています。インタビューに応えたものです。30秒ぐらいでしょうか?
でも「日本人はこんな風に考えているのかと台湾で評判になった」と監督さんに教えてもらいました。ありがたいことです!

台湾の支援組織=婦援会の素晴らしいところは、もともと女性をケアしてきた団体であっため、性暴力被害者を癒し、痛みからの回復を助けるプログラムを持っていたことです。
それをおばあさんたちに提供し、おばあさんたちもそれを受け入れて、だんだんと自分の尊厳を取り戻してきました。映画はそのためのワークショップの舞台を中心に、おばあさんたちの回復の過程をおいかけています。

この問題、どうしても最初はおばあさんたちの辛い過去を聞くことから始まります。性暴力の場面であり、聴く側も辛く悲しいことが多い。おばあさんたちから少しでも痛みをとるために、みんなで分け持つ場面でもあります。
でもそれが前半だとすると、後半はそこから起ちあがってきたおばあさんたちとの交流の場であり、おばあさんたちが尊厳を取り戻していく場への立ち合いなのです。
とても感動が多い。おばあさんたちの優しさ、温かさ、そしてまた気高さと一方でのかわいさなど、刻々と変化していく中での、おばあさんたちのいろいろな顔を見ることができる場であり、また、おばあさんたちの心の回復力に感嘆する場でもありました。

性奴隷問題を扱った映画の中で、この後半部分に大きく焦点をあてた映画やシーンはあまり多くはないのではないかと思います。
実はそのため、監督さんは映画の感想をとても聞きたがっています。前半があまり登場してなくてある意味では異色でもあるからだと思います。
参加した皆さんに感想を聞きたいそうです。そのためにわざわざカメラマンも台湾からついてきます!ぜひ映画を観て感動された方はその内容を監督さんに伝えて下さい。

実は映画に出てくるワークショップ、もともとはクローズドな場でとくに男性の立ち入りを認めてこなかった場でした。
ところが婦援会と長らく一緒に活動してきた東京の柴洋子さんがおばあさんたちと紡いできた信頼関係の中から、私たち京都の支援グループも参加を認めていただき、やがて僕も何度か参加させてもらいました。
そのころはおばあさんたちの心の回復がずいぶん進んでいたこともあって、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。
中でも予告編の最初の映像に出てくる呉秀妹(ウーシュウメイ)アマととても親しくなり、僕ら夫妻は「日本の娘とその婿」みたいな感じで呼ばれていました。

でもそのシュウメイアマはもういません。映画の完成を待たずに2012年秋に亡くなってしまいました・・・。
そんなおばあさんたちの願いと祈りは「二度と若い人たちが自分たちのような思いをしないこと」です。わざわざ日本に出向いて辛い過去を話してくださったのもそのためでした。
おばあさんたちはそうして、私たち日本の人々、とくに若い人々をこよなく愛してくれました。
ぜひ映画館でそんなおばあさんたちの姿に触れ、おばあさんたちの思いをシェアして、この国の戦争への暴走を食い止める力をくみ取っていただければと思います。

以下、予告編のアドレスと、企画案内を貼り付けておきます。東京、京都の順番で掲載します。
(なお僕自身は京都会場のみに参加します。一言、感想を述べるつもりです)

【 蘆葦之歌 】慰安婦阿嬤的光影紀實 ☆電影首波預告☆
https://www.youtube.com/watch?v=V2lpKsdZi0g

*****

7月4日(東京上映)

台湾の日本軍「慰安婦」被害者たちの回復への道のり
「蘆葦(あし)の歌」Song of the Reed

沈黙し続けた女性たちが語り、笑顔を見せるようになった。
「慰安婦」にされた女性たちが家族に支えられ、台湾・日本の支援者との交流を通しながら歩んできた最晩年の日々を丁寧につづったドキュメンタリー。

■映画とお話■
内容:映画「蘆葦の歌」上映(婦援会制作、上映時間76 分)
トーク
呉秀菁さん(監督)
康淑華さん(婦援会執行長)
渡辺信夫さん(牧師・台湾の元「慰安婦」裁判を支援する会代表)
今回のドキュメンタリー映画でも、元「慰安婦」の実際だけではなく、それに関わるヴォランティアの働きぶりが考察できる。
被害者家族の間にも問題を理解させる婦援会の活動は進み、被害者の家族が、家族であることを隠さないように変化がかなり進んだ。( 渡辺信夫)

■開催日時と場所
日時:7月4日(金)
場所:明治学院大学白金校舎本館1253教室
〒108-8636 港区白金台1-2-37

■主催:明治学院大学キリスト教研究所/ 台湾の元「慰安婦」裁判を支援する会
■後援:明治学院大学国際平和研究所
〈問い合わせ先〉  明治学院大学キリスト教研究所
〒108-8636 東京都港区白金台1-2-37
電話03-5421-5210 FAX03-5421-5214 メールkiriken@chr.meijigakuin.ac.jp
申込不要 参加無料

地下鉄南北線&三田線
白金台駅  2 番出口 徒歩7 分
白金高輪駅 1 番出口 徒歩7 分
高輪台駅  A2 番出口 徒歩7 分
JR 品川駅 高輪口 徒歩17 分/
 都営バス「目黒駅前」行き「明治学院前」下車
JR 目黒駅 東口 徒歩20 分/
 都営バス「大井競馬場前」行き「明治学院前」下車

こちらからチラシが見れます。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10203095673531054&set=pcb.10203095677731159&type=1&theater

*****

7月6日(京都上映)

台湾の日本軍性奴隷被害女性たちのドキュメンタリー
蘆葦(あし)の歌」 Song of the Reed  京都上映会
(台湾映画/呉秀菁監督/76分/2013年/婦援会制作)

【台湾の日本軍「慰安婦」被害者たちの道のり】
 台湾ではおばあさんのことを親しみをこめて阿媽(アマー)と呼びます。

長い沈黙を破って語りだした阿媽たちの心の変化には、どんなかかわりがあったのでしょうか。
この映画は監督が、3年がかりで撮影した台湾の日本軍「慰安婦」被害女性6人のドキュメンタリーです。映画に登場する6名の阿媽のうち、上映までに既に4名が亡くなりました。
台北市婦女社会福利事業基金会(通称・婦援会)は1996年から被害女性を支えるプログラムとしてセラピー・ワークショップを行ってきました。
ヨガや絵画、料理、演劇など、年に数回開催され、阿媽たちは1泊旅行も兼ねたワークショップに行くのがが楽しみでした。
そのワークショップの貴重な最後の3年間の様子、阿媽たちを支えた家族との関係、台湾や日本の支援者との交流などが記録されています。
私たち京都実行委は2006年より、阿媽たちとの交流を重ねてきました。尊厳あふれる阿媽たちの姿を、ぜひ多くの人に見てほしいと思います。

2014年 7月6日(日曜日) 18:00開場 18:20開始
ひと・まち交流館 京都  第5会議室 (河原町五条下ル)

京阪電車「清水五条」下車 徒歩8分/市バス4,17,205号系統「河原町正面」下車
参加費 1000円
※台湾より婦援会、監督も参加予定です。
主催 旧日本軍性奴隷問題の解決を求める全国同時企画・京都実行委
welcomeharumoni@hotmail.com
 
こちらからチラシが見れます。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10203095675091093&set=pcb.10203095677731159&type=1&theater

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明日に向けて(879)閣議決定による改憲など認められるわけがない!怒りをうたおう!(報道をまとめました)

2014年07月01日 10時00分00秒 | 明日に向けて(801)~(900)

守田です。(20140701 10:00)

人と平和を愛する心を著しく欠落させた安倍政権と、大半の党員・支持者を裏切った公明党幹部により、本日、夕方からの閣議決定による憲法改悪が行われようとしています。
すでに朝7時半から与党協議が行われ、「合意」がなされてしまいまいた。この下でそれぞれに「党内の了承手続き進め」本日夕方に閣議決定が強行されようとしています。
こんなこと、認められるわけがない!みんなで大きな声で怒りをうたましょう!憲法9条を、平和を、守りましょう!

昨夜、東京の首相官邸前には4万人の人々が詰めかけて抗議のデモを行いました。デモは深夜0時を過ぎても続いてたそうです。
今日も緊急行動が呼びかけられています。東京方面の方、ぜひご参加下さい。呼びかけを掲載します。
京都市内での抗議行動の呼びかけも貼り付けます。僕もできるだけ参加します。
その他、各地で同様の取り組みがあると思います。閣議決定などなされたって憲法違反そのもの。私たちの力で覆しましょう!

***

7月1日(火)に臨時閣議で閣議決定!急遽1日も17時から緊急大規模抗議!
解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会 戦争をさせない1000人委員会
http://got.angry.jp/0630/

〈戦争する国〉への閣議決定絶対あかん!市民デモ@京都連日行動
http://ameblo.jp/harinaosu/entry-11885288296.html

***

各地の頑張りを互いに知って自分たちを勇気づけるために、昨日の様子を伝える報道をご紹介します。まずは独立系のIWJから。続いてYouTubeへの投稿を貼り付けます。
マスコミでは毎日新聞が良い写真を提供してくれています。写真特集のアドレスを貼り付けておきます。

***

「戦争反対」「憲法守れ」「安倍はやめろ」 7月1日閣議決定直前、官邸前で集団的自衛権反対の抗議
IWJ 2014/06/30
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/149563

安倍政権による集団的自衛権の行使容認をめぐり、7月1日の閣議決定が迫る中、その前日6月30日、首相官邸前で大規模な反対抗議行動が行われた。抗議は17時半から23時半まで続き、約4万人が「安倍はやめろ!」「戦争反対!」「憲法守れ!」とシュプレヒコールをあげた。
IWJはメインCh5、6、8の3カメラを使い、様々な角度から抗議の模様を中継。記者による参加者へのインタビューを行い、多くの市民の声を伝えた。

【官邸前・集団的自衛権】2014.6.30官邸前抗議の群衆?その1
2014/06/30 に公開
https://www.youtube.com/watch?v=fIFiWwAwCg8#t=110

【写真特集】集団的自衛権:「憲法守れ」…官邸前に押し寄せる人の波
毎日新聞 2014年06月30日
http://mainichi.jp/graph/2014/07/01/20140701k0000m010082000c/001.html

***

テレビニュースで動画が載っているものをご紹介します。TBSが「過去最大の官邸前デモ」と紹介しています。
また昨日のものではないですが、NHKが6月27日にきちんと反対行動を報道していたことを知りました。動画がYouTubeにあがっていたのでこれも貼り付けます。

***

“集団的自衛権”に反対、過去最大級の官邸前デモ
TBS Newsi 2014年7月1日(火) 5時7分
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2238214.html

30日夜、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更に反対する大規模なデモが総理官邸前で行われました。
30日午後6時半ごろから行われたデモには、主催者の発表で1万人を超える人が集まり、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を行わないよう訴えました。集まった人の中には、『twitter』などSNSを見て参加したという若者の姿もみられ、デモは午前0時過ぎまで続きました。
「憲法は何のためにあったのか、それが守られてないのはおかしい」(デモ参加者)
「閣議決定が行われたとしても、国民は認めてないということを示したい」(デモ参加者)
 警視庁によりますと、30日のデモでけが人や逮捕者は出ていないということです。

官邸前で抗議デモ 集団的自衛権の閣議決定反対で深夜まで【動画・画像】
The Huffington Post
2014年6月30日 23時26分

http://www.huffingtonpost.jp/2014/06/30/jieiken-demo_n_5543404.html

6月30日の夕方から深夜にかけて、首相官邸前で市民団体などによる抗議デモが開かれた。
憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認を、7月1日に閣議決定する方針が固まったことを受けて、市民団体「解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会」と「戦争をさせない1000人委員会」が主催した。「解釈改憲、絶対反対」「集団的自衛権はいらない」などと訴えた。
7月1日にも同様のデモを予定。ネット上には多数の写真がアップされている。

集団的自衛権 来月1日閣議決定
NHK NEWS7 2014年6月27日
https://www.youtube.com/watch?v=3OznKnPERWc
(NHKのリンクがすでに消えているためYouTubeから TBSニュースバード映像もあり)

集団的自衛権 首相官邸前で抗議活動
NHK 6月30日 22時20分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140630/k10015631441000.html

憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認に反対する人たちが、総理大臣官邸の前で緊急の抗議活動を行い、政府に対し、行使を容認する閣議決定を行わないよう訴えました。
30日午後6時半から総理大臣官邸前で行われた緊急の抗議活動には、主催者の発表で、1万人を超える人たちが集まりました。
参加した人たちは、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認する閣議決定に向けて政府・与党内の最終盤の調整が続くなか、「憲法を壊すな」「安倍総理大臣は国民の声を聞いて」などと訴えました。
抗議活動には、若者や学生たちでつくる複数のグループがツイッターなどを通じて同世代の人に参加を呼びかけたということで、若者の姿も多く見られました。
19歳の男子学生は「集団的自衛権の行使容認によって、海外で戦闘するような事態になりかねない。友人に自衛隊員がいるため、ひと事とは思えず、もっと関心が高まるよう声をあげたい」と話していました。
また、22歳の会社員の女性は「友人の中には、集団的自衛権についてよく分からないという人も多い。政治家の言葉だけに左右されないよう、まず事実を知って自分の意見を持って欲しい」と話していました。

***

海外でもどんどん報道が始まっています。
ロイターが記事を流しており、これをマレーシアの独立系ジャーナルが掲載しています。他国でもさまざまに掲載されていると思います。
THE JAPAN TIMESも動画まで掲載しました。英語を使えるご友人にぜひこれらの情報を伝えてください。

Thousands denounce Japanese PM Abe's security shift
REURTERS Mon Jun 30, 2014 1:58pm BST
http://uk.reuters.com/article/2014/06/30/uk-japan-defense-idUKKBN0F519A20140630

Thousands march in Japan to denounce Abe’s military shift
The Malay Mail Online
http://www.themalaymailonline.com/world/article/thousands-march-in-japan-to-denounce-abes-military-shift

Thousands get behind Article 9 in last-ditch rally at prime minister’s office
THE JAPAN TIMES Jun 30, 2014
http://www.japantimes.co.jp/news/2014/06/30/national/politics-diplomacy/thousands-get-behind-article-9-in-last-ditch-rally-at-prime-ministers-office/#.U7IGXcuKB9A

***

その他、幾つかの記事を載せておきます。
新潟で反対集会に80人、奈良駅前で80人の座り込みが伝えられていますが、地方紙を細かく見て行けばもっとたくさんのデモが出てくるでしょう。僕のいる京都でも活発に行われています。
なお、情報量が多くなりますが、これらの記事は一定期間経つとネット上からは消えて行くため、記録のためにも残しておきます。
それぞれで各地の行動に参加しましょう!

***

集団的自衛権 行使容認反対の集会
新潟日報モア 2014/06/30 11:18
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20140630120937.html

政府が集団的自衛権の行使容認のため憲法解釈変更の閣議決定に踏み切ろうとしている中、県内では政府の姿勢に反対や疑問の声が次々と上がる。29日には新潟市中央区で市民が集会を開き、集団的自衛権の問題点を考えた。講演した日本体育大の清水雅彦教授(48)=憲法学=は、行使を容認すれば国内でテロが発生する危険性を指摘し、国民一人一人が政府に対して反対の声を上げるべきだと訴えた。
集会は市民団体でつくる実行委員会が主催し、約80人が参加した。
清水教授は「自衛隊だけでなく、私たちの命も危険にさらされる」と問題視。「集団的自衛権の行使を認めた場合、米国の対テロ戦争に加担する事態につながりかねず、(相手から敵対視され)日本国内でテロが発生する可能性がある」と考える。
戦時のシーレーン(海上交通路)での機雷掃海をはじめ、国連の集団安全保障に基づく武力行使についても政府は限定的に容認する構えだ。清水教授は「国際常識で言えば、どこかの国が機雷をまいて関係ない国が除去したら戦闘行為と見なされる。集団的自衛権の名の下で日本が機雷除去をしても同じ。相手からすれば戦闘行為で、反撃を受ける可能性がある」との見方を示した。
さらに「国権の最高機関は国会。政府が行使容認を目指すなら、選挙の争点にして国民に問うべきだ」と強調した。
講演を聴いた村上市の大学生の女性(22)は「第2次世界大戦前と同じような状況で、怖さを感じた。集団的自衛権について、しっかり考えたい」と話した。

集団的自衛権:「憲法守れ」…官邸前で2委員会が反対集会
毎日新聞 2014年06月30日 20時55分(最終更新 07月01日 06時52分)
http://mainichi.jp/select/news/20140701k0000m010082000c.html

集団的自衛権の行使容認に反対する市民団体「解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会」と「戦争をさせない1000人委員会」は30日夜、東京・永田町の首相官邸前で相次いで集会を開いた。他のグループも両団体に呼応し、官邸周辺の歩道は一時、市民で埋め尽くされた。参加者は声をからして「集団的自衛権いらない」「憲法守れ」とシュプレヒコールを繰り返した。
集会に参加した東京都大田区の会社員、石川由美子さん(56)は「国民的な議論をせず、勝手に憲法解釈を変えて戦争できる国にすることは絶対に許せない」と話した。
両団体は自衛隊発足60年となる7月1日、国会周辺で反対集会や記者会見を開き、抗議の声を上げる。【野島康祐】

地方190議会批判 集団的自衛権 広がる「反対」「慎重に」
東京新聞 2014年6月29日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014062902000124.html

安倍政権が目指す集団的自衛権行使容認の閣議決定に対し、地方議会で反対、慎重な対応を求める意見書を可決する動きが急速に広がっている。本紙の調べで、今月だけで少なくとも百二十超の議会に上り、これまでに可決済みは百九十(二十八日時点)となった。自民党会派の賛同も目立つ。閣議決定を急ぐ政府と、それを懸念する地方の溝はさらに広がった。 (関口克己)
本紙の三月末時点での集計では、同様の意見書は約六十あった。だが、安倍晋三首相が五月十五日、行使容認を検討する意向を記者会見で表明すると、それに抗議する形で議決の動きが勢いを増した。
都道府県レベルでは長野、岐阜両県議会がいずれも六月に慎重審議を求める意見書を可決。市町村議会では三十二都道府県の百八十八に増えた。最多は長野県で、県議会のほか四十五市町村となった。自民党県連が県内市町村に意見書提出要請をした岐阜県は、九市町村となっている。
逆に、全国千七百八十八の自治体で政府方針を支持する意見書は一つもない。
東日本大震災で被災した福島県南相馬市議会は十九日、自民系会派を含め全会一致で容認反対を議決。「震災と原子力災害で助けられた自衛隊員が海外に出て武力を行使することは容認できない」と訴えた。
二十五日には、自民党の石破茂幹事長のお膝元となる鳥取県境港市議会も、行使容認反対の意見書を可決した。自民党の高村正彦副総裁は二十七日、相次ぐ意見書可決に「地方議会も日本人であれば、慎重に勉強してほしい」と反論したが、与党は協議開始から一カ月余りで結論を出そうとしている。

奈良)集団的自衛権の行使容認反対、80人座り込み
朝日新聞 2014年7月1日03時00分

集団的自衛権の行使容認に反対する座り込みが30日、奈良市の近鉄奈良駅前であった。
市民団体「秘密保護法反対県実行委員会」が主催し、約80人が参加した。安倍政権が7月1日にも憲法解釈を変えて集団的自衛権を使えるようにする閣議決定をするのに合わせた。
参加者らは「解釈で9条をこわすな」などと書かれたプラカードを持って計4時間座り込み、「行使容認は日本を再び戦争のできる国にする危険な行為」「自分や家族の問題として考えて」などと訴えた。(浦島千佳)

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