守田です(20201030 16:30)
● スープが濃いラーメンをお湯で薄めて飲む?
10月27日に行われた「にょきにょきオンラインサロン」で、台湾から参加の田崎敏孝さんが「海を汚すのは国際問題」という大切な指摘を行ってくださったことを前々号で紹介しました。
さらに田崎さんは放射能汚染水を総量規制せずに、濃度規制だけで放出してしまうことのおかしさを強調されました。
というのは今回の問題に限らず、原発では放射性物質の排出基準を濃度で決め、それに沿って海に流しています。そのため今回の福島原発汚染水問題でも、空気と水で薄めて排出すると言っています。東京新聞の説明図を添付します。
東京新聞の説明図
これに対して田崎さんこんなうまい例をだして説明してくださいました。
「塩分を控えるように言われているおじいさんが、ラーメンを食べていました。塩辛いスープだったけれども最後まで飲んでしまった。
そのお爺さんがまた同じラーメンを食べだしました。スープに塩分が多いと聞いたお爺さんは、今度はラーメンをお湯で薄めました。それでまたスープをみんな飲んでしまった。・・・さてこれでいいのでしょうか?」と。
ネットより
サロン参加者一同、大笑いをしてしまいましたが、その通りなのです!ラーメンをお湯で薄めたって、身体が採りこんでしまう塩分の量が変わるはずがない。
でもラーメンの話なら笑えることが、放射能汚染水の場合は、冗談でなく本気で行われようとしている。もちろん汚染水を水で薄めたって、海に入る汚染物の量はまったく変わらないのにです。
にもかかわらず「薄めると安全になる」と東電や政府は言う。ひどい騙しのテクニックです。放射能の問題はこんな嘘と騙しが本当にたくさん横行している。
田崎敏孝さん(左上)の話に大笑いしたにょきにょきオンラインサロン参加者
● こんなのはどこの原発でもやっていること?
また「こんなことは他の国の原発でも行っている」などという指摘があちこちからなされています。トリチウムの入った汚染水を捨てているのは日本だけではないと。
これへのお答えはこうです。「その通りです。だから私たちは世界中の原発に反対しているのです。原発が環境を汚染してないなんてまったくの嘘ですから」と。
しかも世界中どこでも放射性物質の排出は濃度規制だけで行われています。原子力ムラ・・・いや原子力マフィアは世界中で同じ騙しのテクニックを使っています。
こんな話もあります。「日本のトリチウムの規制値は1リットルあたり6万ベクレル!他の放射性物質よりも危険性が低いからだ。」
これには二つお応えししたい。一つには6万ベクレルとものすごく緩い規制値にしているのは、トリチウムがもっとも取り去ることが難しい放射性物質だからです。ゆるゆるにしないとそもそも原発の運転ができないのです。
また他の放射性物質と比較するには、量を問題にしないと話になりません。原子一つが持つ危険性が小さくとも、量が大きくなれば危険性は増します。誰にも分かることです。
そもそも危険性が本当にないのなら規制などしなくて良いはずです。
実際にはトリチウムは放射線を出す水素ですから、危険性が「ない」などとはとても言えない。だから規制が設けられてきたのです。もっとも「濃度」という逃げ道を作りながらですが。
トリチウムのことだけ考えても、原発は世界のどこからもなくすべきです。
原発ミニ講座 第2回トリチウム(20141206) 講師:村上茂樹さん より
原子力マフィアは本当にひどい嘘つき集団!そもそも中心にいたのは広島・長崎でたくさんの人を殺害し、その前後に死の灰をばらまく核実験を平気で繰り返してきた人々ですから。ただの一度も裁かれることなくです。
騙されるな~~の声を広げましょう!
#汚染水の海洋放出決定に抗議します #福島原発 #放射能汚染水 #トリチウム #原子力マフィア
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