昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

愛・地獄変 [父娘の哀情物語り] (二十五)

2010-12-02 20:28:27 | 小説
いいえ、
実はこれからなのでございます。
そろそろお気づきになられた方も
おいでになるかもしれませんな。
他の方には、
まだ内緒にしてくださいよ。
謎の紐解きの面白さが
失われてしまいますからな。

その後も、
何やかやと
娘は私の世話をやいてくれます。
妻は目を細めて、
冷ややかな目で
そんな私たちを見ております。
その頃には床上げも済んでおります。
そして朝食の用意もしておりました。

は?
ぐふふ、
いえいえご心配なく。
娘は私と一緒を
選んでおります。
妻はそそくさと
部屋に戻っていきます。
小憎たらしいことに、
娘にはにっこりと微笑みかけながらも、
私とは目を合わせようとしません。


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