昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~ (六十七) 高井は嫌い!

2013-10-14 13:00:50 | 小説
(五)

「いや! 高井は嫌い。
あんなペコペコばかりする人、嫌い。

部下には怒鳴りつけてばかりで。
どうせなら、森田さんが良いわ。

あの人にお願いして。
なんだか気が合うのよね、あの人とは。

初めはお高くとまってるって思ったけど。
プライドを持って働いてるのよね。

だからへつらうだけの高井が、嫌いなのよね。
どうしても、生理的に受け付けないわ」

「おいおい。そんなに嫌ってやるなよ、高井のことを。
あいつも一生懸命なんだよ。

下げたくもない相手にでも頭を下げなきゃ、百貨店の外商は勤まらんさ。
あの男、あれでも一流大学卒業のエリートさまだぞ。

もうそろそろ課長さまにご出世だ。
その大事な時期だから、なおのこと神経質になってるのさ。

ま、いい。高井にはうまく言っておくよ。
えっと、森田だったか? その女を寄越すように、頼んでおくさ」


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