昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

今、この時の愛 (白い闇の六)

2011-01-08 12:36:58 | 小説
ぼくの閉じられた瞼の裏に浮かぶ姿
ーまぎれもなく彼女なのだが、
少しぼやけている。

現在の悔恨と、
過去への羨望と、
未来への祈りの為の涙のせいか、
ぼやけて見えた。

が、
その為にぼやけているのではなく、
まさに彼女の姿の見えぬのは、
ぼくの心に描く彼女ゆえであった。


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