昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

ムサシ・ひとり 二

2010-09-28 21:45:50 | 小説

ムサシを蔑み、
声を涸らせて口汚く罵る武士たち。

「約束の刻限を違えるとは、
卑怯なり!」

「あの道具はなんだ!
真剣での立会いのはず。」

「褌一枚とは、
不遜なり!」

その罵倒は、
ムサシを一人の時代遅れの兵法者として浮かび上がらせる。

小次郎はすでに息絶えていた。
その死に顔は、
苦痛に歪んではいない。

穏やかな・・・否、
どうお伝えしようか・・・
安らぎ・・解脱・・

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