大きく深呼吸をし、ベッドの中から、もそもそと起き出した。
カーテンの端からチラリチラリとのぞく、外の景色に目を見やった。
その狭く、細長い世界には、ただ一つポプラの木がそびえ立っている。
その大きな葉が風に揺れ、
ときおり透ける太陽の光ーほんの一瞬だというのに惜しげもなくその光を投げる太陽の光でさえ、眩しく感じられた。
「コーヒーとパン、ここに置いておきますので冷めないうちにお食べ下さい。
食べ終わりましたら、ここに戻して下さい」
言葉と共にドアから流れ出た空気も今では落ち着き払い、
部屋は前にもまして深閑としていた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます