「なあに、年上の女性がどうしたの?」
のぶこの軽やかな声が、彼を包んだ。
外からの光を背にして、のぶこが彼の元に近づいてきた。
白いブラウス姿で、のぶこのボディラインが透けて見えていた。
眩しそうに見上げる彼に、ジーンズにTシャツ姿の耀子が声をかけた。
「ミタ君、ちっとも出てこないわねえ。
だめじゃない、そんなことじゃ。
今日は大事な話があるから、きっと出なさいよ」
有無を言わさぬその口調に、思わず彼は
「はい、わかりました」
と、答えていた。
バイトに時間を取られていることもあるのだが、意識して避けている彼だった。
あの夜、のぶことの夢を見てからは遠ざかっていた。
「なんだ、彼よ。折角の女の花園なのに、出ていないのか? 勿体ないぞ、実際。
俺なんか、淋しいもんだぜ。男所帯だもんな、応援団は。
いっそのこと、俺もダンスサークルに鞍替えするかな」
「だめ、だめ。吉田君は、だめよ。下心が、見え見えだから。
ここぞとばかりに、女性の身体にタッチしそうだもん。ねえ、のぶこ」
即座に、耀子が拒絶した。
のぶこは、唯苦笑するだけだった。
「そうですか、そうでしょうとも。あんたは、彼のような優男が好きだもんな」
「じゃあね、ミタ君。待ってるわよ」
のぶこの軽やかな声が、彼を包んだ。
外からの光を背にして、のぶこが彼の元に近づいてきた。
白いブラウス姿で、のぶこのボディラインが透けて見えていた。
眩しそうに見上げる彼に、ジーンズにTシャツ姿の耀子が声をかけた。
「ミタ君、ちっとも出てこないわねえ。
だめじゃない、そんなことじゃ。
今日は大事な話があるから、きっと出なさいよ」
有無を言わさぬその口調に、思わず彼は
「はい、わかりました」
と、答えていた。
バイトに時間を取られていることもあるのだが、意識して避けている彼だった。
あの夜、のぶことの夢を見てからは遠ざかっていた。
「なんだ、彼よ。折角の女の花園なのに、出ていないのか? 勿体ないぞ、実際。
俺なんか、淋しいもんだぜ。男所帯だもんな、応援団は。
いっそのこと、俺もダンスサークルに鞍替えするかな」
「だめ、だめ。吉田君は、だめよ。下心が、見え見えだから。
ここぞとばかりに、女性の身体にタッチしそうだもん。ねえ、のぶこ」
即座に、耀子が拒絶した。
のぶこは、唯苦笑するだけだった。
「そうですか、そうでしょうとも。あんたは、彼のような優男が好きだもんな」
「じゃあね、ミタ君。待ってるわよ」
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