昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

[ライフ!] ボク、みつけたよ! (二十二)鬼山って、地獄なのか天国なのか

2025-01-30 08:00:59 | 物語り

 鬼山って、地獄なのか天国なのかわからぬ部分もありました。
動物園なの? 植物園なの? なんて思っちゃいましたよ。
はいるとすぐに、ワニがわんさかと居るわけですよ。
70頭ほどを飼育しているらしいですよ。
ここなんか、息子を連れてきたら、ワアワア泣いて手に負えなかったでしょうね。

案外わたしもまた、そうだったかもしれないですがね。
そこを過ぎるとこんどは温室部屋を通ることになって、南国系の植物がいっぱいでした。
種々雑多なサボテンがあり、その見事さにうっとりしちゃいました。
見惚れてしまいました。
それにしても、なんでここの名称は鬼山地獄なんですかね、天国みたいなんですがねえ。

鬼山さんという方が創設されたのかと思ったら、そうではなくて地名なんだそうです。
そうだ、そうだよ。別府には、鬼伝説があったじゃないか。
中学時代に学校の図書館で読みあさった、日本全国の県別民話全集の中にあったと記憶しているんです。
そこに由来しているのかもしれませんね、こりゃ。

 白池そしてかまど地獄では、外国人観光客たちが大声ではしゃぎまわっていました。
なにごとかと、彼らの視線の先を見ますが、わたしには特段のことではありませんでした。
白池地獄の白っぽい湯から立ち上る湯気が面白いのか、かまど地獄の熱泥がボコボコと踊るさまが面白いのか、はたまた巨大な鬼の像に感嘆しているのか……。

とにかく大騒ぎしながらの移動でした。
そうそう、かまど地獄では、極楽がありましたよ。
1丁目から4丁目まであり、なかでも足湯がいち一番の盛況でした。
子どもたちと訪れていたら、足や体はもちろんのこと心までがほこほことして、わたしにも……。
いまさら詮ないことですがね。

――・――・――
(二十二)の2

 さあて残すは、[血の池地獄]と[竜巻地獄]です。
2,5kmと、すこし離れたところにあります。
駐車場で整理に当たっていたおじさんは
「大した距離じゃないですよ。みなさん、車はここに置いてまわられますよ」と、のたまわったんです。
でも、海地獄の切符売り場のお姉さんは「鬼山・白池地獄までは歩いての方がいいですけど、血の池地獄には車で……」と忠告してくれたのに、「ちょっとあるけどなんとかなるさ」、「別府湾をながめながら歩くのも一興だ」、「たかが2.5kmじゃないか」と軽く考えちゃって。

いま考えれば、駐車場のおじさんが言ったことは、血の池地獄ではなく白池地獄までの範囲を言っていたのかも、ですわ。
ですがきょうは妙に体調が良いので、タクシーならぬテクシーにすることに。
kmで考えたのがまずかったのかも? 2500mと考えたら、こりゃまずい! と、バスを探したと思うんですよね。
数字が小さいと、高をくくっちゃうんですよ、わたしは。
 
 ええっと、なん時だったか、出発したのは。
着いた時間は、しっかりと記録していました。
12:00でした。930円だったか、アマゾンで購入した腕時計で確認しましたよ。
職場の同僚なんですが、まだ20代ですが時計マニアの彼に
「カッコいいですね、それ。どこで買われたんですか?」と聞かれた代物です。
シンプルなデザインが、彼の琴線に触れたのでしょうか。
彼、1週間と経たないうちに購入していましたよ。

20代後半で独身です。
「フランクミュラーとかバティックフィリップとか、ウブロとか……」。
ちんぷんかんぷんです、わたしには。ロレックスとかカルティエの名前を出してくれれば、まだうんうんと頷けるのですが。
彼にしてみればマニアックなところを示したかったのですかね。
本人いわくに、所有している最高値の時計は、usedで300,000円ほどのフランクミュラー物らしいです。
「値上がりしたら売りますよ」。そう言っていましたが、どうなりましたか。



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