(十七)
同じことを考えていたのかと嬉しくなった私だったが、まるで違っていた。
「もう逃げ出したんじゃないか? へび女。
それとも他の誰かが…。
いやそうじゃない。
やっぱり、ひとりで逃げ出したんだ。
それを皆が追いかけてるんだ、きっと。」
突拍子もないことを口にし始めた。
しかしそれはそれでいいと、私は思った。
「そうなの? そうなんだ。
うまく逃げられると良いね。
じゃ僕らの役目は終わったんだ。
帰ろうか、家に。
誰かに見つかると、おおごとになっちゃうからさ。」
「何言ってるんだ! 見届けなくちゃ、だめだよ。
ほんとに逃げられたかどうかを。
もし万が一捕まったりでもしたら……」
「うん。捕まったりしたら…(助けるの?)」
喉まで出かかった言葉を、唾と共に飲み込んだ。
同じことを考えていたのかと嬉しくなった私だったが、まるで違っていた。
「もう逃げ出したんじゃないか? へび女。
それとも他の誰かが…。
いやそうじゃない。
やっぱり、ひとりで逃げ出したんだ。
それを皆が追いかけてるんだ、きっと。」
突拍子もないことを口にし始めた。
しかしそれはそれでいいと、私は思った。
「そうなの? そうなんだ。
うまく逃げられると良いね。
じゃ僕らの役目は終わったんだ。
帰ろうか、家に。
誰かに見つかると、おおごとになっちゃうからさ。」
「何言ってるんだ! 見届けなくちゃ、だめだよ。
ほんとに逃げられたかどうかを。
もし万が一捕まったりでもしたら……」
「うん。捕まったりしたら…(助けるの?)」
喉まで出かかった言葉を、唾と共に飲み込んだ。
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