昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

わたしの見た、おフランス・パリcity (旅行記) 二十九

2013-07-08 22:57:44 | お出かけ


(二十九)

裏側に降りていくと、急に人がドバアっと現れました。
ばらけていた観光客も、ここでは集まってきます。

テルトル広場って言ってましたかね、絵描きさんたちが大勢居ます。
似顔絵もですけど、自作の絵をこれみよがしに並べてありました。

値段を見てびっくり! 200とか300ユーロとありました。
ちょっと手が出ません。

この分だと、似顔絵なんかも高いのでしょうね。
いえいえ、遠巻きに見ているだけで近づきませんでした。

ただですね、この広場ではないところで、似顔絵を商売にしている絵描きさんも居ました。
正規の絵描きさんだけが、テルトル広場内に場所を構えられるとか。

絵描きさんにも、正規、非正規があるんですね。
というより、技量の問題でしょうけれどね。

ガイドさんの話によると、もぐりの絵描きだからとバカにはできないらしいですよ。
恨めしげに話してるように聞こえたのは、わたしだけでしょうかね。

「通勤には、キャディラックですから。
この下の駐車場を見ると、たーくさんありますよ。」

ちょっと待って下さい。何やら、若い人たちが騒いでいます。
どうやら、トイレに駆け込んだグループみたいです。

そのうちの一人が、ジプシー軍団に捕まったようです。
六、七人の若い娘さんたちに取り囲まれて……

なになに? 体をグイグイと寄せてきて、なにか叫んでいたとか。
なんと羨ましい経験を! (いやこりゃ、失言でした)

結局のところ、なんの被害もなく脱出できたらしいです。
手荒な態度に出ると、親方がすっ飛んでくるらしいですよ。
ガイドさんからの情報が役に立ったようです。


正規の絵描きさんです。何百ユーロです、一枚。

カフェテラス

お店の壁際にあった椅子でひと休みしながら、パチリ!です。
おばちゃんが歩いてきているのには、まるで気が付きませんでした。

少ししたら、店員らしきアラブ系の男性が来ました。
慌てて、「ソーリー、ソーリー」と、立ち上がりました。

集合がかかりました。と同時に、ざーっと雨が。
大きな木の下に入り込みましたが、ザーザー降りです。

ただありがたいことに、すぐに小降りになりました。
「急いで下りましょう」

だめです、また降り出しました。真っ黒な雲がおおっています。
「ケーブルカーの屋根下に入りますよ」

切符売り場らしき小さな建物がありますが、誰も居ません。
とにかく雨宿りです。

くだんのジプシー軍団が駆け込んできました。
「おっ!」
彼女らにしと身構えましたが、何ごともなくです。

考えてみれば、彼女らにしても雨宿りははしますよ。
ですが、触らぬ神に祟りなしとばかりに、少し移動しました。

物知り顔で「他にエネルギーをふり向ければいいのに…」と耳にしますが、他にやることが見つからず、見つけられずに、この道に入ってしまうのじゃないですかね。

ある意味、彼女らも可哀相なものですよ。
差別といったものが、やっぱりあるんじゃないですかね。



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