昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

ブルーまぁだらぁ 蒼い友情 十五

2010-03-04 23:18:46 | 小説
二度三度とデートを重ねて、ゆっくりながらも階段を上がっていく。

手を握ることでどぎまぎした初デート、
二度目は相合傘で肩を抱き、
そして三度目のデートで甘いキス。

思いが達せられたと歓びに満ち溢れつつも、
一瞬間過ぎる虚脱感。
温かいぬくもりに包まれながらも、突如襲いくる空虚感。

デートの間中、一瞬の翳りも見逃さない。
そしてその翳りに、どれ程に心を痛めたことか。
相手に見せる笑いの中に、
どこか暗さといったようなものが現れ出ているらしい。

そのニヒルさがたまらないという女性も居た。
ネクラと称された眉間にしわを寄せる仕種が、
今では男の顔だと称される。
笑ってしまう、まったく。

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