人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

METライブビューイング「さまよえるオランダ人」 ⇒ 上映延期 / 柚月裕子著「凶犬の眼」を読む ~ 正義の世界から仁義の世界へ移った警察官・日岡の物語

2020年05月08日 07時20分14秒 | 日記

8日(金)。昨日は新聞休刊日だったので、コーヒーを入れないクリープみたいな味気ない朝を迎えました 私にとって新聞は生活必需品です    ところで、お上から「外出自粛要請人間憐みの令」が出されて以来、外で歩く機会がめっきり減ってしまいましたが、昨日は整骨院と郵便局と買い物のハシゴで 久しぶりに目標の8,000歩をクリアしました 運動をするといっても なかなかできないので 歩くのが一番です

さて、「METライブビューイング」のホームページによると、5月8日から14日まで東劇ほかで上映予定だったワーグナー「さまよえるオランダ人」は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期となりました 上映開始日は決定次第ホームページで公開するとのことです   この公演は3月14日収録のはずなので、その頃のニューヨークは新型コロナウイルス感染がそれほど拡大していなかったのでしょう   なお、今シーズンで上演できなかったことから過去の公演を上映する予定だった第9作「トスカ」(2017‐18シーズン)と第10作「マリア・ストゥアルダ」(2012-13シーズン)は上演中止となっています

「第9回音楽大学フェスティバル」(3月29日)の中止に伴うチケット代払い戻しについては、チケットぴあ(新宿)で直接現金で払い戻す予定だったのですが、緊急事態宣言による営業自粛が5月末まで延長されたことから、郵送で請求手続きをすることにしました 必要事項をメモにしてチケットを同封の上、渋谷の ぴあメールセンター宛に特定郵便で送付しておきました これで終わったわけではなく、受付終了後3~4週間程度で「郵便振替払出証書」が届き、それを郵便局に提出して払い戻しになるのです 非生産的で面倒な事この上ないですね

新日本フィルから5月15日開催予定の「ルビー・コンサート」の中止に伴う払い戻し書類が届いたので、必要事項を記入しチケットを同封のうえ特定郵便で送付しました

ということで、わが家に来てから今日で2046日目を迎え、約1億年前の白亜紀にできた琥珀から、花粉を媒介していたと考えられる昆虫シリアゲムシの新種2種を見つけたと、中国などの国際研究チームが発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     誰でもいいから ”世界のオジャマムシ” トランプを 琥珀に閉じ込めてくれないか

    

         

 

昨日、夕食に「肉じゃが」を作りました 今回初めてシラタキを入れてみました。美味しかったです

 

     

 

         

 

柚月裕子著「凶犬の眼」(角川文庫)を読み終わりました 柚月裕子は1968年岩手県出身。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー 2013年「検事の本懐」で第15回大藪春彦賞を、16年「孤狼の血」で第69回日本推理作家協会賞を受賞 本作「凶犬の眼」は映画化されて大ヒットした「孤狼の血」の続編にあたります

 

     

 

広島県呉原東署刑事の大上章吾が活躍した暴力団抗争から2年が経った 日本最大の暴力団である神戸の「明石組」のトップが暗殺され、日本全土を巻き込む壮絶な抗争が勃発した 首謀者は対抗争組織である「心和会」の一派「義誠連合会」会長の国光寛郎だった。一方、2年前に殉職した大上の薫陶を受けた日岡秀一巡査は、県北の駐在所に左遷され平穏な日々を送っていた そんな中、懇意のヤクザから建設会社の社長だと紹介された男が国光だと確信する 日岡は国光の身柄を拘束すれば刑事として復活できるかもしれないと目論むが、国光は「まだやることが残っている。目処が付いたら手錠を嵌めてもらう。約束する」と言う。国光の男気を感じた日岡は黙認することにとし、つかず離れずの距離を取りながら彼の行動を監視する。やがて国光は人質立てこもり事件を起こして、約束通り日岡に手錠を嵌められるが、抗争は刑務所の中でも続いていた

いまヤクザ同士の抗争と警察の世界を書かせたら柚月裕子の右に出る者はいないのではないか、と思うほど乗りに乗っています 「目的のためなら手段を選ばない」という大上(つまり狼)刑事の薫陶を受けただけあって、日岡はヤクザの国光と兄弟の盃まで交わします それは日岡が「正義」の世界から「仁義」の世界に移ったことを意味しているように思えます

最初のうちは田舎でくすぶる日岡の駐在生活が中心に描かれ、いつ物語が進展するのかとじりじりしますが、国光が現れた瞬間から大きく展開します 日岡にしても、国光にしても、「小料理や志乃」の晶子にしても、人間的魅力に溢れた人物描写が鮮やかです 前作「孤狼の血」も映画で観ましたが、「凶犬の眼」も映画化されるとのこと。是非観たいと思います 映画館を開けてください

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