人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新日本フィル 7月の主催公演実施へ ~ 東京都による自粛要請緩和の「ロードマップ」が示される中、コンサートの開催に向けた新日本フィルの覚悟 / 今日はマーラーの命日(1911年5月17日)

2020年05月18日 07時15分08秒 | 日記

18日(月)。わが家に来てから2056日目を迎え、新型コロナウイルス対策を担う西村康稔経済再生相が使う「気の緩み」という言い回しが、インターネット上で「上から目線」「国民に責任丸投げ」などと厳しい指摘を受けている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     モリ カケ サクラ ケンサツチョウ の安倍政権そのものに気の緩みを感じるけどね

 

         

 

新日本フィルのホームページに「7月開催予定の主催公演についてのお知らせ」が掲載されました 超訳すると次の通りです

「現時点で7月の公演は開催を目指しているが、以下の対応で準備を進める。

1.7月の定期演奏会のチケット販売は一時中止する。

2.7月の演奏会では、空席を「自由席」とし、現在チケットを持っている人は移動可能な席とする。

3.従来解放していない3階席も開放し、移動可能席とする。

以上の通りソーシャルディスタンスを確保できるような席配置とするが、来場者には以下の対応について協力してほしい。

1.入場時には体温チェックをする。37.5度以上の人は入場を断る。入場に時間がかかることが想定されるが了承を。

2.開演前、休憩時には極力会話を控えること。

3.チケット購入者と来場者が異なる場合は申し出を。

4.プログラムの配布はしない。置かれたものを各自で取って。

5.チケットは自分で切り取り、ボックスに入れて。

6.入場時は手指の消毒、マスク着用を。

7.ブラボーの掛け声は禁止する。

8.手すりには手を触れないように。

9.クロークは閉鎖する。

また、舞台では以下の対応を考えている。

1.全ての出演者・スタッフの体調チェックに万全を期す。

2.弦楽器1.5メートル、管楽器は2メートルを目安に間隔を広げる。

3.金管楽器の吹き出し口には不繊布を装着する。

4.管楽器の唾(水分)は使い捨ての給水の良い紙や布で処理する。

5.奏者はマスク、ゴーグルを装着する。

6.ホール内の換気を強化するため、上手、下手のドアは解放する。

7.客の協力があれば、最前列を空席にする。

以上は5月15日現在の対応であり、今後の状況によっては変更することもある」

上記の中で、7月公演の対応として「空席を『自由席』とし、現在チケットを持っている人は移動可能な席とする」「従来解放していない3階席も開放し、移動可能席とする」とあるのは、幸か不幸か 新日本フィルの定期演奏会は常に満席という状況から遠い状況にあることから可能となる措置です これが毎回のように満席に近いオーケストラだったら、このような対応は物理的に出来ません。世の中、何が幸いするか分かりません

それはそれとして、全体的には、来場する観客に対する協力要請とともに、演奏者を含めた主催者側の対応が事細かく書かれており、何が何でもコンサートを開催するのだという新日本フィルの強い意志を感じます 聴衆だけでなく 演奏者もマスクやゴーグルを着用するという、絵を想像すると怖いような、前代未聞の試みとなりますが、そうまでしなければ開催できないという危機感が表れています

一方、東京都は15日、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する外出自粛や休業をめぐり、要請を緩和する基準となる「ロードマップ」の骨格を発表しました ①新たな感染者数=1日20人未満(1週間平均)、②感染経路が不明な人の割合=50%未満(同)、③週単位の増加率=1未満(週単位)と設定しています そして休業要請の緩和措置のステップイメージとして、ステップ1=都民の文化的・健康的な生活を維持する上で必要性が高い施設を緩和(博物館、美術館、図書館)、ステップ2=クラスター歴がなく、3密になりにくい施設を緩和(劇場等→入場制限や座席間隔の確保。飲食店→営業時間の短縮の一部緩和)、ステップ3=クラスター歴があるか、または高リスクの施設を除き、入場制限等を前提として全ての施設を再開するーーとしています 東京都では18日から始まる週にもさらに具体化した施設を示すとしていますが、コンサート会場はステップ2に入ると思われます。新日本フィルとしては、6月からステップ1、7月からステップ2に入ると想定して準備を進めているのではないか、と想像します

新日本フィルの試みが実現すれば、私は7月17日(金)の「ルビー(アフタヌーン・コンサート・シリーズ)」公演で、アンヌ・ケフェレックのピアノ独奏、上岡敏之指揮によるベートーヴェン「ピアノ協奏曲第1番」他を聴くことになります 是非実現して欲しいと思います

多くのオーケストラが「中止・延期のお知らせ」や「ご寄付のお願い」に奔走し、コンサートの再開を模索する中、自主運営オーケストラとしての新日本フィルがいち早く打ち出した未来に向けての具体的な取り組みは、大きな評価を与えられるべきだと思います 新日本フィルの7月公演は、他のオケを含めて、今後のコンサート開催に向けての試金石になるでしょうし、スタンダードになると思います がんばれ新日本フィル

 

     

     

 

         

 

今日、5月18日はグスタフ・マーラー(1860-1911)の命日です マーラーは後期ロマン派の交響曲作曲家としてブルックナーと並び称されています ウィーン楽友協会音楽院で学び、ウィーン大学では哲学を修めました 各地の指揮者を務めた後、1897年からウィーン宮廷歌劇場の指揮者となり、同劇場の全盛時代を築き上げました 1907年にニューヨークのメトロポリタン歌劇場に招かれ、1909年にはニューヨーク・フィルハーモニーの指揮も行い、高い名声を博しました 彼は1911年2月、ニューヨークで最後の指揮を行った後、心臓病の発作が激しくなり帰欧、パリで静養後ウィーンに戻りましたが、5月のきょう(109年前)死去しました

マーラーの作品は長大な交響曲と、それと不可分の関係にある管弦楽伴奏付き歌曲が中心となっています 私はマーラーのCDをたぶん260枚くらい持っていますが、その中でベスト1を挙げろと言われたら、ジェシー・ノーマン(ソプラノ)、クラウディオ・アバド指揮ウィーン・フィルによる「交響曲第3番」(1982年録音・グラモフォン・2枚組)を挙げます とくに第4楽章のジェシー・ノーマンの透明な歌声 ~ 少年合唱によるビムバムビムバム ~ 第6楽章のゆったりしたテンポによる天国的な音楽が素晴らしい 何度繰り返し聴いたか分からないほど聴いています 「マーラーの3番、誰のがいい?」と、人に聞かれればこの演奏を推薦しています

 

     

     

コメント
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