人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

出口大地 ✕ 清水和音 ✕ 東京フィルでチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」、ベルリオーズ「幻想交響曲」他を聴く ~ フェスタサマーミューザKAWASAKI

2023年08月03日 00時02分10秒 | 日記

3日(木)。わが家に来てから今日で3124日目を迎え、米連邦大陪審は1日、2021年1月6日の連邦議会占拠事件に関わった疑いでトランプ前大統領を起訴したが、米大統領経験者として初めて起訴された3月以降3度目となる  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     トランプさんおめでとう! 元米大統領で初の 刑事被告人ハットトリック達成です!

 

         

 

昨日、夕食に大学時代の友人S君が送ってくれた「鯵を塩焼き」にして、「生野菜とアボカドのサラダ」と「山芋の味噌汁」を作り、「鯵のタタキ&マグロの刺身」と一緒にいただきました 鯵は大振りで脂が乗って美味しかったです

 

     

 

         

 

昨日、ミューザ川崎シンフォニーホールで「フェスタサマーミューザ KAWASAKI 2023」参加公演「東京フィルハーモニー交響楽団 俊英マエストロ & 円熟のピアニスト ~ ドラマティック名曲集」を聴きました プログラムは①ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」より「ワルツ」、②チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番 変ロ長調 作品23」、③ベルリオーズ「幻想交響曲 作品14」です 演奏は②のピアノ独奏=清水和音、管弦楽=東京フィル、指揮=出口大地です

出口大地は第17回ハチャトゥリアン国際コンクール指揮部門で日本人初の優勝 クーセヴィツキー国際指揮者コンクール最高位およびオーケストラ賞を受賞。東京フィル定期演奏会で日本デビューを果たしました

 

     

 

オケは14型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの東京フィルの並び。コンマスは依田真宣です

東京フィルはつい2日前にチョン・ミョンフンの指揮でヴェルディの歌劇「オテロ」を聴いたばかりです こんなに公演日程が詰まっていて、「働き方改革」が喧伝されるなか 問題ないのか ー と心配するには及びません 何しろ東京フィルは日本一の楽団員数(160名)を誇るオケなので、同日同時間帯にコンサートがあっても2手に分かれて演奏することが出来るのです ちなみに「オテロ」では近藤薫がコンマスを務めていました ヴィオラ首席には須田祥子がスタンバイします。チョン・ミョンフンの公演で降り版だったのが意外でしたが、こちらの公演を任せられていたのですね

1曲目はハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」より「ワルツ」です この曲はアルメニア人のアラム・ハチャトゥリアン(1903-1978)が1941年に作曲しました

出口が指揮台に上り演奏に入ります 「おやっ?」と思ったのは、タクトが左手に握られていたからです その瞬間、彼が東京フィルを振った日本デビュー公演を思い出しました。彼はサウスポーだったのです サウスポーの指揮者は世界でも珍しいのではないかと思います。私には名前を挙げることが出来ません

出口の指揮で演奏に入りますが、華麗にして退廃的な舞踏会の雰囲気が良く出ており、主人公の妻ニーナの死の予感が漂っていました

2曲目はチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番 変ロ長調 作品23」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1874年から翌75年にかけて作曲、1875年にボストンで初演されました 当初ニコライ・ルビンシテインに献呈するつもりでしたが、彼が「低俗」「陳腐」と酷評し初演を断ったため、ドイツのピアニストで指揮者のハンス・フォン・ビューローに初演を依頼し、彼に献呈されました 初演と言えば、彼の「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調」(1878年作曲)も当初、レオポルド・アウアーに初演を依頼したものの「演奏不可能」として拒否され、ブロツキーに依頼したという経緯があります チャイコフスキーの作品があまりにも伝統からかけ離れていて先進的だったがために、最初は受け入れられなかったというのが歴史的事実です しかし、真の名曲はいずれ音楽界で認められ、人口に膾炙するのも歴史的事実です

この曲は第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ・エ・モルト・マエストーソ」、第2楽章「アンダンティーノ・センプリーチェ」、第3楽章「アレグロ・コン・フォーコ」の3楽章から成ります

清水は持ち前のパワフルな演奏を展開し、出口 ✕ 東京フィルがピタリとつけました

清水はラフマニノフ(ワイルド編)「何という苦しさ」をアンコールに演奏しました 酷暑続きの毎日を踏まえ、「何という暑苦しさ」の意味を込めたパロディーか

 

     

 

プログラム後半はベルリオーズ「幻想交響曲 作品14」です この曲はエクトル・ベルリオーズ(1803-1869)が1830年に作曲、同年パリで初演されました この曲はイギリスのシェイクスピア劇団の女優ハリエット・スミッソンへの熱烈な思慕を標題音楽として表現したものです 第1楽章「夢 ~ 情熱」、第2楽章「舞踏会」、第3楽章「野の風景」、第4楽章「断頭台への行進」、第5楽章「サバトの夜の夢」の5楽章から成ります

ステージ下手にはハープが2台スタンバイします

出口の指揮で第1楽章に入りますが、あらためて感じるのはヴァイオリン・セクションを中心とする弦楽器群の切れ味の良い美演です それは第2楽章のワルツに入ると一層際立ちます ハープの美しい音色が優雅に響きます 第3楽章は冒頭の、コーラングレ(イングリッシュホルン)とオーボエとの対話が素晴らしい オーボエはどこで吹いていたんだろう? 遠くから聴こえてきました 万行千秋のクラリネットが素晴らしい 第4楽章ではファゴットのキザミが堪りません。第2楽章のワルツと同様、大好きな音楽です また、弦楽セクションの渾身の演奏が印象的です 第5楽章では、下手の舞台裏で叩かれる教会の鐘に続き、テューバの重低音が鳴り響き、ホルンの重厚感溢れる演奏が続く終盤の演奏が素晴らしい 出口はテンポアップして楽員を煽り立て、アグレッシブな演奏で圧倒的なフィナーレを飾りました

全曲を聴き終わってあらためて驚くのは、この曲がベートーヴェンの「第九交響曲」の初演(1824年)からわずか6年後に世に出たという事実です

満場の拍手とブラボーの中 カーテンコールが繰り返され、出口 ✕ 東京フィルはハチャトゥリアン「仮面舞踏会」より「マズルカ」を華やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました

 

     

     

 

本公演をもって、7月25日から続いてきた9日間連続コンサートも終わりです マチネありソアレありで開催時間がまちまちだったので、反って疲れました まだまだ酷暑は続くので、今日は読書をして身体を休ませようと思います

フェスタサマーミューザはこの後、5日(土)=真夏のバッハ、6日(日)=新日本フィル、8日(火)=日本センチュリー、9日(水)=日本フィル、10日(木)=神奈川フィル、11日(金)東響フィナーレと続きます 熱中症にならないように気をつけて川崎通いを続けようと思います

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