17日(木)。昨日、飯守泰次郎氏逝去のニュースが X(ツイッター)上でかけ巡りました 飯守氏の所属事務所ヒラサ・オフィスによると、飯守泰次郎氏(東京シティ・フィル桂冠名誉指揮者)は8月15日午前7時16分に急性心不全のため永眠した(享年82歳)とのことです 急な話で驚いていますが、思い起こせば 私が飯守氏の指揮姿を見たのは今年1月20日(金)にティアラこうとうで開かれた東京シティ・フィルの公開リハーサルでした 当日はシベリウス「交響曲第2番」と「フィンランディア」のリハーサルが公開されました 休憩後に再開されたリハーサルの冒頭、飯守氏が「練習ですから、何が起こるか分かりません。よろしくお願いします」と語っていたのが なぜか印象に残っています 数々の名演をありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします
ということで、わが家に来てから今日で3138日目を迎え、トランプ前米大統領は15日、2020年の大統領選で敗北した南部ジョージア州の結果を覆そうとしたとして起訴されたのを受け、21日に記者会見を開いて無実を証明し、同州での選挙不正を明かにする「反論の余地がない報告書」を公表すると表明した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
トランプの犯罪行為に対する「反論の余地がない報告書」が沢山出てるんですけど
昨日、夕食に「茄子と鶏肉の炒めもの」「生野菜サラダ」「豆腐とシメジの味噌汁」を作りました サラダはトマトを切らしてしまい、彩りが緑一色になってしまいました お酒は息子が福島県からお土産に持ち帰った「一ノ蔵無鑑査」です 「無鑑査」というのは「本当に鑑定するのはあなたです」ということで、「美味い まずいは飲んでみて判断してちょ」という自信の表れのようです 最高に美味しかったです
昨日、東京芸術劇場コンサートホールで「芸劇ブランチコンサート 第43回『フォーレの世界にひたる』」を聴きました オール・フォーレ・プログラムで①シシリエンヌ 作品78,②エレジー ハ短調 作品24、③ロマンス 作品28,④子守歌 作品16,⑤ピアノ四重奏曲第1番 作品15です 演奏はヴァイオリン=藤江扶紀、ヴィオラ=佐々木亮、チェロ=佐藤晴真、ピアノ=清水和音です
なお、②は「トータルの演奏時間が短いため」として、急きょ追加された曲です
この日も1階席を中心によく入りました
1曲目は「シシリエンヌ ト短調 作品78」です この曲はガブリエル・フォーレ(1845-1924)が劇音楽「町人貴族」のための曲を1898年にチェロとピアノ用に作り直した作品で、同年ロンドンで初演されました その後、劇音楽「ペレアスとメリザンド」に転用されました
佐藤晴真のチェロ、清水和音のピアノによって演奏されます 佐藤晴真は2019年、ミュンヘン国際音楽コンクール・チェロ部門で日本人として初めて優勝した実力者です
佐藤による哀愁に満ちたメロディーを聴いていると、チェロこそこの曲にピッタリだと思います 素晴らしい演奏でした
2曲目は急きょ追加された「エレジーハ短調 作品24」です この曲は1880年に作曲、1883年にパリで初演されました
この曲もチェロとピアノのための作品ですが、抒情的な旋律は「シシリエンヌ」同様、チェロで演奏するのが最も相応しいと思いました
ところで 曲間のトークで、清水が佐藤に「11月のコンサートでベートーヴェンの『チェロ・ソナタ第3番・第5番』を演奏するそうですね」と、何気なく佐藤のPRしたのは良いのですが、そのあと「第3番はとてもいい曲ですね しかし、ピアニストにとって第5番はとても難しい曲で、嫌いなんです」と語りました。「難しい曲で」までは良いのですが、あえて「嫌いなんです」と言う必要はあるのだろうか、と疑問に思いました ピアニストはあまねくベートーヴェンの「チェロ・ソナタ第5番」を演奏するときは「やりにくいなぁ」とイヤイヤ弾いているのではないか、と思ってしまいそうです 清水はこのブランチコンサートで時々こういう発言をしますが、本人はそれほど深刻に捉えないで冗談半分で気軽に言っているようですが、受け止める側はそういう気軽な人ばかりではないことを知ってほしいと思います
3曲目は「ロマンス 変ロ長調 作品28」です この曲は1877年に作曲、1883年にパリで初演されました
藤井扶紀のヴァイオリン、清水和音のピアノで演奏されます 藤井扶紀はフランスのトゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団コ・コンサートマスターを務めています コ・コンサートマスターというのは、コンマスが何人かいて、そのうちの一人ということのようです
藤井の歌うような優美な演奏が印象的でした
4曲目は「子守歌 作品16」です この曲は1879年に作曲されたヴァイオリンとピアノのための作品ですが、この日の演奏はヴィオラによる編曲版です
佐々木亮は2008年からN響首席ヴィオラ奏者を務めています
佐々木は優しくも哀愁に満ちた旋律を丁寧に奏で、聴衆を魅了しました
最後の曲は「ピアノ四重奏曲第1番 ハ短調 作品15」です この曲は1876年から79年にかけて作曲、1880年にパリで初演されました 第1楽章「アレグロ・モルト・モデラート」、第2楽章「スケルツォ:アレグロ・ヴィーヴォ」、第3楽章「アダージョ」、第4楽章「アレグロ・モルト」の4楽章から成ります
演奏前のトークによると、弦楽器の3人はこの曲の演奏経験がある一方、清水は初めて弾くそうです 佐々木氏によると、この曲はピアノ四重奏曲としては最高傑作とのことです
藤井のヴァイオリン、佐々木のヴィオラ、佐藤のチェロに清水のピアノが絡んでエモーショナルな演奏が展開します 第2楽章における佐藤の哀愁に満ちた演奏が印象的です 第4楽章では終盤における推進力に満ちた演奏で華麗なフィナーレを飾りました
やはり、名曲はトップクラスの演奏家で聴くべきだな、と思わせる素晴らしい演奏でした
次回以降の芸劇ブランチコンサートのラインナップは下のチラシの通りです いずれも魅力的なプログラム・出演者で、今から楽しみです