5日(日)。わが家に来てから今日で3400日目を迎え、今年の大統領選で返り咲きを狙うトランプ前大統領は4日までに、新たな大統領選の結果を無条件に認める考えはないとし、「全てにごまかしがないのなら受け入れる」との立場を示した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
"ごまかしのプロ"トランプは 負けそうだから 今から牽制しているとしか思えないな
昨日の夕食は娘が職場の同僚から仕入れてきた牛肉で「ローストビーフ」を作ってくれました 付け合わせはデパ地下で買ってきた「いぶりがっことクリームチーズポテトサラダ」です ローストビーフは柔らかくて美味しかったです
昨日は「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2024」2日目でした 東京国際フォーラム・ホールAでキンボー・イシイ指揮東京21世紀管弦楽団によるコンサートを聴きました プログラムは①ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲 作品43」,②同「ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30」です 演奏は①のピアノ独奏はナタナエル・グーアン、②のピアノ独奏はマリー=アンジュ・グッチです
指揮をとるキンボー・イシイはウィーン市立音楽院、ジュリアード音楽院でヴァイオリンを学び、その後、指揮に転向しました ベルリン・コミッシェ・オーパー首席カペルマイスター、ドイツ・シュレスヴィヒ=ホルシュタイン州立劇場音楽総監督などを歴任しました
自席は1階33列52番、センター右ブロック左から2つ目です ラフマニノフの人気曲ということでしょうか、5000人収容のホールAは ほぼ満席です
オケは12型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、その後ろにコントラバスという並びです 残念ながらコンマスは名前が分かりません ただ、第2ヴァイオリンのトップは分かります 新日本フィルの第2ヴァイオリン奏者を長年務め、数年前に定年退職された篠原秀和さんです トレードマークのグリーンの顎当てカバーを見てすぐに分かりました 篠原さんは新日本フィルの「室内楽シリーズ」の解説者として、原稿なしできっかり15分の天才的なトークを披露して圧倒的な人気を博していました
1曲目はラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲 作品43」です この曲はセルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)がパガニーニの「無伴奏ヴァイオリンのための24の奇想曲」の第24曲の主題をもとに1934年に作曲、同年ボルティモアでラフマニノフのピアノ、ストコフスキー指揮フィラデルフィア管弦楽団により初演されました
ピアノ独奏のナタナエル・グーアンはパリ国立音楽院、ジュリアード音楽院、フライブルク音楽大学、ミュンヘン音楽大学で学び、ブラームス国際コンクールで優勝しています
キンボー・イシイの指揮で演奏に入ります 冒頭から速いテンポで演奏が進みますが、 グーアンは確かな技術の裏付けのもと、メリハリの利いた演奏を繰り広げます この曲は何と言っても第18変奏「アンダンテ・カンタービレ」が聴きどころです この変奏のロマン溢れる音楽を聴くと、第17変奏までが まるで序奏のようにさえ思えてきます その後は速いパッセージの変奏が続きますが、グーアンの演奏は鮮やかです 素晴らしい演奏でした
2曲目はラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30」です この曲はラフマニノフがアメリカ・カナダを旅行中の1909年に作曲、同年ニューヨークで初演されました 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・タント」、第2楽章「インテルメッツォ:アダージョ」、第3楽章「フィナーレ:アラ・ブレーヴェ」の3楽章から成ります
ピアノ独奏のマリー=アンジュ・グッチは1997年アルバニア生まれ。パリ国立音楽院でアンゲリッシュに師事し、16歳で同音楽院からピアノ演奏の修士号を授与されました
マリンブルーの機能的なパンツスーツに身を包まれたグッチが登場し、ピアノに向かいます 彼女は眼鏡を着用しています。彼女を初めて見たのは昨年4月27日のN響Bプロ公演でした パーヴォ・ヤルヴィの指揮でラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲 作品43」を演奏しました その時、眼鏡をかけたグッチを見て「まるで学校の先生か図書館の司書みたいだな」と思いました ピアノを弾く直前に眼鏡をかけるピアニストは珍しくありませんが、ステージに登場する時から眼鏡を着用している人は他に知りません 「見かけなどどうでもいい。演奏で判断してほしい」と主張しているように思いました 眼鏡をかけたグッチからは知的な印象を受けましたが、演奏も知的そのものでした
キンボー・イシイの指揮で演奏に入ります グッチのピアノはどこまでもクリアです どんなに打鍵が強くても音が濁りません 彼女は常に冷静で、自身の確かな技巧を信じて演奏を進めているように見えます 超絶技巧のカデンツァは見事のひと言でした 第2楽章では抒情的なオーボエ・ソロが郷愁を誘います グッチもポエムに満ちた演奏を繰り広げます 第3楽章では、アグレッシブなグッチのピアノと 受けて立つオケとの丁々発止のやり取りにより、熱狂的なフィナーレを飾りました
最後の音が鳴り終わるや否や、満場の拍手とブラボーが飛び交いました 5000人もいると反響が半端ではありません 大きな拍手のなか、カーテンコールが繰り返されました。グッチも会心の出来だったのでしょう。満面の笑みを浮かべていました 素晴らしいコンサートでした グッチは また是非聴きたいピアニストです