16日(木)。昨夕5時から、内幸町のNPCビル9階の日本記者クラブ・レストランで、新聞関係団体(NSK)でお世話になった「Kさんを囲む会」が開かれたので参加しました Kさんは私が同団体に入職した時の国際部の直属の上司で、現在は年の半分をイギリスの家で、半分を東京の家で過ごしています 現在、ちょうど東京に滞在中であることから、Kさんが総務部長時代の部下だったU氏が当時のゆかりの職員たちに声をかけて集まったものです 会の様子は このブログの最後に書きます
ということで、わが家に来てから今日で3411日目を迎え、トランプ前米大統領(共和)の刑事裁判が続くニューヨーク州の裁判所を14日、共和党のジョンソン下院議長が訪れ、「これは茶番劇の裁判だ」と痛烈に批判したが、法廷には共和党の有力政治家らが次々と傍聴に訪れては、トランプ氏に忠誠を示すかのように裁判を批判する異例の展開になっている というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ますますトランプが敗れた時の 共和党議員の手のひら返しが 楽しみになってきた
昨夜は娘も私も外食だったので、夕食作りはお休みしました
阿川佐和子著「話す力 心をつかむ44のヒント」(文春新書)を読み終わりました 阿川佐和子は1953年東京都生まれ。エッセイスト。作家。慶応義塾大学文学部西洋史学科卒。1983年からTBS系「情報デスク Today」のアシスタント、89年から「筑紫哲也 NEWS23」のキャスターを務め、98年から「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)にレギュラー出演している 99年に檀ふみとの往復エッセイ「ああ言えばこう食う」で講談社エッセイ賞、2000年に「ウメ子」で坪田譲治文学賞を受賞 12年「聞く力 ~ 心をひらく35のヒント」が年間ベストセラー第1位になり、14年に菊池寛賞を受賞
2012年に刊行された「聞く力 ~ 心をひらく35のヒント」についてはこのtoraブログでもご紹介しましたが、1993年から週刊文春で連載中の「阿川佐和子のこの人に会いたい」のインタビュアーとしての知識・経験が披瀝されていて、大いに参考になりました
本書は「『聞く力』が売れたから、もう一儲けしてやろうということで出版された」のではないようです アガワさんは15ページにも及ぶ「ちょっと長めのまえがき」の中で、次のように”言い訳”しています
「『聞く力』を出したあと、読者からさまざまな感想が届きました その中に、『読んで良かったです。仕事の打ち合わせとかで、どうやって話を切り出したらいいかわからず、そんなときの参考になりました』。こういう声が意外に多かったと編集部から報告を受けました そうか、人の話を引き出すことに悩んでいる人が多いだけでなく、話の切り出し方に苦労している人も多いのか。そう気が付きました そこで二匹目のドジョウ目指して、というわけではありますが、『話す』をテーマにまとめてみることになった次第」
そして、日本人は会話が苦手な人が多いのではないかと指摘した上で 次のように書いています
「自主性に乏しい日本人だからこその会話の妙や楽しみ方はあるはずです 最初から自分の意見を押し出すのではなく、相手やまわりの気持ちを推し測りつつ、発言を試みる。それもまた悪くない文化だと思えば、話の切り出し方の小さな糸口が見えてくるような気がします ならばどんな方法があるのか。あくまでも私自身の経験や人からの伝聞によって心に留まったあれこれですが、本書ではちょっくらお喋り、いや、お話ししていきたいと存じます」
そして本文に入っていきますが、本書は次の4つの大項目から構成されています
Ⅰ。他人の話のなかにヒントがある
Ⅱ。話し相手との距離感
Ⅲ。日本語は相手の様子を見る言語
Ⅳ。上手な話と良い日本語
アガワさんは「Ⅰ。他人の話のなかにヒントがある」の中で、「自分が話したいことを見つける」「相手の話のリズムを察する」「相手の話に共感し反応する」「助け舟を出すことを心がける」ことの重要性を説いています
「Ⅱ。話し相手との距離感」の中では、「相手との距離感をつかむ」「距離と時間をおくことも必要」「絶妙な突っ込みは会話の妙」「話題に窮したら病気自慢」「小話を頭の抽斗に入れておく」などのヒントを与えています
「Ⅲ。日本語は相手の様子を見る言語」では、「日本語は相手の出方によって自分の発言を変えられる」「語り手をノセる合いの手」「初対面での会話術」「スマホ依存は言葉を忘れさせる」などの知識を披露しています
「Ⅳ。上手な話と良い日本語」では、「専門用語で逃げるな」「話の使い回しは落語と同じ」「ダジャレを嫌がらないで」「不幸な体験は宝物」「大惨事になる前に、笑うところを見つける」などのアドヴァイスを与えています
誤解のないように補足しますが、「ダジャレを嫌がらないで」は、ダジャレを言う人に対して「ダジャレを嫌がらないでどんどん言いなさい」ということではなく、ダジャレを聞く立場に人に対して「ダジャレを言われても嫌がらないで聞いてあげれば、本人は気分が良くなって良い方向にいく」という意味です 私は時々”シャレ”は言いますが、”ダジャレ”は言わないので関係ありませんが
また、「不幸な体験は宝物」についてアガワさんは次のように書いています
「話のネタというのは、不幸な内容ほど聞きたくなるものです 『人の不幸は蜜の味』と昔から言うように、『私、酷い目に遭っちゃったの』と告白された途端、『えええ、どうしたのよぉ』と同情の声をかけながら、目がキラキラ光り出すのが人の常 人は他人の不幸話に魅了されます。長生きして、高齢者施設に入ったとき、過去にどれほど酷い目に遭ったかを周りの人たちに話してみるのはいかがでしょう たぶん施設のいちばんの人気者になると思います」
「いやぁ、腰痛でコンサートのチケットを3枚も無駄にしてしまった」・・・・どうです、蜜の味でしょう
ところで、会話をする上で「合コンさしすせそ」は年齢層を問わず参考になりそうです アガワさんは、若い女性に合コン事情を聞いて「ためになった」として紹介しています それは次のようなものです
さ・・・さすが!
し・・・知らなかった!
す・・・すごーい!
せ・・・センスいい!
そ・・・そうなんだ!
相づちとして、これだけ使い分けていれば、とりあえず相手は気持ちよく話し続けてくれるという ー とアガワさんは解説しています
本書はアガワさんの経験に基づいて書かれているので、内容が具体的で説得力があります 「聞く力」とセットで読むと一層理解が深まると思います ビジネス・パーソンに限らず様々な分野の方々にお薦めします
昨夜開かれた「Kさんを囲む会」の話に戻ります
前回、Kさんを中心に集まったのは昨年3月16日で、NSKが入居しているビルを管理するNPCの監査役を務めたA君の退任慰労会を兼ねた会合でした 今回はKさんと娘さんのほか、呼びかけ人のU氏(元NPC専務)、U氏の同期M女史とH氏、NPC元監査役S氏とA君、元NSK事務局次長で現在東京都多摩市の市長を務めているA君(途中参加)、映倫関係の仕事をしているS君、そして私の計10人が参加しました Kさんは今年秋に満92歳になられるということで、今回は娘さんが付き添って参加されました
会では参加者各自がKさんとの思い出を語りましたが、2時間ほど経過した7時頃に、S氏の意識が薄れてきて、声をかけても反応がなくなったので、急きょ防災センターを通じて救急車の出動を要請しました 誰かが付き添わなくてはならないので、NSKでもNPCでも後輩にあたる私が救急車に同乗することになりましたが、幸い近くの虎ノ門病院が受け入れてくれました S氏が検査を受けている間、私は待合室で待つことになりました 1時間くらい経って、看護師さんに呼ばれたので室内に入って点滴中のS氏と会話をしたのですが、かなり意識はハッキリしていて、緊急連絡先の娘さんに本人が電話をかけたくらいでした(留守電だったが、後でつながった)。8時半頃、検査担当医師が説明してくれたのですが、「心臓の疾患でもないし、脳梗塞のような症状でもないので、水分不足の中をアルコールを飲んだ(生ビール1杯とワイン少量)ことが原因だと考えられる 入院の必要はないので帰ってよい」とのことでした この間、会の呼びかけ人U氏から心配の電話が何度かかかってきたので、経過を報告しました その後、会計を済ませている間にA君が病院に来てくれて、S氏と帰る方向が同じなのでタクシーで自宅まで送ってくれるというので、バトンタッチしました
つい先日、サントリーホールで演奏中に急病患者が出て救急搬送されたことに関して「コンサートでは 何が起こるか分からない」と書いたばかりです 今回「飲み会では 何が起こるか分からない」と書くことになるとは 思ってもみませんでした 今回の件については、大したことがなくて本当に良かったと思いますが、これは決して他人事ではありません 「明日はわが身」を今回の教訓としたいと思います