人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

東京交響楽団2021-2022シーズン定期会員継続へ / 三島由紀夫戯曲化・深作欣二監督「黒蜥蜴」 & 三島由紀夫原作・西河克己監督「不道徳教育講座」を観る ~ 割腹自殺から50年

2020年11月26日 07時17分26秒 | 日記

26日(木)。わが家に来てから今日で2247日目を迎え、ダウ工業株平均が3万ドルに乗せたことを受け、トランプ米大統領は24日、ホワイトハウスで急きょ会見を開き、「皆を祝福したい。パンデミックのさなかにもかかわらず、ダウ平均が史上最高値に達した」と語った  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     株価は史上最高値だが トランプのせいで米国大統領の株は史上最安値まで下がった

 

         

 

昨日、夕食に「野菜と挽肉のドライカレー」を作りました 何回食べても飽きません

 

     

 

         

 

東京交響楽団から「2021‐2022シーズン定期会員継続案内」が届きました   ジョナサン・ノット音楽監督の8シーズン目、東響75周年を迎える定期演奏会(サントリーホール)のラインアップは次の通りです

1⃣ 4月17日(土)18時開演 ①バーンスタイン「セレナード」(Vn:服部百音)②ショスタコーヴィチ「交響曲第10番」他。指揮=原田慶太楼。

2⃣   5月8日(土)18時開演 ①ドビュッシー「遊戯」②マーラー「交響曲第1番」他。指揮=ジョナサン・ノット。

3⃣ 6月26日(土)18時開演 ①ライネッケ「ハープ協奏曲」(Hp:メストレ)②ブルックナー「交響曲第7番」他。指揮=ベルトラン・ド・ビリー。

4⃣ 7月17日(土)18時開演 ①R.シュトラウス「ドン・キホーテ」(Vc:伊藤文嗣、Va:青木篤子)②シベリウス「交響曲第5番」。指揮=ジョナサン・ノット。

5⃣ 9月25日(土)18時開演 ①ショーソン「愛と海の歌」②ベルリオーズ「幻想交響曲」。指揮=ユベール・スダーン。

6⃣ 10月16日(土)18時開演 ①ベルク「ヴァイオリン協奏曲」(Vn:神尾真由子)②ブルックナー「交響曲第4番」。指揮=ジョナサン・ノット。

7⃣ 11月13日(土)18時開演 ①シマノフスキ「ヴァイオリン協奏曲第1番」(Vn:キム・ボムソリ)②オルフ「カルミナ・ブラーナ」。指揮=クシシュトフ・ウルバンスキ。

8⃣ 12月  4日(土)18時開演 ①ブラームス「ピアノ協奏曲第2番」(P:二コラ・アンゲリッシュ)②ルトスワフスキ「管弦楽のための協奏曲」。指揮=ジョナサン・ノット。

9⃣ 1月  30日(日)14時開演 ①ブラームス「ヴァイオリン協奏曲」(Vn:クリストフ・コンツ)②ブラームス「交響曲第1番」。指揮=秋山和慶。

🔟 3月12日(土)18時開演 ①ラヴェル「マ・メール・ロワ」②ラヴェル「ダフニスとクロエ」(全曲)他。指揮=沼尻竜典。

ざっと見渡した限り、私好みのかなり重量級のラインアップです いずれのプログラムもオーケストラの醍醐味が味わえる選曲になっています 考えるまでもなく、現在の1階後方 通路側のA席を継続することにしました 継続したからには、発表のプログラム通り実行してもらわなければ意味がありません 中止に次ぐ中止、代演に次ぐ代演はもう沢山です

なお、サントリーホールでの「定期演奏会」の他に、「川崎定期演奏会」「東京オペラシティシリーズ」「名曲全集」「こども定期演奏会」「新潟定期演奏会」がありますが、興味のある方は東響のホームページをご覧ください

 

     

 

         

 

昨日、新文芸坐で「黒蜥蜴」と「不道徳教育講座」の2本立てを観ました

「黒蜥蜴(くろとかげ)」は江戸川乱歩の原作を三島由紀夫が戯曲化し、深作欣二監督が映画化した1968年製作映画(87分)です

宝石商の岩瀬は、娘の早苗(松岡きっこ)の誘拐と、時価1億2千万円のダイヤ「エジプトの星」の強奪を予告する女賊・黒蜥蜴におびえ、明智探偵(木村功)に警護を依頼する 岩瀬父娘は大阪のホテルに姿を隠したが、隣室には岩瀬の店の顧客・緑川夫人(丸山明宏)が泊まっていた。彼女こそ黒蜥蜴だった 黒蜥蜴は部下の雨宮(川津祐介)を使い早苗をまんまと誘拐したものの、明智は機敏な行動で早苗を奪い返す それから半月後、岩瀬邸から早苗が姿を消した 明智が駆けつけた時には、早苗と引き換えに「エジプトの星」を持参せよという手紙が残されていた。岩瀬は黒蜥蜴に「エジプトの星」を渡したが、早苗は戻らなかった 黒蜥蜴は早苗の美しさにすっかり魅了され、早苗を人間剥製美術館収蔵の剥製に加えようとしていた 明智は黒蜥蜴の部下に変装して黒蜥蜴の本拠地に忍び込む 黒蜥蜴は明智の変装を見破ったが、警官隊に囲まれ毒を仰ぎ、明智の腕の中で息を引き取る

 

     

 

主人公の黒蜥蜴を演じる丸山明宏は現在の美輪明宏ですが、この映画の最大の魅力は彼(彼女)の妖艶な美しさと見事な演技力・歌唱力だと言っても過言ではないでしょう 三島由紀夫が戯曲化しているだけに、黒蜥蜴の台詞や演技が極めて戯曲的です。特に明智探偵に対する愛を独白するシーンは、まるで舞台を観ているようです 自ら出演を申し出たという三島本人も登場しています。ナイフを構えて闘うシーンと剥製にされ黒蜥蜴のキスを受けるシーンです 三島は”健全な精神は健全な肉体に宿る”と言わんばかりの、ボディビルで鍛えた筋肉隆々の肉体を披露しています 誰がこの映画の2年後の今日(11月25日)に自決すると想像できたでしょうか

 

         

 

「不道徳教育講座」は三島由紀夫の原作を西河克己監督が映画化した1959年製作映画(モノクロ・87分)です

藤村良助(大坂志郎)は結婚詐欺罪で何度目かの牢獄生活から解放されたその日、監獄の門前で突然 昔の強盗仲間、大野(植村謙二郎)と小島(佐野浅夫)に襲われる   2人は昔、盗んだ金を持ち逃げした藤村に仕返しをしにきたのだ しかし、藤村はうまく彼らを撒いて逃げ、タイミングよくやってきた列車に飛び乗った 列車の中で、大スター大月麗子(月丘夢路)と同席していた自分と瓜二つの男を発見し、男が寝込んだところを襲い服を取り換える 追跡してきた大野と小島は、気絶している男を藤村と間違えて列車から担ぎ出す 2人組を撒いた藤村はさっそく色事師ぶりを発揮し、麗子の気を惹こうとするが、麗子は前日同席していた男と態度がまったく違うのでビックリする 実は男は文部省の役人(視察官)で道徳教育界の権威・相良文平(大坂志郎)だった。彼は折しも道徳教育のモデル都市問題で山城市に行く途中だった 一方、その山城市ではモデル都市問題で大騒ぎとなっており、モデル都市に指定されれば市に1千万円が転がり込むことに目がくらんだ市長一派と、道徳教育反対派が駅前で正面衝突し、列車が着くと大混乱になる その混乱にかこつけて相良ならぬ藤村は姿を消す しかし、視察官・相良の行方不明に大慌ての市長一派に探し出されて、無理やり校長の朝吹邸に連れ込まれ大歓迎を受ける 最初は事情が良く分からなかった藤村も、やがてそれが分かると、視察官に成りすます度胸を決める ところが、この朝吹家の校長の桂馬(信欣三)は教科書汚職に手を汚し、妻の美也子(三崎千恵子)は運転手の西倉によろめき、長男の圭一(長門裕之)はドンファン気取り、長女の和美(清水まゆみ)は恋人の桐野利夫(柳沢真一)をそっちのけで、自分の処女権を三角クジで売りつけるトンデモ女、次男の康二(浅沼創一)はミステリー狂で時限ピストルを作り完全犯罪を企てているというトンデモ家族ぞろいだった そのころ、藤村ならぬ相良をリンチしていた大野と小島は、ようやく相手が藤村ではないことに気が付き、慌てて山城市へ行き、学校で不道徳的な演説をぶっている藤村を発見する。2人は康二を捕まえて金を握らせ、その夜朝吹邸に侵入する ところが、康二もさるもの。時限ピストルを藤村の寝床に向けて発砲、大野たちをその犯人に仕立て上げるという完全犯罪を企む その夜、和美から買った三角クジを開けて当たっているので喜んだ藤村は、さっそく和美の部屋に行ったが、そこへ利夫が飛び込んできて大格闘になる しかし、その間に藤村の部屋では時限ピストルが暴発、忍び込んだ2人組は驚いて逃げ去る。市長一派はこの爆発事件を反対派の仕業と早合点し、藤村を大月麗子の別荘に匿う。ところが、翌朝、公会堂の道徳教育講演会に相良が傷だらけとなって本物の視察官と名乗って現れる 市長一派は目をパチクリ、大野と小島も呆然としている間に警官隊に逮捕されてしまう。そのころ藤村は麗子と意気投合し 手を携えて山城市を去っていくのだった

 

     

 

あの三島由紀夫が書いたのか、と驚くほどのドタバタ喜劇です この映画にも三島由紀夫が出演しています ストーリーとは関係なく、映画の導入部と完結部に登場し、ほんの少しの台詞を言うだけですが、なかなかダンディです 三島は偽善的な社会に対し 逆説的な意味で「不道徳教育講座」というタイトルを付けたようですが、原作の中では「どんな時でも無害な悪党は人を微笑ませる」と書いているらしいので、純粋な風俗喜劇として楽しめば良いのかもしれません


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