22日(日)。わが家に来てから今日で1910日目を迎え、米国のキリスト教福音派の有力誌「クリスチャ二ティー・トゥデー」が、同派の多くの信者が支持してきたトランプ大統領を上院での弾劾裁判で罷免すべきだとする論評を掲載した という記事を見て感想を述べるモコタロです
この動きが "蟻の一穴" となって トランプが苦シチャンになるか? 答えはイエス
西加奈子著「 i アイ 」(ポプラ文庫)を読み終わりました 西加奈子は1977年 テヘラン生まれ、カイロ・大阪育ち。2004年に「あおい」でデビュー。2015年に「サラバ!」で直木賞を受賞しています
アメリカ人の父と日本人の母を持つワイルド曽田アイは、高校生になって初めての数学1の授業で教師が言った「この世界にアイは存在しません。二乗してマイナス1になる、そのような数はこの世界には存在しないんです」という言葉に愕然とする まるで自分の存在を否定されているように感じたのだ アイは1988年シリアで生まれたが曽田夫妻に養子として引き取られた。彼女は自分だけが裕福な家庭に迎えられ 幸せに暮らしていることに罪悪感を感じている アイは世界中で起こる事件や自然災害などで亡くなった死者の数をノートに書き留め、なぜ自分ではなく彼らだったのか、と考える そんなアイに性格が正反対のミナという親友が出来る。そして大学生になったアイは 運命の人=カメラマンのユウと出会い、家族から祝福されて結婚する アイは妊娠するが結果的に子供は授からなかった。一方、親友のミナは悩みながらも想定外の出産を決意する。流産したアイは親友から生まれようとしている新しい命を祝福する。そして自分自身もしっかりとこの世界に存在していることを宣言する ー 私はここよ
この本の巻末に又吉直樹と西加奈子の対談が掲載されています その中で西さんは「アイは Ⅰ で、ミナはALL(皆)で、ユウはYOU」と種明かしをしています そう分かったうえで、振り返ってみると、この小説は読者を含めた社会、あるいは世界で起こり得る普遍的な出来事を書いているのだな、と理解できます まず自分自身のことを、次に相手の誰かのことを、そして、次に社会や世界のことを考えることーそれが大切なのではないか。私あってのあなたであり、あなたあっての私である、愛をもってお互いを尊重することが大切だ、ということです
この作品に限らず、西加奈子さんの小説を読むと、辛いことも少なくないけれど、世の中 そう捨てたものではない と思います
本書の【 「この世界にアイは、存在しません。」 「この世界にアイは、」 「この世界にアイは、存在する。」 】 の呪文(マントラ)がそれぞれ 25回 6回 1回 唱えられている。
これが、【 i(アイ) 】と深く関わっているようだ。
読書百遍意自ずからから通ずで捉えると、数学用語などの【素数】【完全数】【一周期】(ワンサイクル)などを彷彿させる。
この世界にアイに満ちている数学の基となる自然数(数の言葉ヒフミヨ(1234))を大和言葉の【ひ・ふ・み・よ・い・む・な・や・こ・と】としての昭和歌謡の本歌取り見つける。
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「愛のさざなみ」の本歌取り[ i のさざなみ ]
この世にヒフミヨが本当にいるなら
〇に抱かれて△は点になる
ああ〇に△がただ一つ
ひとしくひとしくくちずけしてね
くり返すくり返すさざ波のように
〇が△をきらいになったら
静かに静かに点になってほしい
ああ〇に△がただ一つ
別れを思うと曲線ができる
くり返すくり返すさざ波のように
どのように点が離れていても
点のふるさとは〇 一つなの
ああ〇に△がただ一つ
いつでもいつでもヒフミヨしてね
くり返すくり返すさざ波のように
さざ波のように
[ヒフミヨ体上の離散関数の束は、[1](連接)である。]
(複素多様体上の正則函数の層は、連接である。)
数学の基となる自然数(数の言葉ヒフミヨ(1234))を大和言葉の【ひ・ふ・み・よ・い・む・な・や・こ・と】の平面・2次元からの送りモノとして眺めると、[岡潔の連接定理]の風景が、多くの歌手がカバーしている「愛のさざなみ」に隠されていてそっと岡潔数学体験館で、謳いタイ・・・
数式は苦手なのでよく分かりませんが、文学と数学の深読みですね 流石です