30日(月)。昨日、すみだトリフォニーホールで「新日本フィル・サマーコンサート2012~世界をめぐる音楽の夏旅」を聴きました プログラムは2部構成で、第1部が「熱い夏」、第2部が「涼む夏」となっています。指揮は小松長生、曲の合間のナレーションは堀江一眞です
自席は1階11列27番,右の島の通路側.会場はほぼ満席です オーケストラのメンバーがカラーTシャツを着て登場します.グリーン,オレンジ,淡いグリーン,一人だけイエローがいます.第2ヴァイオリンには我らが篠原英和さんがスタンバイしています コントラバスの村松裕子さんの姿が見えないのはちょっと寂しいかな
トレーナーのようなパジャマ姿の人が出てきたと思ったら指揮者の小松長生さんでした(笑) 指揮者だけはTシャツ代わりに上下お揃いの”普段着”を着てきたようです たしかに指揮者はオーケストラのトレーナーですから,トレーナーを着て登場しても不自然ではないのですが,あまりにも普段着すぎたような気がします
第1部は「熱い夏」というテーマのため,舞台後方のパイプオルガンが照明で赤くなっており,太陽を象徴しているようです さっそく,第1曲めのガーシュイン「キューバ序曲」の演奏に入ります.オープニングに相応しい”ノリのいい”ラテン・ミュージック”です マラカスの音が何ともいい感じです.管楽器も弦楽器も,もちろん打楽器群もノリノリの演奏です
続いてアンダーソン「セレナ―タ」がラテンのリズムで始まります.クラリネットの重松希巳子さん,イングリッシュ・ホルンの森明子さんのソロが冴えています 続いて演奏されたアンダーソンの「クラシカル・ジューク・ボックス」は,ワーグナーの「タンホイザーの行進曲」,ベルリオーズの「妖精の踊り」,リストの「ハンガリー狂詩曲第2番」が,懐かしい”レコード自動演奏装置”ジューク・ボックスから流れるごとく,途中で同じメロディーを繰り返し演奏(レコードの”針飛び”を再生)したりして,楽しく再生されました
次の小山清茂「管弦楽のための木挽歌」より「盆躍り」では,日本の大太鼓とピッコロ(横笛の代わり)によって民謡のメロディーが演奏され,オーボエ,サクソフォン,トロンボーンなどの楽器で受け継がれていきます こういう曲は日本人の感性に合いますね.次いでファリャ「恋は魔術師」より「火祭りの踊り」が勇ましく演奏されます
次のヴィラ・ロボス「ブラジル風バッハ第2番」より「トッカ―タ」は汽車の汽笛や走る時の車輪の音などが再現される面白い曲です
そして前半の最後はグローフェ「グランド・キャニオン」より「山道を行く」です.冒頭のヴァイオリン・ソロはコンマスの西江辰郎さんがなかなか聴かせてくれました あとはユーモラスなリズムとメロディーが続いてロバの背に揺られる気分になります
休憩時間には,ロビーでTシャツや地元の名産品,スカイツリー・グッズなどが売られていて凄い人だかりができていました
第2部「涼む夏」に入ります.舞台後方のパイプオルガンは真夏の太陽から一転,ブルーのライトが当たって涼しげです
最初のベートーヴェン「交響曲第6番”田園”」より第1楽章はあまりにも有名ですが,何度聴いても感動的な音楽です ここでもクラリネットの重松さんの演奏が素晴らしいです
演奏後,インタビューに応えて小松氏が「田園というと日本では”田んぼ”を思い浮かべますが,私は長い海外生活の経験から,牧場,牛や羊が放し飼いになっている広大な牧場を思い浮かべます」と解説しました.なるほど,そうでしょう
次はヨーゼフ・シュトラウス「ポルカ:休暇旅行で」です.ヨーゼフはヨハンⅡ世の弟ですが,とにかく楽しい曲です 兄弟そろって後世に残るたくさんのワルツやポルカを作曲しました
3曲目はグリーグ「ペール・ギュント」第1組曲より「朝」と「山の魔王の宮殿にて」です.これもあまりにも有名ですね.オーケストラはメリハリをつけて演奏します
次のアンダーソン「サマー・スカイズ」はまるで古き良き時代の映画音楽のような気持ちの良い曲です次いでレスピーギ「リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲」より「イタリア―ナ」が演奏されます.冒頭の,チェロのピチカートに乗って,ヴァイオリンがメロディーを奏でるところは最高にいいですね.気分が良くなります
そしてフィナーレはスメタナの「わが祖国」より「モルダウ」です.目を瞑って聴いていると,山あいの清水が集まって小川になり,街を流れるにしたがって川幅を広げ大河となって滔々と海にそそいでいくシーンが目に浮かんできます.名曲です
アンコールに応えて,ヨハン・シュトラウスⅡ世の「芸術家のカバリーユ」という曲を演奏しました この曲は,クラシック音楽のパロディー名演集といった感じの曲で,メンデルスゾーンの結婚行進曲で始まり,モーツアルトの「ト短調交響曲」の有名なテーマ,リストの「ラ・カンパネラ」,ウェーバー「魔弾の射手・序曲」,モーツアルト「魔笛~パパゲーノのアリア」などがメドレーで演奏されます.初めて聴きましたが,とても楽しい曲でした
たまにはこういう肩の凝らないコンサートもいいものです
コンサート帰りに秋葉原の電気街に行って,新日本フィルのヴァイオリン奏者・篠原英和さんご推奨のCDレンズクリーナーを買ってきました 最近,CD再生時に急に演奏が止まってしまったり,音が濁ったりしていたのですが,篠原さんからブログのコメントでアドバイスをいただき,早速買ってきたものです 家に帰って試してみました.CDを再生する時と同様に機械にかけるだけなので簡単です.その結果,何のトラブルもなくCDの音を再生してくれるようになりました.篠原様ありがとうございました
それにしても,最近の秋葉原は凄い かつて電気街で有名だった街が,今やアニメとAKB48の街にすっかり変身しています(今さら何を,という声あり).メイド姿の女性が道の両サイドでチラシやティッシュを配ったりしています なぜか分からないのですが,あちこちで若い男の子が行列を作っていますこういう所へはあまり行きたくないですね.息切れしそうで・・・・・・
感謝感激雛アラレです
今度,パーティーに犬も出席すると言われている「ワンコ・イン・パーティー」に顔を出してみようかと思っております
レンズクリーナー、オーディオ・テクニカのをお選びになるとは、さすが!
調子良くなって良かったです。
夏旅、お越し下さり、ありがとうございます。
Tシャツだったので、汗かかず楽でした。
toraさん、座布団3枚!
「書いたト短(途端)」大笑いしました。
かなりのハイ・センスを感じます。
室内楽シリーズのワンコインパーティの後、必ず常連のお客様と飲むのですが、今度是非如何ですか?
幸か不幸か9月~11月は30回近くコンサートの日程が入っているし,まだまだ親がかりの子供たち2人を抱えているとなかなか決断と実行が伴いません.それでもいつかは行きたいです
帰りにウィーンにも2日ほど寄りましたが、ベートーベンやモーツァルトなど音楽家ゆかりの場所を訪ねることに時間を費やし、シェンブルン宮殿観光出来なかったのが心残りだったんです(涙)
今回はツアーで行くことになりそうですが、ぜひ宮殿コンサートが含まれているコースにしたいですね♪
tora様はコンサートの予定がぎっしりで、なかなか旅行には行かれないのでは?(笑)
また,ウィーンの中央墓地に行ってモーツアルトの墓参りをしました.もっとも本当のお墓は何処にあるのかわかりませんが,モニュメントに花束をささげてきました.また行きたいです
夏の旅コンサート、行きたかったんですが、友達との約束を入れてしまい残念ながらあきらめました。でもtora様のおかげでコンサートの雰囲気が伝わって来て、私も行った気分に(笑)ありがとうございました(^-^;
私は秋に一緒に旅行する友達とその娘(中学生…秋休みというのがある学校なんです)と旅行プランの打ち合わせだったんですが、今年は娘の希望でドイツ+オーストリアに行くことに(^-^)vモーツァルトやワーグナーに興味あるということなので、これからコンサート仲間に育成しようかと(笑)