25日(月).昨日午前,一昨日に続き飯田橋のギンレイホールで映画「タンタンの冒険~ユニコーン号の秘密」を観ました これはスティーヴン・スピルバーグが3年ぶりに監督を務め,初のフルデジタル3Dに挑んだ意欲作で,世界中で愛されている「タンタンの冒険」を映像化したものです
17世紀に姿を消した帆船ユニコーン号の模型を手にした少年タンタンが,愛犬スノーウィと酔っぱらい船長ハドックとともに財宝の行方を追うスリル満点の冒険活劇です
最初にこの映像を観たとき,これはアニメなのか,実写なのか,と不思議な感覚に捕らわれました 結局のところ,高度に進んだコンピューター・グラフィックスの成果なのでしょうが,これまで観たことがない映像表現に驚きました
大人から子供まで理屈抜きで楽しめる作品です
さて,この映画で使われているクラシック音楽は,宮殿の野外広場でソプラノ歌手によって歌われるオペラのアリアです 恰幅の良いソプラノ歌手が登場すると,ロッシーニの歌劇「セビリャの理髪師」の第1幕でロジーナが歌うカヴァティーナ「今の歌声は」の序奏が流れてきます
さて,これから,という時に,曲が急にグノーの歌劇「ロメオとジュリエット」第1幕のジリエットのワルツ「私は夢に生きたい」に変わってしまいます
序奏はロッシーニ,歌はグノーというわけです
このソプラノのハイCの超高音に耐え切れず,バドック船長は耳をふさぎ,スノーウィはのたうち回り,ワイングラスは割れ,ショーケースのガラスは砕け散り,シャンデリアが落下します.超大げさなリアクションに思わず苦笑してしまいます
たまにはこういう理屈抜きで楽しめる映画もいいものです
映画の帰り道,新宿の「タワーレコード」に寄ってみました.新宿駅東南口近くのビルの9階にクラシック売り場があったのですが,いつの間にやら10階に移っていて,面積も縮小されていました クラシック音楽よ,どこへ向かう
せっかくタワーレコードに来たので,前から目を付けていた韓国の女流ヴァイオリニスト,シン・ヒョンスのCDデビュー・アルバム「パッション」を買いました シン・ヒョンスは2008年に若手演奏家の登竜門ロン・ティボー国際コンクールで優勝した実力者です
翌年,2月にサントリーホールで開かれたガラ・コンサートを聴きに行きましたが,コンクールの本選で弾いたプロコフィエフの協奏曲第1番を見事に弾き切り,それ以来すっかり彼女のファンになりました.何を隠そう2年前から私のケータイの壁紙画面はシン・ヒョンスです
収録曲は①ヴィエニャフスキ「華麗なるポロネーズ第1番」,②同「創作主題による華麗なる変奏曲」,③ショーソン「詩曲」,④ドビュッシー「ヴァイオリン・ソナタ」で,ピアノは江口玲.2010年2月,浜離宮朝日ホールでの録音です.これから時間をかけてじっくり聴きたいと思います
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