レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

This is revolutional カクメイだ!

2024-07-06 20:48:23 | 日記
こんにちは/こんばんは。




清涼感アップ用ピック
Myndin er eftirTommy_cornilleau@unsplash_com


今、これを書いているのはこちらの時間で六日土曜日の午前中です。昨日はレイキャビク界隈では「この夏イチ」に気温が上がり、16度プラス日光による体感温度で、程よい暑さを楽しむことができました。

久々に姪と会い、冷たいコーヒードリンクを屋外カフェで。レイキャビクでこういうのは運が良いことなのです。今日も引き続き好天のようですね。






昨日、金曜午後のダウンタウン


えーと、前回は最近のAI機能の向上を、教会での「通訳」「翻訳」の面で利用し始めた話しをしていましたが、中途半端に途切れてしまいました。もっと早く続きを書くつもりでしたが、結局一週空いてしまいました。私の不徳です。すみません。m(_ _)m

非常にローカルなトピックで、私以外の誰にも「得」のない話しですが、このブログはまさしくそういうものなのでご容赦ください。

さて、これはすごい!と思わせたChatGPT4oでも、同時通訳となると、話者がたとえば英語でまず話し、AIがそれをファルシ(ペルシャ語)やスペイン語に訳すのを待ち、それから話者が話しを続ける、というパターンは変えられないことまで書きました。

私の欲する「同時通訳」–話者が話しをしている側からどんどん訳していくような、「国際会議の同時通訳」的な機能は叶えられないのです。

多少がっかりしていたのですが、AI関連のYoutubeを漁っている中で、おっ!と目を惹く動画を見つけました。

それは、山下えりかさんというプロの同時通訳者の方のチャンネルの中の動画で、「【AI通訳】現役通訳者がポケトーク同時通訳を使ってみた デモ&感想」というタイトル。

その山下えりかさんの動画: 【AI通訳】現役通訳者がポケトーク同時通訳を使ってみた デモ&感想


ポケトークとはなんじゃい?と思い、見てみたのですが、これがまさしく私が望んでいた「国際会議時の同時通訳」的な機能に特化したAIだったのです。




マックの画面に現れるペルシャ語と音声ディヴァイスの子機
Pic by ME


この動画では「日本語−英語」の通訳なのですが、山下さんが日本語で話したものがどのような英語になるかを実際に検証しています。ポイントは、まず、山下さんの日本語をどのくらい正確に聞き取っているか?次いで、その聞き取った英語の翻訳がどれだけ正確に訳されているか?です。

検証後の山下さんの評価では、「完璧ではないが、十分使える」しかも、この動画がアップされたのは、その時点から遡って約半年前。AIの世界では「半年」はかなりの「昔」なので、今はもっと改善されているかも。

というわけで、私は速攻でこのポケトークなるAIプログラムについて調べ始めました。Pocketalk (not Pocket-talk)というものは、それまでまったく聞いたことがありませんでした。

サイトで調べると、携帯サイズの同時通訳機も生産している会社らしいのですが、同時に、特にオンラインでの国際会議における、AIによる同時通訳サービスを提供しているようです。

さらに調べてみると、私にとっての最大のニードである「英語からファルシへの同時通訳」も可能。このサービスは、サービスサイトにログインすることで利用可能で、特にそれ用の機器やアプリは不要。

設定の仕方によっては、話者がしゃべる英語の、聞き取った英語のテクストがPC画面の左側に、そのファルシ訳が右側に表示されます。ポイントは、前に書きましたように、話者は通訳のためのポーズを取る必要がなくしゃべり続けて良い、ということです。

しかも、その訳したファルシの文を読み上げる機能もついています。これは、これは... こんなものがもう一年くらい前からあったんかいな?遅れてたー...

月額三千円以下の出費で無制限に使えるということなので、早速サブスクライブ。実際に自分自身で試すことに。

まずは英語の聞き取り。なんせ私はbroken Englishの人ですからね、Pocketalkも苦労するのでは?と思ったのですが、これが超絶ビックリで、ほぼ間違いなく聞き取ってくれます。私の感覚では、相当正確に拾ってくれます。おかげで私の「文法ブロークン」振りも、全部テキスト化されてしまいますが。(^-^;




スクリーンに映されるとこんな感じ
Pic by ME


次なる問題は、翻訳されたファルシのクオリテティです。これは私自身ではジャッジできませんので、英語とそのファルシ訳が並んでいる画面のスクリーンショットを、信頼できるイランの人に送りその審判を待ちました。結果は予想通り「完璧ではないけど、十分理解できます」

というわけで、試験的導入を決定し(ワタシがその気になっただけのことですが)、実際にどう使うかをテストしてみました。

まず教会のスピーチ台脇にマックをセット。マックからブルートゥースで離れたところにあるヘッドフォンにオーディオを送る。そのヘッドフォンには同時通訳用のワイヤレスディヴァイスの親機を置く。その親機からオーディエンス用の子機へ、読み上げられるファルシが届く。

翌週の礼拝で実践。結果はうまく行きました。イランの人たちは皆「十分に話しについていけた」との感想。ただし、ワタシの印象では、翻訳文の読み上げ機能を使うと、3秒くらいの時差が生じます。

この時差、話しから翻訳のテキスト化まではその半分の1,5秒くらい。これなら多分テキストの方をメインにした方が良いかも。

というわけで、次の実験。今度はマックをケーブルでプロジェクターに繋ぎ、マックの画面がスピーチ台の横2メートルに準備したスクリーンに映るようにセット。オーディオ・ディヴァイスはなし。

翌週の日曜礼拝で実践。これも十分な成果をあげました。「時々、変な言葉が出てくるけど、みんなが常識で補える範囲」というイランの人たちの評価。ありがたや。ただし、ファルシは本来右端から始まる「右詰め」の言語です。これは左詰めのまんまで表示されてしまいます。




セッティングの一例
Pic by ME


このAI、時々話者の沈黙が続くと、Thank youとかByeとか、誰も言っていないことをテキストに出してきたりします。AIの性(さが)か?(^-^; 沈黙に耐えられないAI。

かくして、私のところの日曜礼拝はこれからはこのAI同時通訳付きのものとなります。機能がアップして、音声翻訳の時差が減少すれば、オーディオ・ディヴァイスを復活させてるのもありですね。

わかっていただきにくいでしょうが、これって私にとってはかなりレボルーショナルな変革です。過去九年間つきまとっていた悩みが、一応解決できたのですから。ワタシ的にはAI様々(さまさま)です。

こういうものが以前よりあったとは。まあ、私の情報不足で導入が遅れてしまったわけなんですが、このPocketalk、もうちょっと宣伝してもいいんじゃないか?と思いますけど...

とにかく「求めよ、さらば与えられん」を実体験したエピソードでした。ご同輩の皆さま、AIを恐れずうまく付き合っていきましょう。


*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。


藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com

Church home page: Breidholtskirkja/ International Congregation
Facebook: Toma Toshiki
コメント (4)
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