レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

マフィアシティ?レイキャビク

2021-02-28 00:00:00 | 日記
レイキャビクは西街より、こんにちは/こんばんは。

相変わらず雪のない冬が続き(レイキャビクでは、の話しです)、春の気配が強く漂っています。いま、これを書いているのは25日木曜日の午後です。週末はちょっと立て込む予定ですので、先に書いておかないと。




本文とは無関係 清涼感アップ用のPic
Myndun er eftir Robert_Bye@Unsplash


天気はのんびりしているのですが、昨日の水曜日(24日)は、この界隈ではちょっとした騒動でした。地震です。

午前10時過ぎに、大きめの地震が続けて二回。それからは半日くらいの間、断続的に地震が起こりました。(追伸: 土曜日にもまだ続いています)

こちらでは、日本式の「震度」というものがあまり普及していません。地震はだいたい「大きさ」マグニチュードのみで言及されます。昨日の10時過ぎの地震はマグニチュードで言うと、5,7だったそうです。

震度はですねえ、私の勝手な体感によると、せいぜい3から4になるかならないか、くらいではなかったかと思います。あとにしつこく続いた余震というか、仲間の地震は3以下だったと思います。

昨今の日本の皆さんの経験からしたら「お子ちゃまランチ」の部類でしょうが、こちらでは、水曜日はそれしかニュースはありませんでした。

震源地は、レイキャビクと国際空港の町ケフラビクの間にあるKeilirケイリルという小さな火山付近ということなのですが、実はこの火山の隣りにThorbjornソールビョルンという別の火山があります。




今回の震源地ケイリル山
Myndin er ur Visir.is/Vilhelm


これらの火山の下一帯がマグマ帯であり、この一年余りとても元気になってしまっているのです。今回の地震に対する関心も、地震そのものに対してというよりは、マグマが吹き出すのかどうか?ということへの心配なようです。

このマグマ帯については一年ほど前にも書いていますので、そちらも参照してみてください。

起きるな! アイスランドのマグマゴジラ



水曜日の夜中から、木曜日の朝にかけて、実際は247回の地震が計測されたとのことですが、レイキャビクでは揺れを感じることは少なかったと思います。

それでも、震源地近くの町、グリンダビクなどでは体感される揺れも多かったようで、これらの地域の方は落ち着かないでしょうね。台風とかと違って、今、どこにいるのかわからない、というのが地震の嫌なところですね。




溶岩地帯のマップ 左上がケフラビクに続くニャルヴィクの町、左下中央寄りがグリンダビク
Myndin er ur gognum Haskola Islands


さて、最近、アイスランドで目立ったもうひとつのニュースがあります。なんと... 殺人事件。

これは今月の13日未明に発覚した事件なのですが、その土曜日の朝だか未明だかに、男性が自宅前で血を流して倒れているのが発見され、警察と救急隊が駆けつけましたが、男性はすでに死亡していたとのこと。

死亡したのは33歳のアルバニア人男性で、事件の報道の当初より「この事件はアイスランドの闇社会との関係が深い」と語られていました。

殺害の方法は、男性を自宅内から呼び出し、ガレージ前で後頭部に数発の銃撃があった、とされています。しかも「おそらくサイレンサー付きの銃」が使われたとかで、これはもうマフィア映画そのままではないですか。

警察は非常に口が固く、あまり詳細な情報は巡ってきません。これまでのところ明らかにされているのは、おそらく被害者の男性自身を含めて「闇社会」関連の事件であるということ、総勢11人程度が逮捕あるいは勾留されているということ、そのうちアイスランド人はひとりだけで、他はアルバニア人、リトアニア人、スペイン人、ポルトガル人等々の国際的メンツであること、等です。

なんか、麻薬の密輸売買に関連した国際的(少なくとも「欧州的」)犯罪組織がらみの事件のようです。

アイスランド、これまでも殺人事件は皆無ではなかったのですが、だいたいは「知り合い同士の痴情怨恨のもつれ」みたいなのが多かったように思われます。

それが、四年前になりますか?週末の夜に、ダウンタウンを歩いていた女の子が、道の男性数人に連れ去られて殺害される事件が起きてしまい、「ああ、この国もそういう意味での先進国入りをしてしまった」と感じさせられました。

雪、汗、焦りの一週間


今回の事件は、その女の子の事件の時と比べると、被害者自身もおそらく闇組織の関係者だった、ということで、事件そのものへの悲しさのようなものは漂っていません。

その男性には妻も子供もあるということなのですが、結構良い家に住んでいるようですし、車も大き目。「そういう仕事に関わって稼いだ金か?」というのは、どうしても心に浮かんでしまいますね。事実関係がわからないうちに、そう思ってしまうのは良くないことですし、決めつけてはいけませんが。




事件の起こった町 ただこの住宅ではありません
Myndin er eftir Visir.is/Vilhelm


悲しさがないかわりに、「怖さ」はあります。この事件が起きたのはレイキャビクのど真ん中。ただしダウンタウンではない、閑静な住宅地の中です。本当に住宅街なので、そこにようのない私などはめったにいかないような場所です。

そういうところで、サイレンサー付きの銃で人が「処刑」のように殺害されるというのは、かなり「場違い」「非日常」「怖い」という連鎖を呼んでしまいます。近所の人は、心中穏やかではないだろうとお察しします。

「平和な国」のイメージで売っているアイスランドですが、その分この社会の犯罪活動、組織等について、一般人はあまり知らされていないような気がします。

「組織犯罪」というトピックにからんでは、「マネーロンダリング」「ヒューマン・トラフィッキング」「麻薬」のみっつは、かなり頻繁にニュースで触れられますし、相当アイスランドにも入り込んでいることは、確かだと思うのですが。

住民も、それらがあるだろう、ということは承知しながらも、気が付かないフリをしているような、「ない」ことにしようと決め込んでいるような。

これからは、もう少しきちんと、そのような「闇社会」についても、一般の人たちに情報開示して知らせてくれないといけないでしょうね。嫌なトピックではありますが、身を守るためにも、社会を改善するためにも、きちんとした情報、知識は必要ですから。

ヤレヤレ、今回は久しぶりにアイスランド語について書く予定だったのですが、ニュース紹介が長引いてしまいました。アイスランド語はまたの機会に。

そしてコロナに続いて、地震も収まってくれますように、と願いながら今回はさようならです。


*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。


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Katochan33と失恋とスティーブ・ジョブスの名言

2021-02-21 00:00:00 | 日記
こんにちは/こんばんは。

あいかわらず暖かい日が続いているレイキャビクです。夕方も相当明るくなってきたし、「はーるが来ーたー」と歌いたくなってきてしまいます。気温そのものは2~6度くらいのものなのですが、まだ二月中旬ですからね。

でも、これがアイスランド・トリックですので、もうふたつ、みっつは寒波、大雪があるものと思っていないと足元をすくわれてしまいます。




本文とは無関係 清涼感アップ用pic
Myndin er eftir Jonatan_Pie@Unsplash


先々週から先週の半ばにかけては、コロナの国内での新規感染者は「ゼロ」が一週間続いてくれました。こうなってくると、どうしても気は緩んできますし、あちらこちらで規則破りのパーティーやら、隔離期間無視という事例が報告されています。

このまま収まって欲しいのはもちろんですが、こちらの方も、まだ多少(で、済んでくれればありがたや)のぶり返しはあるものと心得ていた方が良い気がします。

さて、そういう中で、私自身の生活に小さな変化があります。それは自宅での筋トレを再開したことです。

今を遡ること三年弱前。2018年に、私は一時(いっとき)筋トレにはまり、自宅にダンベルや、チューブ、スツール等の用具を買い込みました。それらで、Youtubeで見る様々な筋トレ動画を参考にしながらエクササイズしたわけです。

効果はそれなりにあって、2018年の秋に撮った自分の写真をみたりすると、ウソのようですが、お腹はぺたんこでそれなりに割れているし、まあ健康体に見えますね。還暦前のあがきでした。

五十代最後の夏の密やかな楽しみ


とにかくその後、例によって「サボり」状態が続いていたのですが、ここのところ復活しました。

で、同時にまた、かつて見ていた筋トレyoutuberの皆さんの動画を見るようになりました。その中のひとりにkatochan33という方があります。加藤さんという方なのですが、名古屋方面のジムでトレーナーをされながら、ご自身、ボディビルやフィジークの大会に参加されています。一昨年、フィジークの日本オープンで念願の優勝を果たされています。

とても家庭的で誠実な方であることが動画から見て取れます。趣味の鉄道関係やバイシクル、子供主体の家庭内トピックもありますが、主体は筋トレの指導です。きちんと丁寧に説明、指導、実演してくれるので、非常に役に立つ動画チャンネルです。その分、一回の時間はちょと長め。

チャンネル登録者数は約二十三万人とのこと。このブログとは違うな。当たり前か?(*^^*)

Katochan33はこちら




Katochan33 Youtubeチャンネルはこんな感じ
Mndin er ur Youtube.com


何日か前、加藤さんの動画の中から、自宅でダンベルでできる脚のトレーニングの練習法を探していました。やっぱり足腰が弱ってきますからね、おじいちゃんは。ああ、そういう一般化はよくないですね。「ワタシは」弱ってきています。歩かないから。

その中で、ひとつ面白い回を見つけました。「面白い」というのは「笑い」の方の意味ではなく、「興味深い」という意味の方です。

実はそれは全然筋トレの話しではなく、視聴者の方への「失恋相談」だったのです。その動画自体はもう四年近く前にアップされたものなのですが、私はこの回を見るのは初めてだろうと思います。見たことあるかなあ... 記憶力も弱っているのです、ワタシは。

加藤さんは、「視聴者の方の質問に答えます」という動画を定期的にアップしているのですが、その回はコメント欄に投稿してきた方の嘆きに答えられたものでした。

「突然、彼女に振られてしまい、トレーニングにも集中できず、食事も摂れません... 」というような嘆きでした。

この方に対して、アドヴァイスをしてあげよう、という回だったのです。人気youtuberって大変ですね。人生相談までしてあげるんだ。「誰かに話しを聞いてもらいたいと思っていたら、加藤さんに行き当たった」とかも書いたあった気がします。誠実な人にはこういうことがあります。ワタシャ、ダメだなあ...

加藤さんは、「こういう相談にお答えするのは初めてです」と断りながらも、やはり誠実にお話しを始めました。

「自分にも、もう十年以上も前ですが振られた経験があります。そうなるんじゃないか?という不安があったので、一生懸命引き寄せようとしたのが、かえって彼女を押しやってしまったようです。若かったですね。

ずいぶんショックで、トレーニングに身が入らないようになりました。

ずいぶん長く引きずりましたが、トレーニングをやめてしまうことはなく、その後、今の奥さんと出会い、結婚し、今に至っています。

だから、今から思うと、『それで良かったんだ』ということになるのですが、それでも時折、『あの時、もし別れずにいて、一緒のままだったらどうなったのだろうか?』と考えることがあります」

そのようにして、ご自身の体験を離された後で「とにかく、後になって『それでも良かったんだ』と思えるような人生になってくれることを願います」という感じで結びにされていました。




日本オープンのフィジークで優勝した時の加藤さん
Myndin er ur Bodybuilding-report.jp


「あの時、もし違ったようになっていたら...?」というのは、いろいろな出来事について、誰でも時折は考えることではないかと思います。私も考えたことがあります。

私は離婚経験者です。前の奥さん(といっても、次の奥さんがいたわけでも、いるわけでもありません)がアイスランド人だったので、今ここに住んでいるわけです。

こどもがふたり、今はもう成人していますが、こちらに住んでいますので、離婚後も日本へ帰る、という気持ちはまったくありませんでした。

以前は時々考えました。「もし、前の奥さんと出会わずに、結婚もしなかったならば、今はどんな生活だったのだろうか?」

不測のアクシデントとかに見舞われなかったら、おそらく日本で普通の牧師生活を続けていることでしょう。年齢的にいっても、多分、今は中心的な働き手のひとり、になっていた「はず」です。

アイスランド、なんて国のことは何も知らず、国名を耳にしたことがあったとしても「よくそんなところに人が住めるな」とか憐んでいた「はず」です。

そんな「はず」だった自分が、現実にはもう三十年近くもここで暮らし、こうやって日本語でブログを書いているのですから、前の奥さんとの出会いは、ワタシ的にはかなり大きなターニングポイントだったといえます。

でも、結局離婚してしまいましたし。しかも、それから二十年を経過しています。それを思った時「なぜ、自分は今ここで暮らしているのだろう?」「もし、あの時出会っていなかったら」等々を考え、想像したことがこれまでに何度もありました。今では、そういうことはなくなっています。

なぜ、なくなったかというと、いつ考えても同じ考えに至ることがわかり、なんというか「解答済み」みたいになったからでした。

なぜ同じ考えに至るか、というと、自分としては何があっても変わってほしくないことがあるからです。それは子供たちです。もう成人しているとはいえ、この子たちのいない生活ということを考えることはできません。

物理的に「今は遠くに暮らしている」という意味ではなく、私の人生に子供たちが「そもそも存在しなかったら」という意味でです。

だからもし、天の神が現れて「トシキ、お前はなかなか良い人物だ。だが離婚してそのまま独り暮らしだな。哀れなもんだ。だから特別に『時を戻して』やろう、まだ独身の時代に。もう一回やりなおすチャンスを与えてやろう」と言ったとしましょう。

それでも私は「神様、お心はありがたいのですが、ノーサンキューです」と答えます。答える「でしょう」ではなくて、そう答えます。子供たちの存在まで「チャラ」になってしまうのなら、離婚くらい耐えられますし、なんならもう一回同じプロセスをたどったって構いません。

このトピック、何度繰り返して考えても、どんなパターンのシミュレーションをしても、いつも同じ結論に至ることがわかりました。それ以降は、そのことを考えることはなくなりました。




清涼感アップのPic No.2
Myndin er eftir Jeremy_Goldberg@Unsplash


つまり、私たちの人生はそのようにして作られているということでしょう。ビデオの編集のように、都合の悪いことはカットしてしまい、楽しい部分だけを繋げて人の一生を作ることはできないのです。

一時の幸せや幸運が落とし穴を作ることもあります。逆に、逆境の中でかけがえのないものを手にすることもあります。すべて繋がっているということでしょう。良いことだけの人生はあり得ないでしょうし、悪いことだけの人生もあり得ないはずです。

単純な真理だと思うのですが、これに気づいてからは、多少の失敗、不遇、落ち込みにはめげなくなりました。そこから上昇気流が湧いてくると確信できるからです。

スティーブ・ジョブスがこんなことを言っていたと記憶しています。

「人の未来には、多くの点(ドット)が見えている。でも、私たちはそれらの点がどのように結ばれて、何を形作るのかはわからないでいる。

通り過ぎて、過去を振り返るときだけ、私たちはそれらが何を作っていたのかを知ることができる」

名言というか、真理をついた言葉だと思います。このコロナの危機においては特に「座右の銘」になるのではないでしょうか?


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「さらば、ぐるぐるレインボー巻き」の巻き

2021-02-14 00:00:00 | 日記
こんにちは/こんばんは。

相変わらずのマイルドな冬が続くレイキャビクです。先日、久々に雪が積もりましたがそうたいしたことはなく、もうあらかたは溶けてしまいました。こんなに雪が少ない冬も珍しいです。

てなこと言うと、ドカッと降ったりしますからね。それに十年くらい前に、真冬には雪が降らなかったのに、三月から降り始め四月中旬まで雪が消えなかった、ということもありましたよ。今年はそうはなりませんように。




本文とは無関係 清涼感アップ用Pic
Myndin er eftir Jonatan_Pei@Unsplash


え〜と、コロナですが、先週の木曜日までの直近の一週間での国内新感染者は僅か三人にとどまりました。病院にはコロナの故に入院している人は金曜日現在ではゼロとなっています。

ワクチンの接種はボチボチと進んでおり、金曜日のニュースによると、13372人が一回目、もしくは二回目の接種も終えており、これは人口の3,9パーセントに当たります。

日本でもニュースで伝わっていると思いますが、ヨーロッパでは各国間でのワクチンの取り合いのような様相を呈しており、アイスランドのニュースも毎日のようにこのトピックを報じています。あまり熱心に見ていないので、詳しいことはわかりません。ごめんなさい。m(_ _)m

で、街中のムードはすっかり戦勝気分で、「もう終わったー!」感が強く漂っています。現状に合わせて少し規制を緩和するのには賛成ですが、そこまで安心しきることには私は反対します。

周り中が火の海の中の小島であることをもう少しわきまえた方がいいような。「変異株」は外国から来る、と決めつけているようですが、ここで生まれないとも限らないでしょう。

この極端から極端に走る単純さはアイスランド人気質だと、私は思います。

さて、年末に私のイライラについて書いたことがあります。イライラの種はいろいろとあった(ある)のですが、その中のひとつは、私が自宅で使っているiMacのトロさでした。

Wordを開ける、クロームを開ける、というごく単純なことですら、いちいちあのくるくる回るレインボー玉が出てきてしまいます。加えて日本語入力のド阿保さ加減。




血圧上昇の元 憎きぐるぐるレインボー巻き!



徳の足りないワタシのイラ、イラ、イラー!!


そこで、「よし、マックブック・プロの16インチに変えよう!」と思い立ったのですが、その値段の高さにあえなく撃沈したワタシでした... 五十八万クローネと、日本でより二十万「円」も上積みされていたのでした。

ところが年が明けても、というか年が明けると、さらにiMacの「劣化」は激しくなり –「老化」と書こうと思ってふと気がつきました。それでは老人の方に失礼ではないか?森前会長と同じようなことを書いてはならない– もう、耐え難いものになってしまいました。

実は年の瀬のギリギリでもうそのくらいまで行ってしまっていて「こりゃーダメだ」と見切りはつけていました。同じ頃マックの新しいM1チップについての評判を聞いてこともあり、マックプロの代わりに視野に入ってきたのがM1搭載のマックミニちゃんでした。

マックミニは、日本でもそうですが、値段はマックファミリーの中では安めの部類です。コンピューター本体だけですので、ディスプレイ等周辺機を別買いしないといけません。が、キーボードとマウスはiMacで使っているものがありますので必要なし。

ディスプレイはマックに接続できるものであればいいので、これはかなりピンからキリまで選択の幅があります。

で、時々「決断の人」になるワタシは –それが俗に「衝動買い」と呼ばれるものの範疇にあることが多いのですが– 大晦日あたりに決意して、ネットで購入したのでした。

ただ、ストレージと、Ramメモリーを大きくしたかったので、そのように特別注文。その場合は6~8週間の「お待ち期間」になるのでした。そのくらいはiMacが持つだろう、と思ったのです。根拠のない楽観。

安いとはいえ、日本と比べるとそれでも十万円増しくらいになります。これはもう仕方がない。アイスランドに住む限りは。

そして、それから六週間。iMacのひどい仕打ちにただ耐えるばかりの日々をワタシは送ったのでした。




やっとやってきてくれた救世主マックミニ様 見栄えしない (*_*)


そして先週の水曜日の夕方に舞い込んだEメイル一通。「あなたのマックがようやく到着しました」やった! 八週間といえば十週間が相場のアイスランド流ビジネスで、二週間も前倒しになるとは、これはもう天の神のお情けとしか言いようがありません。

さっそく木曜日に新しいマックミニを受け取り、選手交代の儀式に取りかかりました。

この儀式が最後の関所。マックをお使いの方はご存知と思いますが、マックには旧マックから(PCからも)新マックへと、データをごっそり、まるっと移してくれる移行サービスがあります。

私も毎回これを使っています。以前はワイファイでやっていたのですが、これはもうまるまる一晩どころか、二日間くらいかかることもありました。十年くらい前です。

当時から比べると、今のマックの容量は二倍以上に膨れ上がっているでしょう。写真やビデオ、ギガ数が以前とは違いますからね。

そこで前回はワイファイではなく、サンダーボルトという高速ケーブルを購入して移行したのですが、わずか数時間で終わっと記憶しています。つまり、劣化したiMacを使い始めた時のことです。

ところがいつも何かかが起こるのがこの移行の儀式。今回もなぜかマックが高速ケーブルを認識してくれず、何度も何度もやり直し。ワタシのイライラはもうスカイツリー並の高さに達しました。

やっとこ自分たちが高速ケーブルで繋がれていることに、マック兄弟が気がついてくれました。もう真夜中近くで、移行を継続にしたままお休みなさい。昼から始めて、真夜中に寝る際にはまだ終わっていなかったことになります。

そして爽やかな金曜日の朝。




このPicのように爽やかになったワタシのデスクライフ
Myndin er eftir Andre_Filipe@Unsplash


ワタシのニューマックミニちゃんはきちんとすべてReadyになって、ワタシをお迎えしてくれました。ルンルン!

もちろん、細かな調整はそれからもいくつもありましたが、あのぐるぐるレインボー巻きはもう現れません。イライラ度減少。

そして、日本語入力も快調快調。まるでスピードが違います。ちゃんと学習してくれるし。ためしに「レイキャビク」を打ち込んでみると、そのままレイキャビクと出てくれます。イライラ度急速減少。バイバイ「例きゃび区」。君の悪夢は終わったのだ。

というわけで、これからブログの記事を書いている時も、ワタシの血圧はあまり上がらないですみそうです。これって、意外に内容にまで関係してたかも。

マックでもPCでも同じですが、今日(きょうび)パソコンは定期的に取り替えていくべき代物でしょうね。あまり高価なものを購入するよりは、四、五年で使い切る覚悟のものを買い、買ったそばから次回の購入積み立てをしておくべきではないか、と私は考えています。

ちなみに引退したiMacですが、初期化してOSを再インストールしたら、教会に持っていって誰でも使えるものにしようかと考えています。難民の人、スマートフォンはあっても、PCとかない人多いですから。

役に立つかなあ...


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平和な街を闊歩するコワイ奴 プラス 朗報ひとつ!

2021-02-07 00:00:00 | 日記
こんにちは/こんばんは。

前回は、社会民主連合のオフィスビル、及び同党に所属するダーグル・レイキャビク市長の自家用車に銃撃の痕が発見されたことをお伝えしました。

そのブログが更新されたのと相前後して、警察は銃撃の容疑者を拘束したそうです。容疑者は六十歳の男性で、なんと元警察官。

十八年前の2003年に、三人の若い女性に対する性的暴行の罪で十八ヶ月の有罪判決を受けて服役。2005年に刑期を終えた後、2010年に公民権の回復を果たしていました。




本文とは無関係 清涼感アップ用
Myndin er eftir Joshua_Earle@Unsplash


「公民権の回復」については以前書いたことがありますので、そちらも合わせて読んでいただけると、こちらの社会の仕組みと、そこに内在する問題に理解を深めていただけるかと思います。

「政権を一夜で崩壊させた『手紙』」


このリンク先のブログ記事を書いた時は「名誉回復」という言葉を使いましたが、考えてみると別に無罪になったわけではないので、「名誉」は回復してないですね。「公民権の回復」の方がふさわしいと思います。

さて、今回の事件の容疑者は二日間の期限で拘束されたのですが、その後延長されています。裁判所が拘置の延長を認めた理由は「この男は社会に対して非常に危険であるとみなされる」から。

ニュース解説によると、普通、拘置の延長が認められるのは「釈放されると、証拠隠滅を試みる可能性が高い」とみなされる場合で、「社会に対して危険性がある」という理由が用いられるのは非常に稀なことなのだそうです。

ついでに、これは追加の情報です。先ほどリンクを貼った記事に関わるのですが、2017年9〜10月頃に性犯罪者の公民権回復に関連して盛んになされた議論には、今回の容疑者の2003年当時の犯罪で被害に遭った女性三人も進み出て自身の体験と意見を述べていたそうです。

今回の銃撃事件に関しては、今の段階(5日の金曜日)では、まだ容疑者であり「本ボシ」であるかどうかはわかっていません。

それでも、そういう「非常に危険な」男が、つい二週間前まで同じ街を勝手に歩き回っていたのか、と考えるとちょっと怖くなります。

まあ、「可能性」だけで次々と 人を拘束するのも怖いですし – 某ロシアとかそういうことをしている国もあるようですが– 真面目に考えると難しいところですね。




清涼感アップ第二弾
Myndin er eftir Agnieska_M@Unsplash


と、ここまで書いてきたところで続報が入りました。この容疑者は釈放される見通しなようです。

実は拘置期限は今日(5日の金曜日)までだったのですが、地方副検察官であるコルブルン・ベネディクトゥスドティールさん(結構なクール美女)の話しでは「『容疑』はあるけど、起訴に足るそれ以上の証拠がありません」とのこと。

オフィスのドアと自家用車に銃弾を撃ち込んだだけの今回の事件。警察は「テロ事件」とはみなさず、普通の暴力事件や脅迫事件のカテゴリーで捜査したそうです。

何が違うのかというと、テロ事件は警察が起訴するのですが一般の暴力事件は美人のコルブルンさんのような(あまりそういうことを書くと「性差別者」とみなされるので、ここまでにしておきます、今回は)検察官が起訴します。と、どうしても法律の定める証拠が十分でないケースは「起訴できず」となるようです。

アメリカのテレビドラマとかでもよくあるパターンですね。

というわけで、「非常に危険」とみなされた人物が明日からまた一般市民の間にいることになります。コワッ!! 皆さん、アイスランドって、決して平和なだけの国ではありませんので、お出かけの際はくれぐれも普通の注意はなされますよう。




地方副検察官のコルブルンさん 形容詞抜き
Myndin er ur Mbl.is/Hanna_Andresdottir


さて、別の話題。

朗報が舞い込んできました。現在のところ、 マックス二十人の集会規制が、来週の月曜日から百五十人にまで緩和されます。

もっともこれは、すべての集会というわけではなく、劇場や映画館、他の文化イベント、そして教会の礼拝/ミサ等についてのみの緩和となります。

同時に、パブやバーも営業を再開できます。スポーツ事務関係では、これまで「ロッカールーム」が使用できなかったのですが、これも使用可になります。フィットネスジムの経営者らは喜んでいるようです。

これらの一連の緩和は、最近の国内感染者の減少を受けてのこととなります。周囲の国々では依然としてコロナとその変異株が猛威を振るっていますので、国境の管理は相変わらずに据え置かれます。私もそれには賛成。

今回の緩和が、私にとって大きな変化をもたらすのは、もちろんこれによって教会が通常の礼拝を再開できることです。

私は怖がりなので、これまで周回を小分けにしして、一回に十人から十五人マックスになるように画策してきました。もともと私の担当するSeekersの集いは百人が集まるほどの規模ではありませんから、それが可能だったのです。

ですが、今回、この百五十人マックスのおかげで、私がいる教会の、通常のアイスランド語の礼拝が再スタートします。これが私には嬉しいのです。

なぜかというと、クローズの期間中、ずっとビデオを作ってネットで流してきたのですが、そのビデオを作るのも、ネットに流すのも私の「追加」の役目。しかも一文の足しにもならない。

これで、ようやくこの「奴隷的強制的使役」から解放されます。バンザイ! ビデオ作りは続けますが、それは自分の集会用のものだけ。それなら楽しみながらこなすことができるのです。

ただ、ちょっと怖いのは、この緩和の後で、例えば「教会でクラスター発生」とかならない保証はないということ。これはもう、規則に従いながら注意深く進む以外にはどうしようもないですね。

二メートルのソーシャルディスタンスと、二メートルが維持できない状況下でのマスク着用義務は変わりません。




夏に屋根の改修を終えながら、出番のなかった教会堂 整頓を始めないと
Myndin er eftir mig



今回の緩和は、一応明日の月曜日から三週間。様子をみて、大丈夫なら延長していく作戦のようです。それにも賛成。

日本でも、最近は感染者数が下降してきたようですね。いつもホランちゃんのNスタと坂上さんのバイキングMoreはフォローするよう努力していますので、大体の様子は承知しています。

ついでに、サンデージャポンとワイドなショーも。

「アイスランドではなぜこんなに早くコロナ丸め込みに成功したのか?」と訝る方もありましょう。私は、これは単純に「小さい国だから」ということに尽きると思います。

八王子市の半分の人口と、一億人の人口を扱うのと、どちらがどれだけ容易いか?を考えたら、答えは一目瞭然。今回はこの「ちいちゃい」ことがプラスに機能してくれているようです。ここまでは。

日本でも早く、事態が沈静化してくれることを願います。なんせ、それまでは日本に帰れないじゃないか! 困るんですよ、帰れないと。日本の皆さん、よろしく頼んますよー!!


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