こんにちは/こんばんは。
北海道や能登地方では、寒波で大雪というようなニュースを見ていました。レイキャビク界隈でも、ここ数日はかなりの雪が降り積もっています。まだこれからの数日は、雪が降る日が多くなるようです。
清涼感アップ用ピック
Myndin er eftir Tom_vining@unsplash_com
レイキャビクは決して豪雪地帯ではなく、それどころか雪が溶けないで何日も残るようなことは稀なのです。それでもそういうことは年に何回かあります。アパートの庭の私の駐車場所は屋根がないため、雪が降る度に雪を払わなければならず、メンドイです。
私が住んでいるレイキャビクの西街は市の中の古いパートです。そのため付近の道路は狭く、多くは一方通行。しかも駐車スペースがないため一通の道路の両側が駐車スペースとなります。そういう事情もあり、雪掻きの車がなかなか来てくれません。雪を両側に掻き分けると、その雪で駐車中の車が雪にハマりますから。
結果、いつも多分の雪が道路に残存。運転しにくいのです。そこで私はここ八年間はマツダの4W Dを使っていました。ですが、事情があって昨秋にトヨタのヤリスちゃんに買い替え。これは前輪駆動なので、雪には特に免疫なし、となってしまいました。(アイスランドの車事情は、また別の回に)
さて、先の週末は、実は雪だけではなくストーム付きの悪天となりました。このストーム、私が「カメハメハーン」と名付けた台風的なストームではなく、もう少し小ぶりなのが断続的にやってくる、的なものでした。要するに、竜巻のような突風が、何時間おきかにやってくるような感じ。
カメハメハーン? アイスランディック・ストーム
2020年 カメハメハーン初(ぞ)め
私は先の金曜日には小さなプライベートな結婚式のリハーサル、そして本番の式を土曜日に予定していました。ですが、木曜日の夜の天気予報は「週末にかけて大雪、強風。不要不急の外出は避けた方が良い」ありゃ。
結婚式のリハーサルは不要でも不急でも「ない」、と二重否定になった命題(非・不要、非・不急)をこれも二重(二回)に繰り返した私は、それでも雪に対して心もとないヤリスちゃん(レネイという名前です)を残し、バスで教会へ。
日曜朝の我がアパートの駐車庭 左の車が私のヤリスちゃん
Pic By Me
歩いて十二、三分で市庁舎の前のバス停へ。ところがバス停に着く二分前くらいに、来たのです。小ストームが。いやいや、もう雪が顔に当たって痛いのなんの。目が痛くなるし、スマホ操作のために手袋してない右手は凍り始めるし(ちょっと大袈裟)、災難。しかもホワイトアウト的になってしまい、バスの番号さえちゃんと読み取れないでないか。
幸いスマホのアプリには、バスの番号がG P S表記されるので、自分の乗る3番線をしっかりとゲット。乗り込んで一息つけました。ところがバスのフロントガラスに目をやると、なんと真っ白。道も景色も、なんも見えんじゃないか!
久しぶりに体験する正真正銘のホワイトアウトでしたが、奇跡的にバスは進み続け、いつもの倍の時間を費やして目的地に。なんとか無事に教会に辿り着きました。ヤリスちゃんを使わなかったのは大正解。
新郎新婦候補もどうにかやってきて、リハーサルとなりました。実はこの新婦の方、Hvalafjordurクヴァーラフョルズルというレイキャビクから一時間ほどの田舎に住んでおり、そこからの道路はとりわけ荒天になることが多いので知られています。
「来るの無理かも?」と心配していたのですが「天気予報を見て、昨日のうちに市内に来ていたので」とちゃんと対応していたことがわかりました。賢い。
で、金曜日は良かったのですが、土曜日も予報は悪いです。新婦候補生の方は、一度田舎の自宅に戻り、ドレスその他を持ってくる必要があるとか。ということで、金曜日の夜も、私は天候を心配して過ごしました。
土曜日。昼頃に小ストーム到来の予報だったので、早めの十時半のバスで教会へ。その時点ではヤリスちゃんでも大丈夫そうだったのですが、午後が心配。午後三時からの式本番に備えて、色々と準備をしました。
この式は、ごくごく小規模のもので、新郎新婦ともイランの人。新婦は英語ができますが、新郎は全然。法律的な事情もあり、今回は小規模な式で結婚し、夏くらいにもっと大きなお祝いを兼ねた式をしたい、とのこと。そういうのは珍しいことではありません。
ちなみに、アイスランドではいまだに結婚式での互いの誓約により、婚姻が法律的にも成立します。書類ももちろん出すのですが、たとえ書類を出さずとも両人は婚姻関係にあることになり、取り消しはできません。
ごくごく控えめな「披露宴」?ティーパーティー
Pic By Me
日本式の「婚姻届で結婚成立。結婚式はお祝いとお披露目のため」というのが、最近のヨーロッパでも主潮流ですが、アイスランドはその点では古式ゆかしい仕方を保っています。
天候に関して言えば、土曜日は雪はある程度降りましたが、ホワイトアウトになるようなストームはなく(私の知る範囲では)、まあまあ平穏に納まりました。
さて、式についてですが、八人のゲストの皆さんも無時に到着。イランの人七人にアフガンの女性一名。音楽なしの式だったのでオルガニストも来ず、イラン人の新郎新婦にイラン人とアフガン人のゲスト、日本人の牧師というAll ザ・ガイコクジンという珍しい風景。普通は、たとえ小規模の外国人の式でもひとりふたりはアイスランド人が混ざっているものです、カメラマンとか。
音楽がないと、雰囲気が盛り上がらずつまらなくなりがちですが、今回はゲストがごく親しい友達ばかりということもあってか、和やかで結構笑いもある式になりました。
式後には、階下のホールで簡単なお茶パーティー。前日、新婦が「ケーキ持ってきていいか?」と尋ねていたので、私が昼過ぎにコーヒーを沸かし、テーブルを整え、カップその他を準備しておきました。なんというサービス。こういうのは普通、新郎新婦の関係者がするんだけどー。
ただ今回のこの新婦さん、一昨年秋からのイランの政情を巡ってのアイスランドでのアピール集会をまとめていた人で、その間一緒に活動することも多かったし、友人でもあります。だから、まあ、オイラも新郎新婦関係者か?(^-^;
Zan! Zendegi! Azadi! Jin! Jiyan! Azadi! 女性! 命! 自由!
一昨年秋のイラン政府へのプロテスト集会
Pic By Me
式はつつがなく終了し、新婦手作りのウェディングケーキも完食され(実際おいしかった)、超簡単なパーティーも終了。それぞれ家路に着きました。ゲストのひとりで、教会のメンバーでもある青年が、私を家まで車で送ってくれました。めでたし、めでたし。
こういう小規模な式は、華やかさはありませんが、なんというか心が通じ合うと生じる「ホコホコ感」があります。個人的には、大きな式よりもこういうこじんまりとしたものの方が好みです。大きな式はエンターテイメント的になってきて、良い悪いではなくてワタシには苦手の式になってきます。小さな式は、あえていうならば「寅さん」とか「おみやさん」(古!)的なものがあるような...
帰宅すると、やっぱ、疲れたな。送ってもらったのには感謝。雪に関しては、雪だけなら耐えられますが、「雪と仕事」とかがからまってくると面倒くさいですね。今回は、式に関してではなく「教会へいかに行き着いて、いかに自宅に戻るか」がメインな事柄のようになってしまいました。
というわけで、今回は「雪降り、風吹く週末の物語り」となりました。降雪地帯の皆さん、交通にはくれぐれも気をつけて「いってらっしゃい!」
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Church home page: Breidholtskirkja/ International Congregation
Facebook: Toma Toshiki
北海道や能登地方では、寒波で大雪というようなニュースを見ていました。レイキャビク界隈でも、ここ数日はかなりの雪が降り積もっています。まだこれからの数日は、雪が降る日が多くなるようです。
清涼感アップ用ピック
Myndin er eftir Tom_vining@unsplash_com
レイキャビクは決して豪雪地帯ではなく、それどころか雪が溶けないで何日も残るようなことは稀なのです。それでもそういうことは年に何回かあります。アパートの庭の私の駐車場所は屋根がないため、雪が降る度に雪を払わなければならず、メンドイです。
私が住んでいるレイキャビクの西街は市の中の古いパートです。そのため付近の道路は狭く、多くは一方通行。しかも駐車スペースがないため一通の道路の両側が駐車スペースとなります。そういう事情もあり、雪掻きの車がなかなか来てくれません。雪を両側に掻き分けると、その雪で駐車中の車が雪にハマりますから。
結果、いつも多分の雪が道路に残存。運転しにくいのです。そこで私はここ八年間はマツダの4W Dを使っていました。ですが、事情があって昨秋にトヨタのヤリスちゃんに買い替え。これは前輪駆動なので、雪には特に免疫なし、となってしまいました。(アイスランドの車事情は、また別の回に)
さて、先の週末は、実は雪だけではなくストーム付きの悪天となりました。このストーム、私が「カメハメハーン」と名付けた台風的なストームではなく、もう少し小ぶりなのが断続的にやってくる、的なものでした。要するに、竜巻のような突風が、何時間おきかにやってくるような感じ。
カメハメハーン? アイスランディック・ストーム
2020年 カメハメハーン初(ぞ)め
私は先の金曜日には小さなプライベートな結婚式のリハーサル、そして本番の式を土曜日に予定していました。ですが、木曜日の夜の天気予報は「週末にかけて大雪、強風。不要不急の外出は避けた方が良い」ありゃ。
結婚式のリハーサルは不要でも不急でも「ない」、と二重否定になった命題(非・不要、非・不急)をこれも二重(二回)に繰り返した私は、それでも雪に対して心もとないヤリスちゃん(レネイという名前です)を残し、バスで教会へ。
日曜朝の我がアパートの駐車庭 左の車が私のヤリスちゃん
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歩いて十二、三分で市庁舎の前のバス停へ。ところがバス停に着く二分前くらいに、来たのです。小ストームが。いやいや、もう雪が顔に当たって痛いのなんの。目が痛くなるし、スマホ操作のために手袋してない右手は凍り始めるし(ちょっと大袈裟)、災難。しかもホワイトアウト的になってしまい、バスの番号さえちゃんと読み取れないでないか。
幸いスマホのアプリには、バスの番号がG P S表記されるので、自分の乗る3番線をしっかりとゲット。乗り込んで一息つけました。ところがバスのフロントガラスに目をやると、なんと真っ白。道も景色も、なんも見えんじゃないか!
久しぶりに体験する正真正銘のホワイトアウトでしたが、奇跡的にバスは進み続け、いつもの倍の時間を費やして目的地に。なんとか無事に教会に辿り着きました。ヤリスちゃんを使わなかったのは大正解。
新郎新婦候補もどうにかやってきて、リハーサルとなりました。実はこの新婦の方、Hvalafjordurクヴァーラフョルズルというレイキャビクから一時間ほどの田舎に住んでおり、そこからの道路はとりわけ荒天になることが多いので知られています。
「来るの無理かも?」と心配していたのですが「天気予報を見て、昨日のうちに市内に来ていたので」とちゃんと対応していたことがわかりました。賢い。
で、金曜日は良かったのですが、土曜日も予報は悪いです。新婦候補生の方は、一度田舎の自宅に戻り、ドレスその他を持ってくる必要があるとか。ということで、金曜日の夜も、私は天候を心配して過ごしました。
土曜日。昼頃に小ストーム到来の予報だったので、早めの十時半のバスで教会へ。その時点ではヤリスちゃんでも大丈夫そうだったのですが、午後が心配。午後三時からの式本番に備えて、色々と準備をしました。
この式は、ごくごく小規模のもので、新郎新婦ともイランの人。新婦は英語ができますが、新郎は全然。法律的な事情もあり、今回は小規模な式で結婚し、夏くらいにもっと大きなお祝いを兼ねた式をしたい、とのこと。そういうのは珍しいことではありません。
ちなみに、アイスランドではいまだに結婚式での互いの誓約により、婚姻が法律的にも成立します。書類ももちろん出すのですが、たとえ書類を出さずとも両人は婚姻関係にあることになり、取り消しはできません。
ごくごく控えめな「披露宴」?ティーパーティー
Pic By Me
日本式の「婚姻届で結婚成立。結婚式はお祝いとお披露目のため」というのが、最近のヨーロッパでも主潮流ですが、アイスランドはその点では古式ゆかしい仕方を保っています。
天候に関して言えば、土曜日は雪はある程度降りましたが、ホワイトアウトになるようなストームはなく(私の知る範囲では)、まあまあ平穏に納まりました。
さて、式についてですが、八人のゲストの皆さんも無時に到着。イランの人七人にアフガンの女性一名。音楽なしの式だったのでオルガニストも来ず、イラン人の新郎新婦にイラン人とアフガン人のゲスト、日本人の牧師というAll ザ・ガイコクジンという珍しい風景。普通は、たとえ小規模の外国人の式でもひとりふたりはアイスランド人が混ざっているものです、カメラマンとか。
音楽がないと、雰囲気が盛り上がらずつまらなくなりがちですが、今回はゲストがごく親しい友達ばかりということもあってか、和やかで結構笑いもある式になりました。
式後には、階下のホールで簡単なお茶パーティー。前日、新婦が「ケーキ持ってきていいか?」と尋ねていたので、私が昼過ぎにコーヒーを沸かし、テーブルを整え、カップその他を準備しておきました。なんというサービス。こういうのは普通、新郎新婦の関係者がするんだけどー。
ただ今回のこの新婦さん、一昨年秋からのイランの政情を巡ってのアイスランドでのアピール集会をまとめていた人で、その間一緒に活動することも多かったし、友人でもあります。だから、まあ、オイラも新郎新婦関係者か?(^-^;
Zan! Zendegi! Azadi! Jin! Jiyan! Azadi! 女性! 命! 自由!
一昨年秋のイラン政府へのプロテスト集会
Pic By Me
式はつつがなく終了し、新婦手作りのウェディングケーキも完食され(実際おいしかった)、超簡単なパーティーも終了。それぞれ家路に着きました。ゲストのひとりで、教会のメンバーでもある青年が、私を家まで車で送ってくれました。めでたし、めでたし。
こういう小規模な式は、華やかさはありませんが、なんというか心が通じ合うと生じる「ホコホコ感」があります。個人的には、大きな式よりもこういうこじんまりとしたものの方が好みです。大きな式はエンターテイメント的になってきて、良い悪いではなくてワタシには苦手の式になってきます。小さな式は、あえていうならば「寅さん」とか「おみやさん」(古!)的なものがあるような...
帰宅すると、やっぱ、疲れたな。送ってもらったのには感謝。雪に関しては、雪だけなら耐えられますが、「雪と仕事」とかがからまってくると面倒くさいですね。今回は、式に関してではなく「教会へいかに行き着いて、いかに自宅に戻るか」がメインな事柄のようになってしまいました。
というわけで、今回は「雪降り、風吹く週末の物語り」となりました。降雪地帯の皆さん、交通にはくれぐれも気をつけて「いってらっしゃい!」
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
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