レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

「石油に変えて電気を!」... と思ったら電気が足りない! の巻

2022-01-30 00:00:00 | 日記
こんにちは/こんばんは。

先日、Nスタを見ていてふと気がつきました。ガソリン価格が急騰していてリッター170円超とか。それで政府が、ガソリンの元売り業者に補助金を出して価格のさらなる高騰を防ごうとしているそうですね。

ここのところずっとニュースになっていましたが、あまり関心がない分野だったので、なんとなく見ていただけでした。でも気がついてみると、こちらでのレギュラーガスのリッター価格は270クローネなんです。

日本円に換算すると、およそ240円...  というわけで、これもアイスランドの現実です。私はそれほど車を長距離は動かしませんので、それほどでもありませんが、車を使った仕事をされている方々が悲鳴を上げているのは、日本と同じです。




滝は観光スポットですが、同時にエネルギーの生みの親
Myndin er eftir Khamkeo_Vilaysin@Unsplash.com


今アイスランドでは、E V–電気自動車がはやりになっていて、おそかれはやかれガソリン車は消えていく運命のようです。レイキャビク市などは、早くも市中のガソリンスタンド数の縮小と、EV用の充電スタンドの増設を計画しているとか。

そういう目で周囲を見てみると、最近やたらにテスラーが目につきます。息子がこの間「やたらにテスラーが多いけど、あれ超高いんじゃないの?」と言ったので、こちらでの小売価格を調べてみると、スタンダードなタイプの標準装備だと、約570万クローネ。

これはカローラのセダンと同じくらいの値段で、別に特に高価格ではありません。っていうか、高いけど、車は全般的に高いのです、ここでは。

ちなみにマツダの100%EVのMX-30は最低価格が4百万弱。安い方の部類です。まあ、なんだかんだと装備を付け足して、結局は5百万強になるでしょうが。

多分、政府がEVに関しては援助金を出して価格を下げているのではないかと想像しています。日本だと、購入者が援助金を受けるシステムですか?こちらでは、おそらくディーラーに補助が行っているのではないかなあ?と。




もうちょいガンバレ! のマツダMX-30
Myndin er ur Europe.Autonews.com


ワタシ的には、EVへの転換はまだもう少し待ちます。MX-30の走行距離は今のところたったの200キロ。やっちゃえニッサンのリーフの半分ですね。しかもAWDはないし。これではまだまだ試作品の感を拭えません。

あと三、四年すれば、全般的にEVの性能は飛躍的に向上する、というのがワタシの予想で、早物買いはしない方が良いかと考えています。

だいたい、今のEVはデザイン的にも、ガソリンエンジンの代わりに電気モーターを詰め込んだだけじゃないですか?もっとEVだからできる、というような斬新なデザインの車が、これから出てくると思うんですよね。

もうしばらくは我慢の子で、エコロジストから白い眼で見られても、格好いいマツダのガソリン車CX-3を手放さずにいるつもりです。マツダさん、頑張ってください。MX-30をまずは走行距離を伸ばし、AWDを加え、できれば4ドアタイプも作って欲しいです。絶対買いますから。

さて、EVの急速な普及は、もちろん地球温暖化に対する危機感が増大する中でのことで、石油関連エネルギーの消費を減らし、クリーンな電気エネルギーへ切り替えていくことが「地球にやさしい」ことになるとの意識が高まってきたことによります。

その観点で言えば、車だけが問題になるわけではなく、船や飛行機、製造業、あるいは酪農業などでの石油関連エネルギーの消費についても同様のことがいえます。

実際に、多くの産業で石油の使用から、電気エネルギーへの転換が試みられているとのことです。詳しい資料は、今は手元にありません。悪しからず。

そして、その結果、ある新たな問題が浮上してきました。電気エネルギーが足りなくなってきたのです!

これは意外、というか足元すくわれた感じがします。アイスランドは水が豊かで、地形も水力発電に適していることから、電気は豊富でしかも安価なのです。そのため、大量に電気を消費するアルミ工場などがアイスランドへやってきているのです。それが電気不足とは...






最近増えてきたEV用の充電駐車場
Myndin er ur Mbl.is/Golli (u)
Ur ReykjavikGrapevine.is (n)


アイスランドの電気発電の元締めであるLandsvirkjunランドゥスビルキュンのハルズル・アルトゥナソンさんの話しによると、「発電量を、現在の少なくとも1,5倍にしなければ、電気不足が深刻化することになります」

実際に、電気の供給をしている諸会社が、供給制限を始めていると報道されました。電気の供給は勝手に行なっているわけではなく、大口の消費者 –当然、大きめの企業になりますが– は、「これこれの量」というように、事前の契約を結んでいるのだそうです。

電気の供給制限が行われる場合、当然のことながら?これらの大口消費者が優先されることになると、小規模の会社や、一般の住民は後回しにされかねないようなのです。

アイスランドといえばレイキャビクのように、地熱発電を利用した温水暖房が売り物のように言われているのですが、実は田舎の方では暖房はほぼすべて電気で賄われています。

酪農業の家畜の舎屋などでは、石油暖房を使っていたらしいのですが、これもどうやら電気へと移り変わっている途上のようです。

とにかく、一般家庭が電気供給の制限の対象になると、暖房そのものに影響が出てくるわけで、これは生活上のかなりの大問題になります。そこで、エネルギーを管轄する環境・資源省と同省の下にあるエネルギー問題所は、一般家庭が供給制限の対象にならないよう、電気供給会社に要請を出しました。




東部のカウラフニューカ発電所 約二十年前の建設時に大議論
Myndin er ur East.is


となると、今度は大口の電気消費企業等への供給が不十分になります。その結果、すでにいくつかの産業では、生産活動やサービスに影響が出始めています。

産業連合Samtaka Idnadarins サムターカ・イズナザリンス という経団連のミニ版のような組織があるのですが、そこのシーグリズルさんという担当者は、「海産物加工の工場、インターネットのデータ処理会社、それにアルミ精錬工場などで、すでに生産量の低下や、サービスの低下が起こっています」

あちらを立てれば、こちらが立たず。当たり前ですよね、全体量が不足しているのだから。

で、先のランドゥスビルキュンのハルズルさんなどは「だから新しい発電所が必要です。早く建設にかからないと」と言うのですが、今度は、それは環境破壊に繋がりかねません。

そうすると環境保護派の人たちからは「新しい発電所は必要ない。供給の公平化を図るべきだ」などという声が上がってきます。

というわけで、地球温暖化をストップするために「石油の代わりに電気を使おう!オーッ!」というだけではすまないものがあるようです。

どさくさに紛れて、自分に都合の良い利益誘導をしようとする輩はどこの社会にもいます。きちんとした情報を開示し、十分な議論をし、国民が納得できる方針を決めてもらいたいものです。


*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。

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あなた、Messengerで仕事してますか?

2022-01-23 00:00:00 | 日記
こんにちは/こんばんは。

テクノロジーの発達によって、社会の通信システムが大きく変わってきたことは言うまでもないことですが、今回はそのことに関してのブツブツを少々。

以前から思っていたことなのですが、何というか、去りゆく世代の愚痴にしか聞こえそうもないので、書くのをためらっていました。ですが、逆にそれがご同輩への慰めになるかも?と思い書いてみます。

テクノロジーの発達そのものは避け難いことですし、そのことを良いだの悪いだの論じることに意義があるとは考えません。テクノロジーの発達は私たちの生活に変化をもたらしますし、それによりプラスもマイナスも生じることでしょう。

私がアイスランドへ移ったのは1992年ですが、それから5〜6年のうちにE-メイルが日常的なツールとして浸透してきました。これは当時の私にとっては「ありがたや〜!」でしたね。

というのは、アイスランド語で電話をかける・受けるというのは、大変な心労で、恐怖でさえありました。きちんと聞き取れていないのに会話が終わってしまい、後から「どうしよ〜...」ということも何度もありましたから。

それがE-メイルでは、書いたアイスランド語に自信がない時は英語で注釈を加えることもできるし、受けたメイルは何度でも繰り返し読めますからね。安全このうえなしだったわけです。

これはテック発達による実体験的なプラス。




Icelandic nature! 今回はピックはすべて本文とは無関係です。
Myndin er eftir Thomas_Bennie@Unsplash.com


その後の十年くらいで、今度はインターネットが一般家庭に浸透し始め、携帯も進化しながら普及していくわけです。

それにつれて、Facebookから出てきたMessengerやLineなどが「サブ・E-メイル」的な通信ツールとなってきました。

十年くらい前に、こちらの大学にインターンに来ていた女子二名に教えられてLineを使い始めましたが、これは勝手にコンタクトが増えていく、という不都合な面があったため、短期でapp removeとなりました。

この不都合、現在はどうなのかは存じません。ただ、昨年WhatsApp を試した時には、同じような不都合が生じましたね。WhatsAppもapp removeで終了。

ついでに言っておきますと、私はTwitterは使っていません。時に感情的になる私には、アレはキケン。

さてMessengerですが、ワタシ的にはこれはあくまでFacebookのおまけのように思っていましたので、使うのは「Facebookで繋がっている人たちと簡単なプライベートなやりとりをする用」だけのものでした。

ところが、Messengerが成長してFacebookからのひとり立ちをするようになってくると、Mssengerを以前のE-メイルのように使ってくる人が増え始めたのです。つまり、プライベートでない、仕事上の案件や相談をMessengerで送ってくる人が多くなったのです。

これにはちょっとイライラさせられました。不都合は複数あります。まず第一にサイズが小さいだろ! あれで長文を読むのは、なんというか短く切った麺のラーメンを食べてるみたいな。

次いで、返信するのにも書きにくい。携帯で返信する時なんか、打つのも大変。老眼で手元がよく見えないから、スペルの打ち間違いが後を絶たない。

さらに、E-メイルと違ってフラグとかが立てられないし、G-メイルのように内容別の仕分けもできないので、「後で返事しよう」と思っていてそのまま忘れるケースも多発。




Myndin er eftir Serey_Kim@Unsplash.com


加えて、Facebookフレンドでない人からのものは、「リクエスト」という非常に目立たないボックスに行ってしまうので、メッセージ・リクエストが来ていること自体に気がつかないこともありました。最近、これは多少改善されて、正規のボックスに知らせが来ますよね。

あれはあれで不都合。リクエストの90%は「今晩お暇〜?」や「あたし、セクシーよ」的なジャンクですから。

一度、日本からアイスランドへ旅行を計画していた女性の方から、旅行に関しての質問をこのリクエストでいただいたのですが、それに気がついたのがなんといただいてから半年後。

さすがに申し訳なかったので、お詫びのメッセージを入れようと思ったのですが、その時はすでにブロックされていました。「返事もよこさないで!」とお怒りになったのでしょう。こちらにしてみれば、そんな仕方で連絡する方が思慮に欠けているのでは?と思うのですが。

最後に、これも頻繁に起こる不都合。「Hi」とだけメッセージをよこす人。「チャットしたいのだけど、あんた、そこにいる?」という意味で送ってくるものです。

これはですねえ、友人や知り合いならいいんですよ。ヒマなら返事しますし、忙しかったら「後で」とだけ言えますから。でも、この「Hi」送信をするのは、FBフレンドではあっても見知らぬ人が結構多いのです。

これは、本当に面倒です。要件があるなら「自分はこういう者だが、これこれしかじかの状況にあります。つきましてはご相談したい」と始めから書いて寄越してもらいたいものです。

「Hi」に返信したら、なんでもない、文字通りのチャットでしかなかったことも何度もありました。しかもオフィスタイムに送ってくるし。そこまでヒマではないよ、こちらも。




Myndin er eftir Martin_Brechtl@Unsplash.com


と、いろいろ不都合を並べましたが、プラス面もありますね。実は私自身もMessengerを仕事上で毎日使います。ただし、これは普段から一緒に働いている仲間内でだけです。

Messengerの方が、メイルよりも確実に早く通知できるし、既読を確認できるのは便利な点です。ただ、それには日頃からMessengerにちゃんと反応する人かどうかを知っていないとダメですね。

同僚の牧師さんにMessengerに注意を払わない人がいて、三日たっても気がついていなかったりして。こういう人もいますから、要注意です。メイルの確認は職務上の義務ですが、Messengerはその義務には入っていませんから、読まなくても文句は言えません。

まあ、この点はFacebookやTwitterとかにも繋がってくるのですが、あれは仕事上のものなのか?プライベートなものなのか?グレイエリアですね。

Facebookでも、教会とか政治家の人が作っている「ページ」はパブリックなものでしょうから、そこ宛に入ってくるメッセージはそういうものとして受け止める必要がありますし、実際そのようにしています。

それ以外、SNSの通常の利用は、私はやはりプライベートなものだと考えますねー。だから、Messengerとかでの仕事関係の通信は、身内を除いては遠慮したいところです。

真面目なというか、きちんと対応すべき内容の通信はやはりメイルで送ってもらいたいです。あるいは電話で会話するとか。

まあ、それでも多勢に無勢という感はあります。日本の若者はすでにメイルは使わないとか聞きました。これが変化というものなのでしょう。テック進化のスピードが増している分、変化対応用の時間も短縮されてしまっています。結構大変ですよ、変化に合わせるのも。

こういうのを「高齢者の愚痴」と思っている若い方もいらっしゃいましょう。でも、いずれあなたも同じ穴のムジナとなりますからね。(*^^*) 今の若者は将来の老人です。これはこの世のヒトが背負っている「業」なのでしょう。


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オミクロンと「地頭」

2022-01-16 00:00:00 | 日記
こんにちは/こんばんは。




清涼感アップ用のピック
Myndin er eftir Michael_Behrens@Unsplash.com


いやいや、コロナ、なかなか収まらないですね。アイスランドでは、毎日千人前後が新規感染者となっています。直近二週間での、人口十万人当たりの感染指数は3926となっており、これを東京都の人口で換算すると54964人、日本全国の人口でだと55万人強となります。

ただ、今主流のオミクロンは重篤化の割合が少ないので、かかっても「全然フツー」という人の方が多く、アイスランドではそういう人たちは隔離用のホテルや、自宅待機となりますが、病院に入院はしません。

私の息子も感染しましたが、ごく軽微な症状だったため、市内の(立派な)ホテルで一週間の静養をして帰ってきたことは、前回書きました通りです。ちなみに、静養、というか隔離中に直接の診察とかはなかったとのこと。

重篤化が少ないということは「ひどくならない」ということではありませんので、一定の割合で入院が必要な人もでてきます。実際、こちらではまだデルタ株に感染する人もあるらしく、病院はすでに手一杯になっているのです。

そのため、軽微な症状の人たちにまでケアが回らなくなっているのが実情です。無症状や軽微な症状の人たちは、七日間の隔離生活が終わると、別になんの検査もなく帰宅が許されます。

「(無症状者の人については)七日後にはウイルスは無力化している」とのデータと、「PCRテストをするとそれでも陽性反応が出る」というこが、裏付けとのことですが「人手をセーブする」ということも理由にあるようです。

加えて、隔離が必要なのは陽性判定者だけではなく、家族など濃厚接触者の人たちも一定期間の「保護観察」が必要になり、通常の生活はできなくなります。まあ、私のように「通常」の生活が孤独な「仙人」のようなヒトは、隔離中も普段と同じようなものです。




小国アイスランドでのコロナ感染者は一日千人前後
Myndin er ur Covid.is


これまで、アイスランドでは濃厚接触者の人は、まる五日間の隔離が必要で、最終日にPCRテストを受け、結果が陰性なら「釈放」という規則でした。

ところが感染が拡大する中で、医療関係者が濃厚接触者として隔離入りするケースが増加しました。ということは少なくとも五日間は医療現場へ出向くことができなくなるわけです。

それにより、ただ患者が増えているだけではなく、治療する側の数が減少してしまったわけです。これは、病院にしてみると相当しんどい状況となりました。

実際、これは病院だけではなく、学校とかでも「先生がいない」みたいな事態があちこちで生じるようになってしまいました。一時期は、アイスランドの人口の一割が「隔離」状態になったとの報道がありましたよ。

そこで、一週間ほど前に隔離に関する規則が変更されました。それにより、たとえ濃厚接触者として認定された場合でも、

「三回のワクチン接種を二週間以上前に終えている」または「二回の接種を終え、かつ二週間以内に陽性者としての隔離を終えた」人たちは、隔離に入る義務が免除されることとなったのです。

私も三回目の接種を去年終えていますので、濃厚接触者となっても隔離生活は免除されることになります。ちょうど、それをお正月に終えたばかりですけどね。まあ、いいや。

これは結構革新的な変更だと思うのですが、その最大の目的は医療現場をはじめ、学校や公共施設などが「必要な労働従事者を確保して、サービスの提供に支障をきたさないようにする」ことだと説明されていました。




本文とは無関係 十字架で休む鳥二羽


その一方で、新規感染者の数は一向に衰えを知りません。で、ここにきて政府は一段階高いアラートを発し、集会制限等、種々の規制を再強化することとしました。

今まで二十人マックスとされていた、日常生活の中での集会が十人マックス。教会の礼拝等、きちんと組織された集会は五十人までは許されていましたが、それらも葬儀以外は十人まで。

コンサート等は、参加者がクイック・テストの陰性を示せば二百人までOKの特例となっていたのですが、これもダメ、となってしまいました。

これが適用されたのが、昨日の真夜中から。一番厳しかった時から比べれば、まだそこまではいっていません。

ですが、私としては、教会の集いが再びクローズになってしまったので「やれやれ」という感じです。せっかく、前回のコロナの後遺症(出席者の減少)から回復してきていたのに。

まあ、それはみんな一緒ですね。というか、もっと酷い打撃を受けている人は大勢います。愚痴は慎むことにしましょう。

オミクロンは、南アフリカやイギリスでの様子から、二ヶ月弱でピークを越す、という観測もあるようです。だから、ここでも二月中旬には峠を越してくれるのではないか?と勝手に期待しています。

それでも、まだ一ヶ月あります。その間、かなり確かなことはまた教会(私の集会ではなく、居候先のブレイズホルトゥス教会のアイスランド語の集会)の礼拝の動画を作る仕事が回ってくること。

これには、一昨年のクリスマス時期に相当アップアップさせられました。今回はそうはならないように、ある程度は策を講じるつもりでいます。引き受けても、一銭にもならないのですが、お金に優先する大義もありますのでね。




お金には関心がないアヒルたち 教会の庭でのんびり


動画について、付け加えておくと、私は以前より、きちんとFinal Cut Pro Xの使い方を勉強しよう、と思っていました(実践していません)。また、動画関連で、Black Magic Mini Proでのライブ配信も学んでおこう、と思っていました(実践していません)。

ということで、これらのことをきちんと学ぶべき時期ともいえます。初老の身としては、一応チャレンジなのですが、こういうチャレンジに挑むかどうかで、老化が進むか、持ち堪えるか、ということにかなり影響がでてきそうです。

実際には、コロナ以上にこっちの方が自分の生活に直接影響を及ぼす要因かも。これぞ、コロナ禍のどさくさの中に、神が紛れ込ませた私へのメッセージかも。「老け込みたいのか?もちっと、若さを延長したいのか?」

コロナの面倒臭さの中、それでも私たちの周囲には、なにかしらポジティブなこと、チャレンジする機会となるものがあるものです。

「地頭は転んでも只では起きぬ」って、日本史で学びますよね?本来の意味はどうあれ、そういう根性は必要なものだと考えます。ワタシ、好きですよ、この言葉。

教会的な言葉に転換すると「神は試練の中にも恵みをくださる」とかになるのでしょうが、これは説明的過ぎます。「地頭は転んでも... 」の方がいきいきしている気がします。

というわけで、今回もコロナに足元をすくわれました。「只では起きない」ようにしたいと思います。日本でも、オミクロン、これからさらに増加することでしょうが、気をつけてお過ごしください。

そして、皆さんも「只では起きない」でください。お互い、頑張りましょう。


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災い転じて福となった?年初め

2022-01-09 00:00:00 | 日記
こんにちは/こんばんは。

2022年になり一週間あまり。皆さんはどのようなお正月を過ごされたでしょうか?
私自身は近年まれにみるくらいの、のんびりしたお休みとなりました。




清涼感アップ用ピック
Myndin er eftir Nicolas_J_Leclercq@Unsplash.com


もとより、クリスマス明けの12月27日から1月5日までの十日間は「冬休み」にしようと計画していました。夏休みは平均の半分の二週間しか取っていませんでしたし、それ以降あまり休日はありませんでしたので。

年末は食料の買い出しとか、お決まりの準備をして大晦日を迎えました。ところが、その前日からちょっと「だるい」と言っていた居候中の息子が、PCRの結果コロナ陽性と判明。これがすでに大晦日の夕方でした。

私の西街の古アパートは大邸宅ではありませんので、私と息子の生活空間を完全に区分けすることは不可能。「どうしようか?」と考えていると、「軽症の陽性者用の療養ホテルに空きがある」との朗報。息子は夜八時になって、迎えの車でホテルに向かいました。

このホテルはReykjavik Hotel Natura ホテル・ナハトゥール(ホテル・ネイチャー)という、国内線空港の横にある歴史のあるホテルで、全然簡易ホテルとかではありません。部屋を出れないことを除けば、西街の古アパートよりははるかに贅沢。

ちなみに、こちらでは無症状の陽性者の隔離期間は七日間です。

で、息子は出て行ったのですが、同時に私は「濃厚接触者」として向う五日間の「隔離入り」となりました。私の場合は、他人と接触しなければ、多少の散歩とかは許されています。行きませんでしたが。






Hotel Natura ネイチャー・ホテル
Myndirar eru ur Icelandairhotels.com


ただ、お店へ買い物に行くとか、ドライブは禁止。何で、ドライブが禁止なのか訝ったのですが、多分、A町のウイルスが、ドライブによってC町や隣りの市へ運ばれてしまうのを警戒しているのでしょう。ドライバーが車から降りないとは限らないですからね。

というわけで、私は大晦日の夜から、1月5日の朝まで、自分のアパートに引き篭もりました。4階の居住区から出たのは、一階のランドリールームへ洗濯をしに行き、また取りに行った二回だけ。

1月5日朝の外出はPCR検査のためで、帰宅後はまた引き篭もり。夕方になって「陰性」の知らせが届き、私は解放されました。

この足掛け六日の引き篭もりの間、私は心置きなく休暇を楽しむことができたのです。何しろ、私と息子用の二人分の買い出しを終えたばかりですので、食べ物、ドリンク、トイレットペーパーも何の心配もなし。このまま向う二週間は引き篭もれる状況。

そして、毎日何をしたかというと、もちろんネットで映画や、日本のテレビのドラマやバラエティ三昧。最近のアメリカの「ゴジラ三部作」も全部見ましたし、契約したてDisney+でAvengersのスピンオフシリーズも楽しみました。

さらにTVerを駆使してご無沙汰していた「相棒」も見ることができたのでした。TVerは、日本国外からは視聴できないという、妙な仕組みなのですが、見れたのです。詳細はヒ・ミ・ツ。

さて「相棒」ですが、シーズン8くらいまでは全部見ていたのですが、さすがに飽きてきたというか、それ以降は「時々見る」になり、さらに「全然見ない」というここ数年になっていました。

TVerでは、元旦スペシャルの放映に合わせて、過去六年分の元旦スペシャル「のみ」を、視聴可能にしていました。それで、それらの元旦スペシャルを堪能したわけです。




「相棒」水谷豊さんと大地真央さん
Myndin er ur Instagram.com


すべての作品が面白いわけではないのですが、今年の「二人」というお話しは後味が良くすっきりさせてくれました。続けて三回も見ちゃいましたよ。ワタシは気に入った作品は何度でも見れる人なのです。

あと、もうひとつ、三年前のシーズン17の元旦スペシャル「ディーバ」も面白かったですね。ゲストヒロインが大地真央さん。大地真央さんを見るのもお久しぶり。

というのは、ちょっと違うな。アイフルのCMではお目にかかっていました。あの「この世から愛(あい)がなくなってしまったら、あ行は『うー』と『えー』と『おー』だけになってしまいます」と女性ご住職が説法されるやつです。

で、「ディーバ」を見て改めて思ったのですが、大地真央さん、全然歳をとっていない。驚きです。きれい。私よりふたつくらい年上なので、「ディーバ」の時点では六十二歳くらいのはず。まったく見えない、その歳には。

実は、ワタクシ、神学校に入るか入らないかの頃から数年間、大地真央さんの相当なファンでした。「さんまのまんま」に出演したのをたまたま見て、「かっこいー!」と思ったのです。1985, 6年のことだろうと思います。三十六、七年も前?

宝塚にはまったく興味はないのですが、宝塚出身の女優さんとかにはかなり好きな人が多いですね。全然、どういう女優さんか知らないでいて、ドラマとかで見て「ああ、素敵な人だな」と思ってGoogleすると「元タカラジェンヌ」というパターンがかなりあります。

大地真央さんを筆頭に、天海祐希さん、真飛聖さん、遼河はるひさん、とか。ファン度はちょっと下がるけど真矢みきさんも。あと、毛色が違いますが、はいだしょうこさん。

女優さんとかのファンになるというのは、「実際にお付き合いしたいタイプ」とは別もんですよね。どっちかというと、自分の「真逆」のタイプが好きになったりしますから。「憧れ」です。

ワタシの場合は「クールでかっこいい」タイプの女性に憧れますね。自分がその真逆だからでしょう。元タカラジェンヌにお気に入りが多いのはそのためかと。

ちなみに、この「ディーバ」の回は相当気に入ったので、速攻でAmazonでDVDを購入しました。TVerでは「賞味期限」があるので、いずれ見られなくなる。




もう一枚、真央さん 去年の写真とか
Myndin er ur News.yahoo.co.jp


というわけで、今年のお正月は、ワタシにとっては心の底からのんびり、リラックスしたものとなりました。「牧師」とかって、結構On−Offの切り替えが難しい職業のひとつです。自分が休みと思っても、かまわず押しかけてくる人は必ずいますし。

だから、「Covid故の隔離」とか、オフィシャルに宣言されると、かえって平安が保証されてのんびりできた気がします。まあ、息子がごく軽症で心配する理由がなかったことも、もちろんありますが。

これも「災い転じて福となす」の範疇かな?

日本でも、いよいよオミクロン増加中ですね。感染する率は従来より相当高いですから、家族に感染者が出た場合にどうするか?は事前にプランを用意しておいた方が良いと思います。重篤度は低いとはいえ、家族ぐるみでの隔離というのは都合が悪いことが多いでしょうから。

それでも、感染しないのが一番。十分に気をつけて、それでも備えをしてお過ごし下さい。


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「時空の歪み」の中から「明けおめ!」です

2022-01-01 00:00:00 | 日記
新年、明けましておめでとうございます。
旧年中はこのマイナーブログを訪ねてくださり、感謝申し上げます。新年も引き続きよろしくお願いいたします。m(_ _)m




Gledilegt nytt ar! グレーズィレクト・ニヒト・アウル! 明けましておめでとうございます


とは言うものの、実は私はまだ2021年の世界にいます。大晦日の午後なのですが、毎年この日の午後三時から夜の零時まで、新年が明けているような、まだ明けていないような、という時空の歪み?に紛れ込んでしまいます。

日本とアイスランドの間には九時間という無視できない時間差があります。日本が先を行っています。つまり、日本の午前零時を迎えて、新しい一日が始まった時、アイスランドでがまだ「古い日」の午後三時なのです。

もちろん普段からこの時間差はありますし、目新しいものではありません。ですが、新年のようにカウントダウンをしながら祝うような状況になりますと、どうしてもこの「狭間」に迷い込んでしまうのです。

こちらへ移ってからも十年間くらいの間は、そんなには気になるものではありませんでした。というのは、1990年台から2000台の初頭は、まだインターネットがそれほど普及していませんでしたので、日本時間と、こちらの時間を同時に体験するような機会はほぼなかったからです。

それが徐々に、二国間(別に三国以上でも同じことですが)の九時間とか十時間とか、時間差はしかと存在してはいるもの、「体験時間」としては同じ時間を共有できる環境になってきました。

実際に、私は毎日のようにNスタの生放映でホランちゃんの顔を拝んでいるのです。Nスタは午後四時前からの三時間ですから、こちらでは朝の七時から十時までとなりますが、Nスタを日本の視聴者の皆さんと同じ時に(実際は多少のズレはありましょうが)見ていることに変わりはなく、これが「体験時間」です。

普段はそれだけのことなのですが、大晦日の午後三時になると、「明けましておめでとう!」とFacebookなどで書こうかな?フライングかな?と迷うようになってきてしまいました。

で、しばらくの間「日本ではもう新年なので」とか注釈をつけながらHappy new yearをやっていたのですが、現在はもう「時空の歪み」の中で年明けを二回楽しむ、という風に落ち着いています。




世界の時間をはたから見ると...
Myndin er ur Wallpapertrip.com


どうでもいいこと、と思われるでしょうが、実際に日本を離れて生活していますと、こういうことが「自分の『魂』はどっちにあるのか?」みたいな気持ちにつながってきたりするのです。「どっちにも」が現在の私のスタンスとなりました、へへ。

新年は明るい希望を持って迎えたい! のはやまやまなのですが、アイスランドの2022年は相変わらずのコロナ禍中で始まります。

コロナの大騒ぎ始まってからの約二年。小国アイスランドでの一日あたりの新感染者数は、先の十二月中旬まで最大で二百人ちょっとでした。それも「毎日のように」というわけではなく、ポツンポツンと、「そういう日があった」という感じでした。

それがこのクリスマスに直前から急に「毎日四百人超え」みたいになってしまいました。おかげで、また各種制限が復活し始め、教会もクリスマス礼拝を自粛せざるを得なくなったことは、先日書いた通りです。

クリスマスを通り越すあたりから、一日の感染者数は八百人とかにまで跳ね上がり、昨日のみそかにはついに1601人の感染確認。このうち国内感染者数は1557人、海外からの帰国者・入国者の感染確認が44人ということです。二百が四百、四百が八百、八百が千六百。ネズミ講か?これが礼拝参加者の増加だったら嬉しい限りなんだけど...




ネズミ講的爆発のオミクロン
Myndin er ur Covid.is


絶対数が小さいのでなかなかピンとこないと思います。現在の十万人あたりの感染者指数でいうと、なんと1708。これを東京の人口数に換算してみると、約1400万人だそうなので、23912人ということになります。東京で一日の新規感染が二万三千を超えたくらいなのだ、と言うと「大変だ感」が伝わってくれるのでは?

こういう状況下、教会はクリスマスに続いて年末年始の礼拝も中止としました。クリスマス時には「中止令」ではなく、各個教会が「よーく考えての自主判断」だったのですが、今回は「一律中止」と決まりました。

アイスランドでは、大晦日の午後六時と元旦の午後二時に、それぞれ礼拝が持たれることが多いのです。特に大晦日の礼拝では、最後にアイスランド国歌になっている讃美歌が歌われるのが常で、わりと厳粛な雰囲気の礼拝です。

正直言って、私は両者ともそんなに参加したことがありません。日本人たるワタシとしては、大晦日の午後六時はソバをゆでるのに忙しく、元旦は家族と過ごすのが第一だからです。「マルチ・カルチャーライフ」の現実の最先端はこのような日常の中にあります。




大晦日名物の花火 環境保護との兼ね合いどうなるか?
Myndin er ur Visir.is/VILHELM


そんなこんなで、決して夢いっぱいで始まるわけではないアイスランドの2022年ですが、年間を通してみれば「困難ばかり」とか「良いことばかり」ということはあり得ないわけで、両者が混合しているのが一年三百六十五日。

黒雲だけ見上げて歩むことのないようにしたいものです。コロナに関してさえ、感染者数の爆発的な急増に比して、重篤者数は増加していません。オミクロンの毒性はそれほど高くない、というのは事実のように見受けられます。

ただ、重篤になる方、亡くなられる方もゼロではありませんので、念のため。このあたり、人の生命に関することは表現が難しいですね。統計で表しきれない部分がありますので。

日本でもオミクロンは必ず増加してくると思いますが、国や社会の指導の任を担う方々がパニックにならずに、納得できる施策をタイミングよく打ち出してくれることを願います。

この一年が皆さまにとりましても、なるべく幸が多く、なるべく難が少ないものとなりますようお祈りしております。


*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。

藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com

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